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NTTデータ先端技術、電力系通信事業者の運用業務の可視化など監視制御システムを導入

2015-10-09

電力系通信事業者の運用業務の可視化、自動化、効率化に次世代に向けた監視制御システムを導入
〜通信事業者のSDN(*1)導入に向けた取り組みを支援〜


 NTTデータ先端技術株式会社(代表取締役社長:三宅 功、本社:東京都中央区、以下NTTデータ先端技術)は、東北インテリジェント通信株式会社(代表取締役社長:佐久間 洋、本社:宮城県仙台市、以下:TOHKnet)の新規ネットワーク敷設にあたり、通信事業設備におけるネットワーク機器への設定や障害時の設定変更作業を可視化し、一部を自動化、さらにSDNアーキテクチャーを採用した監視制御システムを導入しました。
 本監視制御システムの導入により、運用監視センターからの監視や設定作業の効率化はもちろん、ヒューマンエラーによる二次的障害も排除できると期待されています。


■背景
 通信事業者は、自社のネットワークサービスを提供するにあたり、集中的に運用するシステムを構築しています。
 昨今、ネットワーク機器を提供するベンダー製のソフトウエアではなく、実際の運用業務から最適化されたソフトウエアを開発し、ネットワークの構成や設定などを動的に変更させるSDNというアーキテクチャーでネットワークを構築しようとしています。
 従来、ベンダー各社は、機器と連携する自社固有の技術や仕様による運用システムも合わせて提供しており、通信事業者を含むユーザー企業は、ベンダーのシステムに合わせた運用業務を行ってきました。(図1:「従来のシステム」)
 この点に対して、SDNを採用することは、ベンダーが提供する運用システムのユーザビリティにとらわれることなく、ユーザーの業務に合わせて最適化したネットワークシステムを、ユーザー自身やその業務に精通したシステムインテグレーターが構築できるというメリットがあります。(図1:「将来のシステム」)

 ※図1は添付の関連資料を参照


■これまでの課題とシステム導入効果
 通信事業者は、自社のネットワークサービスを提供するにあたり、運用業務を可視化・自動化・効率化するベンダー製の監視制御システムをもっています。しかし、長期にわたるサービス提供においては、ネットワーク機器のOSのバージョンアップ、機能向上や、機器更改など、イベントごとにこの運用システムを対応させる為、多額のコストが課題でした。
 そこでTOHKnetは、この課題の解決に向けて、ベンダーが定義した業務から解放され、オープンなシステムでの可視化・自動化・効率化を実現するためのSDNアーキテクチャーを採用することで、将来に渡る自社の運用業務やコストをさらに最適化する次世代システムを目指すことにしました。
 その最初のステップとして、運用業務のひとつとしての監視制御システムを導入し、運用を開始しました。


■システムの特長
 本監視制御システムはマルチベンダーに対応可能な設計となっています。最初の取り組みとして、TOHKnetが新規ネットワーク構築に採用した日立金属製ネットワークスイッチAPRESIA(R)(アプレシア)シリーズ独自の機能に対応させました。
 今後もさまざまなベンダー製品に対応していきます。

 <将来のネットワーク機器およびネットワーク機器の提供機能の変更にも対応>
  通信事業者のネットワーク基盤では、ネットワーク機器の機能追加や、トラフィックの増加に伴う機器変更などが断続的に行われています。今回開発した本監視制御システムは、ネットワーク機器のOSのバージョンや、機器に依存する部分をプラグイン可能な構成にすることにより、SDNアーキテクチャーの特徴を有しています。

 <SDNに関する知見を集約したキャリアグレードのシステム>
  通信事業者向けシステムの構築経験者や、また、SDNに関するNTTデータグループの研究領域からの知見が取り込まれています。通信事業者特有の広域ネットワークの運用管理に必要不可欠な機能が盛り込まれ、今まで実現が難しかった広域かつ多拠点に設置された機器類の、GUI(*3)での柔軟な制御、一元的な管理、運用の可視化、自動化、効率化を実現することができます。故障個所の状態表示の変化により、各拠点に設置されたシステムの通信障害などの発生を監視運用センターの画面で確認することができます。(図2参照)

 ※図2は添付の関連資料を参照


■今後の展開
 NTTデータ先端技術では、今回のTOHKnetへの導入を機に、国内外を問わず通信事業者各社に本監視制御システム同様のご提案を強化していきます。
 今後3年間で、累積売上3億円、累積導入件数5件を目指します。


■TOHKnetエンドースメント
 東北インテリジェント通信株式会社は、最新の通信ネットワークを構築し、お客さまに高品質で低廉な各種通信サービスをお届けしております。最もご好評をいただいている「高速イーサネット網サービスV−LAN)」は、数多くの自治体、企業のお客さまにご利用頂いております。
 今回、SDNの思想をとりいれているNTTデータ先端技術社様のシステムを採用したことで、安心・安定したネットワークをより視覚的にわかりやすく監視・制御できることに加え、今後のネットワークサービス拡張に際しても柔軟なネットワーク運用が容易になるものと期待しております。

 東北インテリジェント通信株式会社
 技術部 技術企画グループ 副長 阿部 倫成 氏


■関連情報
 TOHKnetでは、新潟県を含む東北エリア7県にネットワークサービスやクラウドサービスを提供しています。スタンダードな広域イーサネットサービスはもちろん、最近はモバイル通信との一体化サービスにも利用者が増大しています。今回の本監視制御システムは特定ユーザー向けのネットワークサービス用に導入されましたが、今後は、事業の中心となる広域イーサネット網への拡大やシステム連携を検討されています。


 *1 SDN:Software Defined Networkingの略。ネットワークをソフトウエアによって、定義、制御、構築すること、またはその概念。
 *2 EMS:Element Management Systemの略。ベンダーが提供する装置を管理するシステム
 *3 NMS:Network Management Systemの略。ネットワークの管理を行うためのハードウェアソフトウエアの総称。
 *4 GUI:Graphical User Interfaceの略。コンピュータやソフトウエアが利用者に情報を提示したり操作を受け付けたりする方法の一つ。

 *APRESIAは、日立金属株式会社の登録商標です。
 *その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。



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