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大塚製薬、米子会社がアルツハイマー型認知症に伴う行動障害治療薬「AVP−786」の臨床試験を開始

2015-11-21

大塚製薬 米国子会社アバニア社が開発中の「AVP−786」
アルツハイマー型認知症に伴う行動障害の治療薬としてのフェーズ3開始


 大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)は、米国子会社アバニア社が、主成分であるデキストロメトルファン(DM)を重水素化した新規化合物となる「AVP−786」に関してアルツハイマー型認知症に伴う行動障害(*)の治療薬として臨床試験(フェーズ3)を開始し、最初の患者さん登録が完了しましたのでお知らせいたします。
 また、本試験薬は2015年7月に米国FDAより「ファストトラック」(優先承認審査制度)(*1)の指定を受けました。

 *アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション


■「AVP−786」について
 「AVP−786」は、DMを重水素化し、キニジンの投与量を少なくした新規化合物となる配合剤です。キニジンは肝臓の代謝酵素(CYP2D6)を阻害し、DMの血中濃度を高め中枢に作用します。


アルツハイマー型認知症に伴う行動障害に対する治療薬開発
 アルツハイマー型認知症の患者さんの約50%は、介護者に対する暴言、暴力、錯乱などの行動障害を起こします(*2)。行動障害を含む認知症に関連する症状は、介護者の負担を重くし、個人や家族、介護者をひどく苦しめています。これらの行動障害が、認知機能をより急速に低下させ、介護施設への入居や介護者の負担にも関係してきています。
 アバニア社は、現在有効で安全な治療薬が無いこのアルツハイマー型認知症に伴う行動障害に着目し、DMに関する治療薬の研究開発を進めてきました。今後の開発については、新規化合物となる「AVP−786」について米国で2つのフェーズ3を行う予定で、最初となる本試験は米国FDAと相談し本年5月より準備をしてきました。
 このたびの「AVP−786」フェーズ3試験は、多施設共同ランダム化プラセボ比較試験で、アルツハイマー型認知症の行動障害を対象に有効性、安全性や忍容性を調べるための試験となります。
 なお、この試験の詳細は、ClinicalTrials.govを参照ください(NCT02442778)。

 大塚製薬ではアルツハイマー型認知症を重要な疾患領域ととらえており、すでに2つの化合物がフェーズ3の開発段階にあります。ここに「AVP−786」が加わることで、アルツハイマー型認知症の様々な医療のニーズ(病態進展抑制、認知力低下抑制、行動障害改善)をカバーできるようになり、将来的にこの病気の患者さんやご家族に貢献できるように研究開発を進めてまいります。

 *1 完治が難しい疾患に対し、高い治療効果が期待できように開発を進めている新薬を優先的に審査する制度
 *2 Agitation in the elderly. Psychiatric Times. 1999; XVI, Issue 1 http://www.psychiatrictimes.com/dementia/agitation-elderly





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