Article Detail
ノークリサーチ、2016年中堅・中小企業のIT活用における注目ポイントと展望(基本インフラ編)を発表
2016年中堅・中小企業のIT活用における注目ポイントと展望(基本インフラ編)
株式会社ノークリサーチ(〒120−0034 東京都足立区千住1−4−1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03−5244−6691 URL:http://www.norkresearch.co.jp/)は基本インフラに関する2016年の中堅・中小企業におけるIT活用の注目ポイントと展望を発表した。本リリースは2015年の調査結果を振り返り、そこから読み取れる2016年の年頭所感をまとめたものである。
<「Software−Defined」や「クラウド」を知ることがH/W販売の拡充にもつながる>
■「Software−Defined」は手軽な価格で小規模なサービスを始める際にも有効な手段となる
■スマートデバイス端末の販売/提案は一般消費者向けとの違いを理解することが出発点
■PC販売を活性化させるためには「端末の多様化」や「業務システム」に基づく視点も必要
■まず「広義のサーバ」視点での知識を習得し、その上でクラウド商材の比率を検討すべき
■ストレージ機器については中堅企業を主な対象に細かな機能による差別化提案が有効
●「Software−Defined」は手軽な価格で小規模なサービスを始める際にも有効な手段となる
本リリースでは既に公表済みの「新規IT活用領域編(※1)」と「業務システム編(※2)」に続き、PC/スマートデバイス、サーバ、ストレージ、ネットワークといった基本インフラに関する今後の注目ポイントと展望について述べている。
※1 http://www.norkresearch.co.jp/pdf/2016prediction_rel1.pdf
※2 http://www.norkresearch.co.jp/pdf/2016prediction_rel2.pdf
スマートデバイス活用は中堅・中小企業においても引き続き関心の高いテーマの一つである。しかし年商500億円未満の中堅・中小企業に対して尋ねた以下のグラフが示すようにスマートデバイス活用には様々な課題が存在する。
その中でも「通信に要する月額料金負担が大きい」という課題はユーザ企業や販社/SIerの工夫や努力だけでは解決が難しい。また「新規IT活用領域編」で述べたIoT関連市場の発展においても通信コストが今後の課題となってくる。
*グラフ資料は添付の関連資料を参照
2015年の年頭所感ではこうした課題の解決策として「法人向けMVNO」について言及した。だが、不要な付加機能を削ったとしてもMVNO提供側のコスト削減には限界があり、中堅・中小企業を対象とした安価な通信サービスが広まるまでには至らなかった。2016年にはこうした状況に大きな変化が生じる可能性がある。その契機となるのが、ソラコム社に代表される「SD−MVNO」(SD=Software−Defined)とも呼ぶべき取り組みだ。同社の通信サービス「SORACOM Air」は基地局のみを大手キャリアから借り受け、従来ハードウェアが担っていた交換機などの機能をAWSのクラウド上にソフトウェアで実現している。そのため利用料金が安価かつ詳細に体系化されており、大手ではないIT企業やユーザ企業によるコンソーシアムなどが業種や規模に合わせた企業向けMVNO、さらにはそれを基盤としたIoTソリューションを提供することも可能となる。
これまで、ストレージやネットワークにおける「Software−Defined」では大規模用途におけるスケーラビリティに注目が集まることが多かった。2016年には「手軽な価格で小規模から始められるサービス構築のための基盤」として「Software−Defined」が再び注目を集めるのではないかと期待される。
*リリース詳細は添付の関連資料を参照