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東京商工リサーチ、2015年の全国社長の年齢調査結果を発表
〔特別記事〕
2015年 全国社長の年齢調査
〜平均年齢が60.8歳に上昇、「赤字」企業は70代以上社長で高率〜
2015年の全国社長の平均年齢は、前年より0.2歳延びて60.8歳になった。中小企業に事業承継は大きな課題になっている。社長の年齢分布は、特に70代以上の社長の構成比が上昇する一方、30代以下は伸び悩み、社長の高齢化に拍車がかかっていることがわかった。
社長年齢と業績の相関では、社長が若年なほど「増収増益」企業の比率が高い傾向がある一方、「赤字」企業率は社長が70代以上ほど比率が高かった。
また、2015年の「休廃業・解散」は、社長が70代以上の企業が全体の4割(構成比46.5%)を占めており、円滑な事業承継が急務になっていることが浮き彫りになった。
※本調査は、東京商工リサーチの企業データベース281万社(2015年11月時点)から代表者の年齢データを抽出し、分析した。調査は2014年10月に続いて2回目。
■社長の平均年齢、60.8歳に上昇
2015年の全国社長の平均年齢は60.8歳で前年より0.2歳延びた。社長の平均年齢は、調査開始の2010年は59.8歳だったが、以降は年々高齢化が進んでいる。この背景には、社長交代、事業承継がスムーズに進んでいないことも影響しているとみられる。
■年齢分布、70代以上の比率が上昇
2015年の社長の年齢分布は、60代の構成比が34.5%で最も高かった。ただ、60代は2010年に37.0%だったが、11年36.9%、12年36.4%、13年35.8%、14年が35.0%と低下傾向にある。
一方、70代以上は2010年に18.4%、11年が19.3%、12年は20.6%と20%台に乗せ、13年は21.5%、14年は22.5%、15年は23.3%と毎年上昇している。
このほか、30代以下は2010年から2014年まで4%台で推移していたが、2015年は調査開始以来、初めて3.7%に低下し、若い創業経営者の起業や社長交代の停滞を物語っている。
*表資料・グラフ資料は添付の関連資料を参照
■「増収増益」企業、30代以下の若年社長で高率
売上と利益でみると、「増収増益」の比率が最も高かったのは30代以下で37.2%を占めた。一方、「減収減益」の比率は60代が27.2%で最も高く、次いで70代以上が26.74%、50代が26.71%と続く。年齢が若い社長ほど時流に乗り、事業を拡大する可能性が高いのに対し、社長が高齢化するほど経済環境の変化への対応が遅く、過去の成功体験へのこだわりや従来の営業モデルからの脱皮が難しく業績低迷につながっている状況がうかがえる。
*表資料は添付の関連資料を参照
■赤字企業、70代以上で高率
社長年齢別の業績状況では、黒字企業は40代の構成比が81.6%で最も高かった。
次いで、30代81.3%、60代80.5%、50代80.4%と続く。これに対し、70代以上は赤字企業の構成比が20.6%と最も高く、社長の高齢化が業績に影響している傾向が表れた。
*リリース詳細は添付の関連資料を参照