イマコト

最新の記事から注目のキーワードをピックアップ!

Article Detail

東洋ゴム、免震ゴム問題再発防止策の取り組みの中で判明したコンプライアンス事案を発表

2015-10-19

当社免震ゴム問題に対する再発防止策の取り組みの中で判明した
コンプライアンス事案について


 東洋ゴム工業株式会社(本社:大阪市、社長:山本卓司)は、去る6月23日、当社免震ゴム問題に対する再発防止策を発表し、現在、その各施策を鋭意進めています。
 このたび、この取り組みのなかで事業活動上、コンプライアンスの観点から問題と認められる事案が判明しましたのでお知らせいたします。


1.問題と認められる事案
 当社ダイバーテック事業セグメントの子会社である東洋ゴム化工品株式会社(明石工場)で製造し、販売している一般産業用防振ゴム部品(*1)の一部において、納入先様に交付している製品検査成績書への不実記載が行なわれていた疑いが、コンプライアンスの啓発、推進の中で一報されました。当社は社内調査によって、問題行為が行われていたことを確認し、製品の納入先様、国土交通省ならびに経済産業省へ一報を行なうとともに、両省より事実関係の調査報告等の指示を受けました。これに対し、当社としては真摯かつ速やかに然るべき対処を行なってまいります。

 *1 一般産業用防振ゴム部品
 主に船舶のエンジン駆動部の振動吸収、鉄道車両や産業機械の振動緩衝を目的として、ゴム材料と金具を一体加工し、製品化した防振ゴム部品を東洋ゴム化工品株式会社(明石工場)にて製造し、販売しています。


2.確認した問題行為

 1)出荷する部品のゴム材料試験を実際には行なっていなかったにもかかわらず、検査成績記入欄に過去のデータを転記、もしくは経験式(計算による算出)で得た数値を検査成績記入欄に記載していた。
 2)出荷する部品のゴム材料試験を行なったところ、求められる規格値に満たない結果となった試験成績を改ざんし、規格値を満たした数値を検査成績記入欄に記載していた。
 3)出荷する部品のゴム材料試験を行なっていたものの、納入先様の仕様書で指定されている抜き取り検査数(頻度)を満たさないまま、検査成績を記入していた。


3.経緯について

 1)本年8月18日および19日、東洋ゴム化工品株式会社(明石工場)において、社員向けコンプライアンス研修を実施。翌20日、問題行為の疑いについて同社内で一報があり、事実関係の調査を開始した。
 2)本年9月2日、東洋ゴム化工品株式会社より当社ダイバーテック事業本部長に報告がなされ、疑いが判明した製品の出荷を停止。9月8日、ダイバーテック事業本部長を本部長とする社内対策本部を設置し、納入先様に対して本件の情報開示を開始した。
 3)本年9月28日に国土交通省、ならびに経済産業省へ本事案を一報し、両省から調査報告等の指示を受領。加えて10月5日、国土交通省より、本件に関わる早急なる事実確認の報告等を骨子とする「指示事項」を文書で受領した。


4.調査の結果について
 当社は、一般産業用防振ゴム部品のうち不実記載の疑いが判明した製品(船舶用、鉄道車両用、建設機械用、その他産業用、合計1,841品番)を対象として、交付した製品検査成績書への記載データとゴム材料物性試験の記録データ(元データ)の照合を行ない、試験の実施有無、記載数値の確認を行なったところ、現時点で合計189品番において問題行為があったことを確認しました。

 1)調査対象:過去10年間に製造・販売した1,841品番、合計2,494万3,717個
 2)当該製品:189品番、合計8万7,804個
         (※2.−1),2),3)に該当する製品、および納入先様と仕様書の再確認が必要な製品)
 3)納入先:18社

 製品検査成績書の作成時に不実記載が行われていた当該製品以外に同工場で製造している防振ゴム分野の製品(産業機械用空気ばね、鉄道車両用空気ばね、ゴムホース等)にも対象を拡げて調査を完了し、現時点で、今回の事案に該当する問題行為がなかったことを確認しています。


5.当該製品について

 1)当該製品に求められる性能規格は納入先様との契約、合意に基づいています。ただし、一部、国の認証制度※に関わるものがあります。(※船舶安全法における予備審査申請)
 2)当該製品が使用される最終完成品の性能・機能に与える影響については、納入先様に当社の技術的見解を提示しながら、交換の必要性の有無等を含め協議・検証を継続中です。
 3)これまでに当該製品に関わる不具合報告、当該製品に起因する事故等の報告はありませんが、当該製品がどういった最終完成製品に使用され、具体的にどういった部位に用いられているかの把握に尽力しているところです。


 なお、当該製品が使用される最終完成品の安全性に対して、直ちに緊急な対応が必要であるかどうかの評価について、現在、納入先様や最終事業者様にご協力の要請を行なっているところです。


6.本事案に対する緊急対応

 1)第三者機関への検査依頼
 今回の事案判明直後より、すべての当該製品(189品番)において使用されているゴム材料について、自社による再現試験、および社外第三者機関への検査を依頼し、ゴム材料の物性評価を納入先様へ情報開示とご説明を進めており、今後もこれらを迅速に進めていきます。

 2)免震ゴム問題再発防止策の監査を踏まえた対応
 当社は8月10日、免震ゴム問題の再発防止策の初期の進捗について公表を行ない、実施・完了した緊急品質監査において、国内外全23拠点・83品種で正規品が出荷されていたことを確認したという結果を報告していますが、誠に遺憾ながら、該当の品種について監査不備があったと判断しており、改めて、これらの品種に対する再監査を実施します。
 また、明石工場における品質管理上の抜本的な改善策を策定し、これを実行中です。
 これらについては、改めてその結果を開示する予定です。

 3)本件に関わるお客様対応専用窓口の設置
 お客様からのさまざまなご確認事項に対してご説明する窓口を設け、各種お問合せに対応していきます。


 東洋ゴム工業株式会社「防振ゴムお客様ご説明窓口」
 フリーダイヤル TEL.0120−108−656(対応時間は平日9:00〜20:00)


7.業績への影響について
 現時点で本事案に関連して起こり得る費用発生に対する想定材料が不十分であるため、その算定はできません。今後、業績に与える影響が判明次第、適時適切に公表を行なう予定です。


以上




Related Contents

関連書籍

  • 死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    詩歩2013-07-31

    Amazon Kindle版
  • 星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    前田 徳彦2014-09-02

    Amazon Kindle版
  • ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    大久保 明2014-08-12

    Amazon Kindle版
  • BLUE MOMENT

    BLUE MOMENT

    吉村 和敏2007-12-13

    Amazon Kindle版