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富士経済、デザート・米飯・めん類など64品目の加工食品市場調査結果を発表
デザート、米飯・めん類など64品目の加工食品市場を調査
―2015年見込(2014年比)―
■シリアルフーズ 598億円(26.7%増)・・・グラノーラ人気は衰えず、訪日客の爆買いもあり続伸
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03−3664−5811)は、2015年8月より6回に分けて27カテゴリー410品目の加工食品国内市場について調査を行っている。その第3回目の結果を報告書「2016年 食品マーケティング便覧 No.3」にまとめた。
この報告書ではチルドデザート12品目、フローズンデザート7品目、ドライデザート6品目、米飯類10品目、めん類15品目、その他ステープル14品目の市場を調査・分析した。
なお、第4回目は調味料、調味食品、第5回目は農産加工品、畜産加工品、水産加工品、乳油製品、第6回目は果実飲料、炭酸飲料、乳性飲料、嗜好飲料、健康飲料、その他飲料、嗜好品の市場を調査・分析する。これらの結果は順次発表していく。
<注目市場>
◆シリアルフーズ(その他ステープル)
2014年 2013年比 2015年見込 2014年比
472億円 124.2% 598億円 126.7%
コーン、麦、米などを主原料にフレーク状、パフ状などに加工した商品や、オーツ麦に牛乳などを加えて粥状に炊き上げたオートミールを対象とする。
2014年はグラノーラが供給不足になるほど好調で、グラノーラのシェア上位メーカーは生産ラインを増強し、商品バリエーションを拡充するなど積極的な取組みを続けた。同時に、朝食シーンの提案も行い、トライアル購入の開拓とリピーターの獲得が進み大幅に伸びた。
2015年もグラノーラ人気が衰えず、訪日客の爆買いなどの追い風もあり、供給が追い付かないほどの好調が続いている。
◆カップめん(めん類)
2014年 2013年比 2015年見込 2014年比
4,092億円 102.0% 4,186億円 102.3%
2014年は中堅以下メーカーが伸び悩んだものの、上位メーカーが主力商品のラインアップ拡充やリニューアルを行い伸び、市場はプラスに転じた。
2015年は1月に参入メーカーの多くが価格改定を実施したが、市場が落ち込む程の需要減退には至っておらず、引き続き上位メーカーが積極的に主力商品で新フレーバーや新ブランドを投入したことから、プラスが見込まれる。
◆アイスクリーム類(フローズンデザート)
2014年 2013年比 2015年見込 2014年比
4,315億円 101.1% 4,447億円 103.1%
2014年は最需要期の夏場が天候不順となり需要の減退がみられたものの、秋や冬場の好調や高級アイスクリームがけん引したことでプラスとなった。
2015年は春に上位メーカーを中心に価格改定が実施されたが、各社とも主力ブランドを中心にプロモーションを強化したことで買い控えの動きなどは殆ど見られなかった。また、夏場が8月初旬まで猛暑となったことでプラスが見込まれる。
◆冷凍米飯類(バラタイプ)(米飯類)
2014年 2013年比 2015年見込 2014年比
667億円 96.2% 686億円 102.8%
IQF製法によって製造されたチャーハン、ピラフなどの冷凍米飯を対象とする。
2014年は保存場所となる冷凍庫のスペースが限られるなど、買いだめに向かない商品であることから消費税増税前の駆け込み需要が殆ど見られなかった。市場はシニア層を中心に消費者開拓が進んだが、農薬混入問題により需要流出したことから、市場はマイナスとなった。
2015年は春先に多くのメーカーがその他冷凍食品の価格改定を実施したものの、当該商品は米相場が安定しているため価格改定から除外され販売価格を維持でき、また、味の素冷凍食品が「ザ・チャーハン」を発売するなど、チャーハンカテゴリーが活性化しているほか、和風米飯も好調により、市場は前年超えが見込まれる。
<調査結果の概要>
※表資料は添付の関連資料「表資料(1)」を参照
●チルドデザート
手作り風デザートはプリンやゼリーから需要が移行し拡大している。また、ヨーグルトは特にハードヨーグルトにおいてプリン体を意識する消費者向けなど新たな機能性訴求を持つ商品が発売されているほか、機能性表示食品も発売され、これまで以上に活況である。商品自体が持つ機能だけでなくグラノーラとの食べ合わせなど、積極的な食シーンの提案により今後も続伸するとみられる。
●フローズンデザート
アイスクリームは使用原料や製造方法などで差別化したプチ贅沢商品が投入され活況であり、シニア層を中心とした大人需要を獲得した。また、高級アイスクリームが2015年に小容量・低単価商品が発売され、需要を喚起している。
●ドライデザート
他カテゴリーとの競争が激しく伸び悩む中で、ドライゼリーは150円以上の高価格帯商品の定着を進める上位メーカーのけん引により、2015年の市場は一昨年並に回復が見込まれる。
●米飯類
無菌包装米飯・レトルトライスは原料に銘柄米を含む穀物などを使用した高付加価値商品の投入が相次いでおり、シニア層や女性を中心に需要を獲得している。また、2015年には新規参入の動きが見られるなど市場全体が活性化している。
●めん類
チルドめんは依然として価格競争による低迷が続いているが、冷凍パスタは定番商品のラインアップ拡充や新ブランドが投入され、冷凍中華めんは汁無しタイプ商品の配荷が広がり好調である。また、カップめんはエスニック系フレーバーが伸びているほか、ノンフライめんは大型商品「マルちゃん正麺 カップ」シリーズ(東洋水産)が発売され、さらに袋めんは積極的な健康訴求商品の投入が相次いでおり、伸長に寄与している。
●その他ステープル
シリアルフーズはグラノーラ人気が2015年も続き高成長している。グラノーラ以外にもブランなど食物繊維の豊富な商品が“腸活”への関心の高まりを受け伸びたこともプラス要因となっている。また、ホットケーキ・パンケーキは朝食需要の掘り起こしが進み高成長が見込まれる。
<調査対象>
※表資料は添付の関連資料「表資料(2)」を参照
<調査方法>
富士経済専門調査員による参入企業及び関連企業・団体などへのヒアリング及び関連文献調査、社内データベースを併用
<調査期間>
2015年9月〜11月
以上
・資料タイトル:「2016年 食品マーケティング便覧 No.3」
・体裁:A4判 323頁
・価格:
書籍版 100,000円+税
PDF/データ版 110,000円+税
書籍版・PDF/データ版セット 130,000円+税
書籍版・ネットワークパッケージ版セット 200,000円+税
・発行所:
株式会社富士経済
〒103−0001 東京都中央区日本橋小伝馬町12−5 小伝馬町YSビル
TEL:03−3664−5811(代) FAX:03−3661−0165
e−mail:info@fuji−keizai.co.jp
・調査・編集:
東京マーケティング本部 第一部
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