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富士キメラ総研、耐熱、光学・透明ポリマーの世界市場の調査結果を発表

2015-10-09

耐熱、光学・透明ポリマーの世界市場を調査
―2018年予測(2014年比)―
■耐熱ポリマー 自動車関連を中心に拡大―6兆9,154億円(22.1%増)
■光学・透明ポリマー TVやエレクトロニクス製品向けの需要が拡大―2兆196億円(18.5%増)


 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 田中 一志03−3664−5839)は、耐熱ポリマー17品目、光学・透明ポリマー17品目を取り上げ、市場動向を調査した。またエネルギーや自動車、航空宇宙、光学などの注目分野における用途動向を把握し、それぞれのポリマーの競合状況や今後の方向性を捉え、その結果を報告書「2015年 耐熱・光学ポリマー市場の現状と将来展望」にまとめた。


<調査結果の概要>
 近年、耐熱ポリマーは自動車、航空機分野での採用が進んでいる。自動車分野では燃費向上を目的とした軽量化や耐熱性が求められている。部品の素材が金属から樹脂へと切り替えが進んでおり、電装品などの自動車部品では耐熱性の要求が高く、素材はエンプラおよびスーパーエンプラが主体となっている。
 光学・透明ポリマーは、雑貨や住設・建材、エレクトロニクス製品まで幅広く採用されている。特に注目はエレクトロニクス分野であるが、物量の多いところでは電気・電子製品の筐体や部品などへの採用・拡大が期待される。光学分野においてもFPD関連フィルムや光学レンズの需要が今後も継続的に増加するとみられる。


■耐熱、光学・透明ポリマーの世界市場

 ※表資料は添付の関連資料「表資料(1)」を参照


 耐熱ポリマー市場は自動車や産業機械向けを中心に成長を続けてきた。今後も自動車分野向けを中心に金属代替や車載電装化の影響から引き続き拡大していくとみられる。PPS(ポリフェニレンサルファイド)ポリマーは、環境規制の強化によりフィルター向けが拡大するとみられる。
 光学・透明ポリマー市場は、数量ベースで規模が大きい汎用エンプラのPC(ポリカーボネート)やABSなどのスチレン系樹脂が、2011年以降、欧州の景気不安、中国での雑貨や建材関連の需要不振で伸び悩み、成長率が鈍化した。しかし、2013年以降、円安の影響から金額ベースでは上向き、2014年は1兆7,038億円、前年比9.4%増となった。今後はTVやエレクトロニクス製品向けの需要が拡大するとみられ、COP(シクロオレフィン・ポリマー)・COC(シクロオレフィン・コポリマー)の需要が引き続き増加するとみられる。そのほか、透明PA(ポリアミド)が産業機械やメガネ関連向けが拡大するとみられる。光学分野においてはガラス代替や高屈折系ポリマーなどの用途開拓が進んでいる。


<注目市場>

■耐熱ポリマーの伸長率ランキング

 ※表資料は添付の関連資料「表資料(2)」を参照


 耐熱ポリマーで特に市場伸長率が高いのは、150〜200℃近辺の耐熱特性を有するエンプラである。
 PPS(繊維・フィルム用)はバグフィルター向けが急速に拡大しており、2014年は前年比26.4%増の91億円となった。中国における発電施設は石炭火力発電が主力であるが、排出ガスによる環境汚染が深刻な問題となっている。近年汚染物質の排出規制が強化されているため、PPS(繊維・フィルム用)はバグフィルター向けの拡大が期待される。また自動車部品などに使用されるコンパウンド用でも需要が好調に増加しており、供給がタイトになっていくとみられる。
 その他のエンプラではPEEKや芳香族PAなどの成長率が高い。PEEKは工業用・掘削用・自動車用など幅広い分野において金属部品を代替しており、2018年には871億円になるとみられる。芳香族PAは特に自動車分野での需要が高く、内部の機構部品を中心に金属代替化が進められている。


■光学・透明ポリマーの伸長率ランキング

 ※表資料は添付の関連資料「表資料(3)」を参照


 ランキング上位品目における次世代用途への期待値は高く、透明PIではディスプレイ基板材料として検討評価が行われている。ディスプレイ分野では“透明×高耐熱”への要求が強く、電気・電子製品、ウェアラブルでの採用が期待される。
 高屈折率硬化性樹脂などその他の樹脂においては、成長要因はある程度共通しており、タッチパネルやディスプレイにおける光効率改善のコーティング材や光学部品などへの採用が増加していくとみられる。3Dプリンター用UV硬化系樹脂やナノインプリント用樹脂においても、LEDや半導体関連で新規需要が期待される。
 透明PAやフルオレン系ポリエステルなどは以前からの用途の延長であるが、ディスプレイ、光学レンズ、メガネ関連の需要増加を背景に拡大していく。


<調査対象>
 耐熱ポリマー(17品目):耐熱ABS、脂肪族PA、芳香族PA、変性PPE、サルフォン系樹脂(PES・PSU・PPSU)、PEI(ポリエーテルイミド)、耐熱ポリエステル、SPS(シンジオタクチックポリスチレン)、PPS(コンパウンド)、PPS(繊維・フィルム用)、PEEK、LCP、熱可塑性PI、PI(フィルム・ワニス)、フッ素、エポキシ、シリコーン
 光学・透明ポリマー(17品目):PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PC、COP・COC(環状ポリオレフィン)、フルオレン系ポリエステル、PEN、PET(汎用PET以外)、透明ABS、AS、MS・MBS、SBC(スチレン・ブタジエンコポリマー)、PMP(ポリメチルペンテン)、透明PA、透明PI、透明フッ素、高屈折率硬化性樹脂、メガネレンズ用熱硬化性樹脂、UV硬化系樹脂
 

<調査方法>富士キメラ総研専門調査員によるヒアリング及び関連文献、データベース活用による調査・分析

<調査期間>2015年6月〜8月


以上


 ・資料タイトル:「2015年 耐熱・光学ポリマー市場の現状と将来展望」
 ・体裁:A4判266頁
 ・価格:
   97,000円+税
   CD−ROM付価格 107,000円+税
 ・調査・編集:
   株式会社富士キメラ総研 研究開発本部 第二研究開発部門
   TEL:03−3664−5839 FAX:03−3661−1414
 ・発行所:株式会社 富士キメラ総研
   〒103−0001 東京都中央区日本橋小伝馬町12−5 小伝馬町YSビル
   TEL:03−3664−5839(代) FAX:03−3661−1414
   e−mail:info@fcr.co.jp
   この情報はホームページでもご覧いただけます。
   URL:http://www.group.fuji-keizai.co.jp/ http://www.fcr.co.jp/



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