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東レ、3Dプリンター対応PPS樹脂微粒子「トレミル PPS」を発売

2016-01-21

世界初、3Dプリンター対応PPS樹脂微粒子「トレミル(R)PPS」の発売について


 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺 昭廣、以下「東レ」)は、この度、独自のポリマー設計技術により、世界で初めて3Dプリンター(粉末床溶融結合装置)に対応したPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂微粒子「トレミル(R)PPS」の開発に成功しました。
 東レは本年2月に本製品の販売を開始し、2016年度から自動車や航空宇宙、産業・医療用機械など幅広い用途に向けて本格的に展開してまいります。

 近年、航空機やロボットなどの部品製造においては、3Dプリンターを用いて3Dデータから最終製品を直接製作する工業用DDM(ダイレクト・デジタル・マニュファクチュアリング)が広がっています。DDMは、金型が不要であるため製造時間やコストの大幅削減につながり、少量多品種への対応が容易であるほか、射出成型では難しい複雑形状の部品の作製も可能といったメリットがあります。DDMに用いられる3Dプリンターの方式には主に「粉末床溶融結合法」と「材料押出法」がありますが、中でも粉末床溶融結合法は、造形物の高い寸法精度と強度を実現できる方式として、今後の急速な拡大が見込まれています。
 従来、粉末床溶融結合方式の3Dプリンターの造形素材としては、主にナイロン樹脂の微粒子が使用されてきましたが、耐熱性や強度等に課題があり、展開用途には限界がありました。

 これに対して東レは、当社の高機能PPS樹脂 トレリナ(R)をベースに、独自のポリマー設計技術により、粉末床溶融結合造形に最適な流動性やポリマー特性等を有するPPS樹脂微粒子 トレミル(R)PPSの開発に成功しました。
 今回開発したトレミル(R)PPSにより、高耐熱性、高耐薬品性、高強度が求められる自動車や航空宇宙、産業・医療用機械などの幅広い用途に向けたDDMの適用が可能となります。
 本製品は、株式会社アスペクト(本社:東京都稲城市、社長:早野 誠治)が開発中の高耐熱樹脂対応3Dプリンター(粉末床溶融結合装置)への正式採用が既に決定しています。東レは引き続き、ポリマー設計技術や微粒子化技術の高度化や、炭素繊維との複合化などにより更なる強化グレードの開発に取り組み、多様な材料をラインナップすることで顧客のニーズに応えてまいります。

 PPS樹脂は、耐熱性や耐薬品性、機械的強度、難燃性に優れたスーパーエンジニアリングプラスチックで、自動車の電装部品や電機・電子機器、OA機器、住設関連部品などに使用され、さらに採用領域が拡大しています。
 東レは、PPSを樹脂コンパウンドの他に、フィルムや繊維分野にも展開する世界唯一の総合PPSメーカーとして、今後も同材料の用途展開を積極的に図ってまいります。

 なお、トレミル(R)PPSは、1月27日(水)〜29日(金)に東京ビッグサイトで開催される「nano tech 2016(第15回ナノテクノロジー総合展・技術会議)」に出展予定です。


以上




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