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富士経済、“明らか食品”と“ドリンク類”健康志向食品市場の調査結果を発表
“明らか食品”と“ドリンク類”健康志向食品市場を調査
―2015年市場見込(2014年比)―
健康志向食品市場 1兆3,096億円(3.9%増)
・・・さまざまなタイプの機能性表示食品の発売により市場が活性
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03−3664−5811)は、2015年8月より4回に分けて、健康(Health)や美容(Beauty)に良いというコンセプトを持った食品(以下、H・Bフーズ)の国内市場を調査している。その第1回目の結果を報告書「H・Bフーズマーケティング便覧 2016 No.1−健康志向食品編−」にまとめた。
この報告書では、一般加工食品に健康や美容に良いという成分を添加、強化した明らか食品とドリンク類に属する商品の市場を各訴求効能別(生活習慣病予防、滋養・強壮、免疫賦活作用など)、成分種類別に調査・分析した。なお、第2回目では健康食品、シリーズサプリメントの機能志向食品、第3回目では機能性表示食品、第4回目では第1回から第3回目での調査結果をもとにH・Bフーズ全体市場を総括分析する。
健康志向食品市場は機能性表示食品の発売と特定保健用食品(以下、トクホ)の続伸により、拡大している。機能性表示食品は、ドリンク類では無糖茶飲料やノンアルコール飲料などが発売され、明らか食品では乳製品が好調である。一方、トクホは茶系飲料が引き続き好調である。無糖茶飲料ではこれまで40代以上の需要がメインであったが、若い世代のダイエットニーズも取り込んでおり、中でも中性脂肪値・コレステロール値改善と血糖値改善のWトクホが特に伸びている。
<調査結果の概要>
■健康志向食品市場
*表資料は添付の関連資料「表資料1」を参照
2014年の市場は、生活習慣病予防関連で記録的なヒットとなったトクホ飲料「伊右衛門 特茶」(サントリー食品インターナショナル)や、中性脂肪値・コレステロール値改善と血糖値改善を同時に訴求したWトクホの無糖茶飲料が貢献し、僅かながら前年を上回った。なお、トクホ飲料でもコーラやコーヒーなどでは不振が目立ち、またトクホ茶系飲料であっても商品によって明暗が分かれている。このほかでは滋養・強壮関連のエナジードリンクの伸びが目立ち、特に「レッドブル」(レッドブル・ジャパン)と「モンスターエナジー」(アサヒ飲料)が高成長している。免疫賦活作用関連は冬場のウイルス対策としてプロバイオティクスヨーグルト「明治プロビオヨーグルトR−1」シリーズ(明治)が受け入れられ、アイテム拡充もあって伸びておりプラスとなった。
2015年は機能性表示食品が6月から発売された。乳製品やノンアルコール飲料など幅広い食品カテゴリーから商品化されており、機能表示ではトクホより具体的な訴求表現もあり、市場を活性化させている。2016年以降も新商品の発売が相次ぐと期待される。
<注目市場>
◆生活習慣病予防
*表資料は添付の関連資料「表資料2」を参照
中性脂肪値・コレステロール値改善、血糖値改善、高血圧予防などを訴求する商品を対象とする。
市場は2011年まで縮小していたが、2012年にトクホコーラが発売され需要を掴んだことでプラスに転じた。2013年は「ヘルシアコーヒー」(花王)、「伊右衛門 特茶」など、中性脂肪値・コレステロール値改善を訴求したトクホ飲料が相次いで発売され、前年に引き続きプラス成長となった。
2014年も大ヒットとなった「伊右衛門 特茶」は続伸し、加えて中性脂肪値と血糖値のダブルヘルスクレームのトクホ茶系飲料(Wトクホ)が発売されるなど、市場は活況が続いた。
2015年は機能性表示食品の「食事の生茶」(キリンビバレッジ)が発売され、トクホより具体的な訴求表現やTVCMによる販促もあり伸びている。機能性表示食品はノンアルコール飲料や包装米飯、ヨーグルトなども発売されており、市場は引き続き拡大が見込まれる。
◆滋養・強壮
*表資料は添付の関連資料「表資料3」を参照
市場はほぼドリンク類が中心である。医薬部外品ドリンク剤(対象外)が規制緩和によってCVSなどの食系チャネルで取扱われるようになり、競合により2000年代初頭にかけて伸び悩んだ。2000年代後半からは500mlPETで値頃感のある商品が受け入れられ、需要を下支えした。
2014年はエナジードリンクで新規参入が相次いだものの定着できずに終売となる商品が出ているが、上位ブランドが好調を維持し、市場は2013年比6.2%増となった。
2015年もエナジードリンクの「レッドブル」と「モンスターエナジー」は好調で市場をけん引している。このほか機能性表示食品で抗疲労成分“イミダゾールペプチド”を関与成分とした「イミダペプチド」(日本予防医薬)が発売されたことで、今後の市場に対する影響が注目される。
◆免疫賦活作用
*表資料は添付の関連資料「表資料4」を参照
β‐カロチン、プロポリス、高機能乳酸菌、甜茶など免疫機能の強化を訴求する商品または配合商品を対象とする。
2014年は明治が「明治ヨーグルトR−1」のドリンクタイプ(現「明治プロビオヨーグルトR−1ドリンクタイプ低糖・低カロリー」)を発売し、「明治ヨーグルトR−1」とカニバリもなくともに伸びたことから、市場は2013年比33.3%増と、引き続き高成長となった。
2015年は「明治プロビオヨーグルトR−1ドリンクタイプ」(明治)で10月に発売された初のフレーバー商品の立ち上がりが好調であり、また11月にアサヒ飲料が機能性表示食品の発売を予定していることから、市場は2014年比二桁増が見込まれる。
◆美肌効果
*表資料は添付の関連資料「表資料5」を参照
2014年は上位企業の資生堂が主力の「ザ・コラーゲン」をリニューアルしTVCMの販促を行い、愛しとーとが既存顧客のリピート購入で堅調だったが、他の企業が苦戦した。また成分別ではプラセンタの需要が一巡したこともあり、市場はマイナスとなった。
2015年は上位企業が続伸していることに加え、同年発売された「アミノコラーゲンヨーグルト」(明治)、「オールフリー コラーゲン」(サントリービール)が、コラーゲン配合商品では従来見られなかった商品として需要を獲得し、市場は2014年比二桁増に迫る伸びが見込まれる。
<調査対象>
*添付の関連資料を参照
<調査期間>
2015年8月〜10月
以上
資料タイトル:「H・Bフーズマーケティング便覧 2016 No.1−健康志向食品編−」
体裁:A4判 320頁
価格:
書籍版 110,000円+税
PDF/データ版 120,000円+税
書籍版・PDF/データ版セット 140,000円+税
書籍版・ネットワークパッケージ版セット 220,000円+税
発行所:
株式会社 富士経済
〒103−0001 東京都中央区日本橋小伝馬町12−5 小伝馬町YSビル
TEL:03−3664−5811(代)
FAX:03−3661−0165
e−mail:info@fuji-keizai.co.jp
調査・編集:
東京マーケティング本部 第一部
TEL:03−3664−5821
FAX:03−3661−9514
この情報はホームページでもご覧いただけます。
URL:http://www.group.fuji-keizai.co.jp/ https://www.fuji-keizai.co.jp/
*参考資料は添付の関連資料を参照