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ニコン、機能安全規格対応アブソリュートエンコーダを2機種発売
機能安全規格 IEC61508 SIL3に対応可能
多回転アブソリュートエンコーダ「MAR−M40AS」「MAR−MK42AS」を発売
株式会社ニコン(社長:牛田 一雄、東京都港区)は、機能安全規格(IEC61508 SIL3(※1))に対応した多回転アブソリュートエンコーダ(※2)「MAR−M40AS」「MAR−MK42AS」の2機種を発売します。
この2機種は、独立した2系統から位置情報を検出・送信が可能となり、搭載されたロボットの安全なモーション監視を実現します。
なお、本製品は「2015 国際ロボット展」(日時:2015年12月2日〜5日、場所:東京ビッグサイト)に出展予定です。
※1 国際電気標準会議(IEC)によって制定された、電気・電子プログラマブル電子安全関連系の機能安全に関する国際規格。SIL(Safety Integrity Level/安全度水準)は、IEC61508におけるシステムの安全性能を表す尺度。最高の安全レベルSIL4からSIL1まで4段階に分類され、本製品の採用により一般的な産業機器に求められる最高ランクの安全性能SIL3の実現が可能となります。
※2 多回転アブソリュートエンコーダ:1回転内の角度だけでなく、回転数の現在位置も常に絶対位置として検出するエンコーダ。電源投入時にシステムの原点復帰作業が不要で、エンコーダの正確な絶対位置情報を認識できます。
●発売概要
商品名 機能安全規格対応アブソリュートエンコーダ「MAR−M40AS」「MAR−MK42AS」
価格 オープンプライス
発売日 2015年12月1日
*商品画像は添付の関連資料を参照
●主な特長
1.高い安全性能
ロボット動作安全監視ユニットの併用により、本エンコーダを搭載したシステム全体の安全性能として、IEC61508 SIL3、ISO13849−1(※3) PLe/Cat.4(安全カテゴリ4)まで実現可能です。
エンコーダ単体の安全性能は、IEC61508 SIL2、ISO13849−1 PLd/Cat.2(安全カテゴリ2)に適合します。
(安全性能に関しては第三者認証機関より製品認証取得済)
※3 ISO13849−1は、機械の制御システムにおいて安全に関連する部分を設計するために一般原則を定めた規格。安全制御システムの性能評価レベル(PL:Performance Level)は、PLaからPLeまで5段階で表され、PLeが最高の安全レベル。また、安全制御システムのアーキテクチャ(構造)や故障時の安全機能の維持能力を表す尺度としてCat.BからCat.4の5段階のカテゴリが定義され、Cat.4が最も安全性能が高い。
2.位置情報の二重化(位置情報Pos1、Pos2)
エンコーダ内部で独立した2系統の位置情報(一回転、多回転)を検出し、ニコン A−Safetyフォーマットにより二重化された状態で上位のコントローラーに送信します。エンコーダを2台使用しなくても安全なモーション監視が可能です。
また、二重化された位置情報を得ることにより、従来不可能であったロボットシステム停止状態(エンコーダバックアップ動作状態)における多回転誤計数を検出することが可能になりました。【参考:エンコーダ内部システム図】
3.置き換え容易性
従来機種(MAR−M40 シリーズ、MK32 シリーズ)とメカ部分を共通化することで、モータへの取付けは互換性を有しており従来機種からの置き換えが容易です。
4.最高 16Mbpsの高速通信を実現
従来機種は通信ボーレート4Mbpsまでの対応でしたが、M40AS、及びMK42ASは最高16Mbpsの高速通信を可能にしました。(オプション対応)
【参考:エンコーダ内部システム図】
*添付の関連資料を参照
●主な仕様
*添付の関連資料を参照
<この件に関する問い合わせ先>
●お客様の問い合わせ先
株式会社ニコン エンコーダ事業室
108−6290 東京都港区港南 2−15−3 品川インターシティ C棟
03−6433−3726
●ニコン・ホームページ
http://www.nikon.co.jp/
●ニコン・エンコーダ事業室ホームページ
http://www.nikon.co.jp/products/encoder/index.htm