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日立、米国セント・ジュード小児研究病院で日立の陽子線がん治療システムが稼働開始

2015-12-18

米国セント・ジュード小児研究病院で日立の陽子線がん治療システムが稼働開始
世界初の小児専用の陽子線がん治療施設


 株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)が陽子線がん治療システムを納めた小児の難病治療・研究において世界トップクラスのセント・ジュード小児研究病院(St.Jude Children"s Research Hospital)が、12月14日に治療施設「The St.Jude Red Frog Events Proton Therapy Center」をオープンしました。これは、小児専用の陽子線がん治療システムとしては、世界で初めての稼働となります。
 日立の本システムは、190度回転ガントリを採用することで、広い治療室空間を確保しており、治療の直前まで家族が小児患者に付き添うことができます。また、日立が2007年12月に陽子線がん治療システムとしては世界で初めて米国食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)の販売認可を取得したスポットスキャニング照射技術を全室に採用しています。

 セント・ジュード小児研究病院のCEOであるDr.James R.Downingは、「この陽子線治療施設のオープンは、子どもたちへ後遺症を緩和する効率的な治療を提供するための重要な一歩です。陽子線がん治療システムのプロジェクトを無事に稼働まで導いてくれた関係者、日立のエンジニア、病院スタッフの、難病に苦しむ子どもたちを救いたいという強い気持ちのおかげだと思います。」と述べています。

 日立の執行役常務 ヘルスケア社社長の渡部眞也は、「陽子線がん治療の中でも有効な治療対象として注目されている小児がんを専門的に取り扱うセント・ジュード小児研究病院の施設が稼働したことは、多くの人々が待ち望んだものだと思います。そのような施設のオープンという素晴らしい瞬間をお祝いでき、大変光栄です。」と述べています。

 陽子線がん治療は、放射線によるがん治療法のひとつであり、水素の原子核である陽子を加速器で光速の70%まで加速させて、がん細胞に集中して照射することでがんを治療するものです。従来のX線治療に比べて、健全な細胞への影響が少ないため、後遺症の軽減などの点で特に小児がん治療への適用に効果が高いと言われています。
 本システムで用いるスポットスキャニング照射技術は、均一なエネルギーの陽子ビームを高い精度で制御して照射する技術です。従来の方式と比べて、複雑な形状のがんにも高精度に陽子線を照射でき、また、不要な放射線の発生が少ないなどの特徴があります。

 日立は、今後も、先端技術を生かした粒子線がん治療システムの普及を通じて、世界のがん治療に貢献していきます。


■セント・ジュード小児研究病院について
 米国テネシー州メンフィスにあるセント・ジュード小児研究病院は、「未来のある子どもたちが人生の夜明けを前に死んではいけない」と考えるエンタティナーの故ダニー・トーマスの寄付で設立されました。小児病院として、唯一、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)に推奨されており、世界的にも子どもの難病の治療と研究における第一級の施設として認められています。アメリカでの小児がんの生存率は、ここ50年で、20%から80%に向上しましたが、本病院はその中心的な役割を担っています。詳しくは以下まで。https://www.stjude.org Twitter:@StJudeResearch


以上




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