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三菱電機、PM2.5の濃度を高精度に検出できる小型の「空気質センサー」を開発
世界初、ひとつのセンサーでPM2.5と花粉・ホコリを識別
PM2.5の濃度を高精度に検出する「空気質センサー」を開発
三菱電機株式会社は、レーザー光を利用してPM2.5の濃度を高精度に検出できる小型の「空気質センサー」を開発しました。世界で初めて(※)、PM2.5だけではなく花粉・ホコリも識別します。空気中に浮遊する微粒子の濃度を正確に把握することで、空気清浄度の高い環境づくりに貢献します。
※2016年2月8日現在(当社調べ)
*製品画像は添付の関連資料を参照
■開発の特長
1.独自構造により、PM2.5の濃度を高精度に検出する小型センサーを開発
・ダブルミラー構造の開発により、レーザー光が微粒子に当たることで生じる散乱光を、集光ミラー1個の場合に比べて約1.8倍集光することで、粒子数を正確に把握
・空気の流量を制御する機能を搭載することで、一定流量の空気を安定して供給し、より高精度にPM2.5の濃度を検出
・空気の流量制御とレーザー光の光路をともに確保する適正配置により、小型化を実現
2.世界初、ひとつのセンサーでPM2.5に加え、花粉やホコリの識別も可能
・散乱光の変化度合を高精度に検知する独自の形状判別アルゴリズムにより、類似の大きさで形状の異なる花粉やホコリの識別も可能
■開発の概要
センサー構成:半導体レーザー、非球面レンズ、集光ミラー、光検知器、空気流量制御部
外形寸法(W×D×H):67mm×49mm×35mm
最小検出粒子径:0.3μm
■今後の展開
空調機器と連携した空気質に応じた運転制御など、快適な生活空間づくりや空調機器の省電力化に関する実証実験を開始します。家庭環境に加え、ビル、病院、工場、車などの清浄度の高い空気質やその管理が求められる施設への展開を検討します。
■開発の背景
近年、動脈硬化・ガン・気管支ぜんそくなどの健康被害を引き起こす原因と考えられているPM2.5の発生が、中国やインドをはじめ日本でも問題となっています。そうした状況の中、空気環境に対する関心度は高まっており、空気環境をより高精度に把握するセンサーの需要が拡大しています。
しかし、高精度なPM2.5の測定は、高額で大型な業務用測定機によるものに限定されています。当社は今回、空気中のPM2.5の濃度を高精度に検出する小型の「空気質センサー」を開発しました。これにより、業務用測定機と同等の高精度な環境情報を取得することができます。また、花粉やホコリも検知できるので、空気清浄度の高い環境づくりに貢献できます。
■特長の詳細
*参考資料は添付の関連資料を参照
1.独自構造により、PM2.5の濃度を高精度に検出する小型センサーを開発
微粒子から全方位に広がる散乱光をより高精度に検出するために、2枚の集光ミラーを搭載したダブルミラー構造を独自開発しました。これにより、集光ミラー1枚のみの場合に比べて約1.8倍の散乱光を集光でき、光検知器が特性の違いをよりはっきりと捉えることで、微粒子数の検出精度を高めました。
さらに、空気の流量を制御する機能を内蔵し、空気を安定的に送り込むことで光検知器が一定流量中の粒子数を正確にカウントでき、PM2.5の濃度をより高精度に検出します。
また、空気の流量制御とレーザー光の光路をともに確保するよう構成部品を適正に配置し、小型化を実現しました。空調機器への搭載など汎用性のある小型センサーです。
2.世界初、ひとつのセンサーでPM2.5に加え、花粉やホコリの識別も可能
レーザー光による散乱光の偏光特性の違いから、粒子の大きさが類似した形状が異なる花粉やホコリを識別します。ひとつの光学系システムでPM2.5と花粉・ホコリを識別し、それぞれの濃度を検出することができる世界初のセンサーです。
■特許
国内5件、海外1件6カ国
■開発担当研究所
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所
〒661−8661 兵庫県尼崎市塚口本町八丁目1番1号
http://www.MitsubishiElectric.co.jp/corporate/randd/inquiry/index_at.html