日本IBM、ミッドレンジ・メインフレーム・サーバー「z１３s」を発表

基幹データとデジタル・ビジネスをつなぐ新メインフレームを発表


　日本IBMは本日、新しいミッドレンジ・メインフレーム・サーバー「IBM(R)　z１３s（以下、z１３s）」を発表します。デジタル・ビジネスに最適化されたz１３sは、データの完全な整合性とセキュリティーを確保しながら、既存の情報資産のAPI経由でのアクセスやマイクロ・サービスを実現します。さらに、増加するモバイルユーザーからの要求を高速に処理し、基幹データとビッグデータを融合した高度な分析で、新たな収益源の構築を可能にします。z１３sは２０１６年３月に出荷開始予定です。


　z１３sの主な特長は以下の通りです。

　・基幹データを中核としたAPIエコノミーで新たな収益モデルを確立
　　IBMは、API提供者（企業）がデジタル化された情報資産をAPIとして公開し、API利用者が公開されたAPIを活用して、付加価値を高める新たなサービスを開発し提供することで生み出されるビジネス商圏「API　エコノミー」が今後の企業の組織変革やエコシステムの構築、製品やサービスの収益化の原動力になると考えています。
　　z１３sでは、企業がAPIエコノミーを最大限に活かすために、メインフレーム上にある基幹データをセキュアにモバイル・アプリなどの外部サービスと連携させることができます。

　・基幹データとビッグデータを融合したリアルタイム分析で、新たな顧客提案を実現
　　z１３sは従来機（zBC１２）比８倍となる、最大４TBのメモリーを搭載でき、データベース処理専用エンジン「zIIP」が同時マルチスレッド（SMT）に対応しました。これにより、例えばApache　SparkやCloudantを活用して、さまざまな種類のデータベースに格納されている顧客情報、購買履歴、株売買履歴とSNSデータや位置情報をリアルタイムに分析し、お勧めの金融商品を提示するといった高度な分析を、メインフレーム外部へデータを移動せずに処理します。

　・業界最高レベルのセキュリティーと信頼性を提供するオープンなハイブリッド・クラウド基盤
　　IBM　z　Systemsは、ハードウェアで暗号鍵を保持するきわめて強固なセキュリティーを持つシステムです。それに加えて、z１３sは暗号化の機能を強化し、暗号化と復号化を従来機（zBC１２）比２倍に高速化（＊１）しています。また、z／OSでIBM　Multi−factor　Authentication　for　z／OS（MFA）による多要素認証が利用できるようになります。多要素認証を追加することで、特権ユーザーがシステムにアクセスする場合PINやランダムに生成されるトークンなどの入力が必要となり、セキュリティーをさらに高めます。今回初めて多要素認証がアドオンのソフトウェアではなくOSに緊密に統合されたことで、設定の効率化、より良い安定性とパフォーマンスが実現しました。

　ハイブリッド・クラウド基盤は柔軟性という長所がある一方で、新たなぜい弱性を顕在化させています。攻撃は半数以上が企業の内部から起こります。（＊２）企業が監視を自動化し、ヒューマン・エラーを排除するため、IBMはメインフレームをIBMセキュリティーの特権ID管理や機密データの保護、統合的セキュリティー・インテリジェンスといったソリューションとの統合を進めています。z　Systemsとこれらのソリューションを組み合わせることで、お客様のハイブリッド・クラウド環境をエンド・ツー・エンドで保護します。

　＊１：CryptoExpress５SカードがSystem　SSLを使用して毎秒、各カードで２１，０００以上のフルSSLハンドシェイク・オペレーションを実行可能であるというIBMによるz／OSおよびハードウェア・パフォーマンスのテスト、また、zBC１２とz１３sを比較して、Central　Processor　Assist　for　Cryptographic　Function（CPACF）が最大２．３倍高速な暗号化を実行できるように最適化されているというIBMのラボにおける計測に基づく。

　＊２：出典：IBM　２０１５　Cyber　Security　Intelligence　Index＜http://www-01.ibm.com/common/ssi/cgi-bin/ssialias?subtype=WH&infotype=SA&htmlfid=SEW03073USEN&attachment=SEW03073USEN.PDF＞


＜関連リンク＞
　IBM　z　Systems
　http://www.ibm.com/systems/jp/z/announcement/

　IBM　z１３s　製品画像

　※製品画像は添付の関連資料を参照


以上


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