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米ケイデンス・デザイン・システムズ、電子/フォトニックIC向け設計フローを提供
ケイデンス、LumericalおよびPhoeniX Softwareとの協力により
Virtuosoプラットフォーム・ベースの電子/フォトニックIC向け
設計フローを提供
設計フローは、ケイデンスのVirtuoso設計環境で、
専用のフォトニックコンポーネント設計、フォトニック回路シミュレーション、
フォトニック・レイアウト生成ツールをシームレスに統合
ケイデンス・デザイン・システムズ社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下、ケイデンス)は、12月7日(米国現地時間)、Lumerical Solutions Inc.(以下Lumerical、https://www.lumerical.com)とPhoeniX B.V.(以下PhoeniX Software、http://www.phoenixbv.com)との協業により、フォトニックIC(PIC)向けの電子/フォトニック設計自動化(EPDA)統合環境を共同開発したことを発表しました。
ケイデンスのVirtuoso(R)カスタム設計プラットフォームを中心に構築されたEPDA環境は、モノリシックとハイブリッドの3D−ICフォトニック回路のいずれでも、フォトニックおよび電子回路向けの回路図またはレイアウトドリブンによる設計フロー、フォトニックコンポーネントのパラメーター抽出とモデル生成、フォトニック回路のシミュレーション、フォトニックマスクのレイアウトインプリメンテーションを可能とします。
生産性向上のため、Virtuoso Schematic Editorで光回路を作成し、続いてVirtuoso Analog Design Environmentでフォトニック集積回路で広く使われているマルチモード、マルチチャンネル回路の解析向け専用に設計された、SPICE類似の時間および周波数領域のミックスシグナルのフォトニック回路シミュレーションエンジンを持つLumericalのINTERCONNECTで設計のシミュレーションを実行することができます。Virtuoso Analog Design Environmentとの緊密な統合により、インタラクティブな解析が可能となり、歩留まり解析をはじめPIC特性の探査のための設計およびパラメーター化が容易となります。
フォトニックのコンポーネントや回路は形状により大きく特性が左右されて全方位の設計機能が要求されるため、PICマスクレイアウト設計には固有の難しさがあります。Virtuoso環境に統合されたPhoeniX SoftwareのOptoDesignerフォトニックチップ設計スイートでは、インタラクティブおよびスクリプト化された導波路やコンポーネントの生成を可能とする、OptoDesignerのパラメーター化されたプリミティブおよびフォトニックの構成要素のすべてにアクセスすることができます。
最後に、フォトニックのPDKコンパクトモデルライブラリーのデータ準備やカスタムデバイスのシミュレーションモデル生成用として、統合環境ではVirtuosoのフィジカルレイアウトからLumericalのコンポーネントレベル・ソルバー、FDTD Solutions、MODE SolutionsとDEVICEを使用した受動、能動コンポーネントのモデルパラメーターの抽出にも対応しています。
詳細はhttp://www.cadence.com/news/photonicsをご覧ください。
■Lumerical社コメント
Bill De Vries氏(Director of Product Marketing):
「設計者が、使い慣れたアナログとミックスシグナル・ツールによるワークフローを使い、自信と確実性をもってシステムの設計、モデル化、最適化ができる場合にのみ、統合化されたフォトニクスの最大限のポテンシャル実現が可能となります。LumericalのVirtuoso環境への統合により、基本的な能動、受動要素の設計、最適化から始める必要のない、統合化フォトニック技術ならびに複雑なアプリケーションに対応するエレクトロニクスを設計者が利用することのできるようになるPDKドリブンの設計フローが作成されました。」
■PhoeniX Software社コメント
Niek Nijenhuis氏(Director of Sales and Marketing):
「PhoeniX SoftwareのOptoDesignerをケイデンスのVirtuoso環境に統合することによって、ICカスタムレイアウトの業界標準環境内で非常に効率的なフォトニックIC設計に対応した完結した統合設計フローを提供することができるようになりました。今回の協業は、R&Dのプロジェクトから製造への移行をサポートし、半導体業界をフォトンの時代へと導くものです。」
■ケイデンス・コメント
Wilbur Luo(Senior Group Director,Product Management,Custom IC and PCB Group):
「フォトニック集積回路向けに必要な設計とシミュレーション機能をVirtuoso環境で実現して、生産性の向上とフローの合理化を図ることが目標でしたが、LumericalとPhoeniX Softwareとの協業により、モビリティー、ビデオ、データ、クラウドサービスによるトラフィックへの増大する要求に応える、高コスト効率で高性能な光リンクの広範囲展開を推進する統合プラットフォームを共同で実現することができました。」
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