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ポーラ化成、日光の近赤外線が肌の組織形成などの役割を果たすバーシカンの産生を減少させることを発見

2015-11-20

日光の近赤外線が肌に与える新たな悪影響を発見
〜真皮細胞において重要な生体成分であるバーシカン産生が減少〜


 ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:三浦卓士)は、日光に含まれる近赤外線が、真皮線維芽細胞において、肌の組織形成・維持修復など多様な役割を果たす重要な生体成分であるバーシカンの産生を減少させることを見出しました。
 真皮のバーシカンが減少すると、真皮の水分保持能力や真皮線維芽細胞の組織再生力が衰え、結果として皮膚の弾力性の低下や回復の遅れにつながると考えられます。
 また、ポーラ化成工業が開発したオリジナルエキスである「ゴールデンLP」により、近赤外線で減少するバーシカンの産生が回復することが確認されました。
 本研究成果は、ポーラ・オルビスグループの株式会社ポーラから来春発売される化粧品に活用される予定です。


■近赤外線のバーシカン減少作用
 ポーラ化成工業では、地上に到達する日光の中で約30%のエネルギーを占める近赤外線が、紫外線とは異なる作用で真皮線維芽細胞のコラーゲン分解酵素を増加させることを発見しています(2013年11月20日リリース)。この研究をもとに近赤外線とバーシカンの両方に着目して研究を進めた結果、近赤外線は線維芽細胞のバーシカン産生を減少させることを明らかにしました(図1)。

 ※図1は添付の関連資料を参照


■バーシカン産生に対する「ゴールデンLP」の効果
 バーシカンは、胎児期や傷の治癒期等、肌が盛んに作られる時期の真皮に多く、加齢と共に減少する糖タンパク質の一種で、組織の形成・維持・修復やヒアルロン酸の保持といった多様な役割を持っています。ポーラ化成工業ではこのことに着目し、真皮線維芽細胞からのバーシカン産生を高める化粧品素材として「ゴールデンLP」を開発しています(2015年5月19日リリース)。
 この「ゴールデンLP」を、近赤外線照射後の線維芽細胞に添加し、バーシカンの量を確認した結果、近赤外線によって減少するバーシカンの産生が「ゴールデンLP」により回復することが確認されました(図2)。

 このことにより、「ゴールデンLP」エキスを配合した化粧料を使用することで、近赤外線による皮膚のダメージが予防/改善され、弾力に富む肌の維持に結び付くものと、期待されます。

 ※図2は添付の関連資料を参照


【参考資料】
 ・近赤外線
  本研究では、近赤外線として、目に見える可視光よりも波長の長い光の中の、760nm〜1400nmの光(IRA)を対象としています。地上に到達する太陽光エネルギーの内、紫外線(UVB及びUVA)が約7%を占めるのに対し、760nm〜1400nmの近赤外線は約30%を占めると言われております。地表に届く近赤外線のエネルギー量は、春から夏にかけて上昇します。また、近赤外線は皮膚への透過性が高く、約65%が真皮・皮下組織にまで達すると言われています。そのため、紫外線が表皮や真皮上層に作用するのに対して、近赤外線は皮膚組織全体に影響を与えると考えられています。

 ・バーシカン
  糖タンパク質の一つで、細胞外マトリックスや細胞周辺に存在しています。弾性線維やコラーゲン線維、ヒアルロン酸と結合し、組織の形成・維持修復や、情報伝達において多様な役割を果たす、重要な生体成分です。

 ・ゴールデンLP
  世界主要国家での蚕繭生産量の0.0001%という、希少な品種である黄金の繭からオリジナル製法で抽出したエキスです。



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