IDC　Japan、国内ソフトウェア市場の２０１５年上半期実績と最新予測を発表

国内ソフトウェア市場　２０１５年上半期実績と最新予測を発表


　・２０１５年上半期は前年同期比成長率４．６％、データアナリティクス関連が高成長
　・２０１５年は前年比成長率４．２％、２０１６年は同４．５％、２０１９年には３兆円を突破すると予測
　・デジタルトランスフォーメーション（DX）が企業に起こることで、コグニティブシステムやデジタルマーケティングが急速に成長していく
　・ベンダーはDXをソフトウェアビジネス戦略の中核に据え、既存のビジネスや製品にとらわれず、あらゆるビジネス機会の可能性を探っていくことが重要である


　IT専門調査会社　IDC　Japan　株式会社（所在地：東京都千代田区九段北１−１３−５、代表取締役：竹内正人、Tel代表：０３−３５５６−４７６０）は国内ソフトウェア市場の２０１５年上半期（１〜６月）の実績と２０１５年〜２０１９年の予測を発表しました。IDCが定義するソフトウェア市場には、パッケージソフトウェア、SaaS（Software　as　a　Service）、PaaS（Platform　as　a　Service）の売上額が含まれます。

　２０１５年上半期の国内ソフトウェア市場は１兆３，２３２億８，９００万円、前年同期比成長率が４．６％となりました。前年同期に起こったWindows　XPサポート終了特需と消費税増税前の駆け込み需要の反動は比較的軽微であり、堅調な成長となりました。大分類市場別では、アプリケーション市場が前年同期比成長率３．９％、アプリケーション開発／デプロイメント市場が同５．９％、システムインフラストラクチャ市場が同４．５％となりました。最も成長率が高いアプリケーション開発／デプロイメント市場では、データアナリティクス需要の高まりによって、ビジュアライゼーションBI（Business　Intelligence）ツールやクラウド型データベースサービスが高い成長となっています。

　２０１５年の国内ソフトウェア市場は前年比成長率４．２％を見込んでいます。さらに２０１６年は前年比成長率４．５％と予測しています。２０１４年〜２０１９年の年間平均成長率（CAGR：Compound　Annual　Growth　Rate）は４．２％、２０１９年には３兆１，１４７億円に達するとIDCでは予測しています。また、大分類市場別の２０１４年〜２０１９年のCAGRはアプリケーション市場が３．１％、アプリケーション開発／デプロイメント市場が５．６％、システムインフラストラクチャ市場が４．５％と予測しています。アプリケーション市場では、企業においてデジタルトランスフォーメーション（※）が進むことで、コグニティブシステムやデジタルマーケティングに関連したソフトウェアやクラウドサービスの急速な成長が見込まれます。アプリケーション開発／デプロイメント市場ではデータアナリティクス関連の高成長が続き、さらにデジタル化の進展によってSoE（Systems　of　Engagement）領域におけるPaaS（Platform　as　a　Service）の採用が拡大するものとみられます。システムインフラストラクチャ市場では、サイバーセキュリティ対策やマイナンバー制度への対応に向けセキュリティソフトウェア需要の拡大や、クラウド基盤構築／管理ソフトウェアの導入の増加が市場成長をけん引していくとIDCではみています。

　「２０１６年からは第３のプラットフォーム上でデジタルトランスフォーメーション（DX）の動きが台頭する。DXはアプリケーション開発に変革をもたらし、ユーザー企業が自社のビジネスモデルにあわせてアプリケーションをデザインし、ソフトウェアコンポーネントやクラウドサービスを組み合わせて開発する。そしてソフトウェアベンダーには、従来の重厚長大な統合型パッケージではなく、ソフトウェアやクラウドサービスを通じて細かいコンポーネントを迅速に提供していくことが求められるようになっていく。ソフトウェアベンダーはDXをソフトウェアビジネス戦略の中核に据え、既存のビジネスや製品にとらわれずに、DXのあらゆるビジネス機会の可能性を探っていくことが重要である」とIDC　Japan　ソフトウェア＆セキュリティ　リサーチマネージャーの入谷　光浩は述べています。

　※デジタルトランスフォーメーション（DX）：企業が第３のプラットフォームを利用し、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデル、新しいステークホルダーとの関係を通じて、価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。

　今回の発表はIDCが発行したレポート「国内ソフトウェア市場　２０１５年〜２０１９年の予測アップデート」（J１５３８０１０９）にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内ソフトウェア市場の売上額実績と予測をまとめています。

　【詳細についてはIDC　Japanへお問い合わせください】


＜参考資料＞
　国内ソフトウェア市場予測：２０１４年〜２０１９年

　◇添付の関連資料を参照


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