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IDC Japan、国内企業のオープンソースソフトウェア利用実態調査結果を発表

2016-02-09

国内企業におけるオープンソースソフトウェアの
利用実態調査結果を発表


 ・企業におけるOSSの導入率は31.3%、従業員5,000人以上の企業では39.4%
 ・使用率上位はLinux(67.3%)、MySQL(53.1%)、Tomcat(35.6%)、PostgreSQL(35.0%)
 ・クラウド基盤として注目度が高いOpenStackは6.1%、Dockerは4.5%、ビッグデータ関連ではHadoopが6.8%、MongoDBが4.5%


 IT専門調査会社IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1−13−5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03−3556−4760)は、企業におけるオープンソースソフトウェア(OSS)の利用実態調査結果を発表しました。本調査では、国内の企業および組織のIT部門を対象としたアンケート調査を2015年12月に実施し、一次調査で1,482社、二次調査で309社から有効回答を得ました。

 一次調査では、自社の情報システムにおけるOSSの導入状況について調査を行いました。OSSを「本番環境で導入している」と回答した企業は31.3%となりました。昨年の調査は31.5%、一昨年の調査では32.0%となり、この3年間で大きな変化はありませんでした。これを従業員規模別に分析した結果、「本番環境で導入している」と回答した企業は1,000人〜4,999人で36.8%、5,000人以上で39.4%となり、一方では、100〜499人以下の企業が最も低く24.8%となりました。企業の規模に比例してOSSの導入率が高くなる傾向があります。この背景には、多くの中小企業ではOSSを導入して管理する人材が乏しいということがあります。また、こうした状況が、OSSの導入率が上昇しない要因の一つとしても考えられます。

 二次調査ではOSSを使用している企業に対して、より詳細にOSSの利用実態について調査しました。その中で、本番環境で使用しているOSSの種類を調査した結果(参考資料)、Linuxが67.3%で最も高い利用率となりました。その次に高い使用率のOSSは、RDB(リレーショナルデータベース)のMySQLで53.1%となりました。さらには、アプリケーションサーバーのTomcat(35.6%)、RDBのPostgreSQL(35.0%)、システムソフトウェアのSamba(21.4%)、システム管理のZabbix(16.2%)、ハイパーバイザーのXen(16.2%)が続きます。近年、クラウドインフラ領域で注目を集めているOpenStackは6.1%、コンテナプラットフォームのDockerは4.5%となりました。また、ビッグデータ関連としては、データ分散処理のHadoopが6.8%、NoSQLの中ではMongoDBの使用率が最も高く4.5%となりました。こうした新興OSSは認知度も高まってきており、今後のさらなる普及が見込まれます。

 本調査ではクラウドサービスとOSS使用の関係を分析しました。IaaS(Infrastructure as a Service)を利用している企業の42.5%はOSSを積極的に使用していくという方針をとり、43.8%はOSSを適材適所で使用していくという方針となっています。PaaS(Platform as a Service)を利用している企業においても、53.1%がOSSを積極的に使用していくという方針をとり、34.7%はOSSを適材適所で使用していくという方針となりました。一方、IaaSあるいはPaaSを今後も含めて利用しないという企業では、OSSを積極的に使用していくという方針は20%未満にとどまっています。このことから、OSS使用はクラウドサービス利用との関係性が強く、クラウドサービスの普及がOSS使用拡大のドライバーになるとIDCでは考えています。

 IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ リサーチマネージャーの入谷 光浩は「今回の調査において、クラウドサービスの利用とOSSの使用は強い関連があることが明らかになった。現在、多くのIaaSやPaaSではOSSが標準サービスとして使用できるようになっている。今後クラウドサービスの普及に伴い、そのクラウドサービス上でOSSを使用する企業がさらに増加していくと考えられる。そして企業ではOSSの使用に対する抵抗感も薄まり、技術力やノウハウが溜まっていくことで、オンプレミスシステムでも様々なOSSを活用していく企業が増えていくとみられる。すなわち、クラウドサービスの普及がOSS使用拡大のドライバーになる」と述べています。

 今回の発表はIDCが発行したレポート「2016年 国内オープンソースソフトウェア市場 ユーザー利用実態調査:クラウドとOSSの関係性を分析する」(J15430104)にその詳細が報告されています。本レポートでは、アンケート調査結果をもとに、国内ユーザー企業におけるOSSの利用実態について集計/分析したものです。OSSに対する方針、OSSに関する予算、各分野におけるOSSの使用状況、クラウドサービス上でのOSS使用動向などについて、詳細に分析を行っています。


 【詳細についてはIDC Japanへお問い合わせください】


<参考資料>
 OSS使用企業における主なOSSの使用率

 ※添付の関連資料を参照


「IDC社 概要」
 International Data Corporation(IDC)は、ITおよび通信分野に関する調査・分析、アドバイザリーサービス、イベントを提供するグローバル企業です。50年以上にわたり、IDCは、世界中の企業経営者、IT専門家、機関投資家に、テクノロジー導入や経営戦略策定などの意思決定を行う上で不可欠な、客観的な情報やコンサルティングを提供してきました。

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