リニアテクノロジー、６本の電圧レール用の電圧スーパーバイザ「LTC２９３７」を販売

リニアテクノロジー、新製品「LTC２９３７」を発売開始
構成設定とフォルトを内蔵不揮発性メモリにロギングする柔軟な６電源シーケンサ


　リニアテクノロジー株式会社は、６本の電圧レール用のEEPROM内蔵プログラマブル電源シーケンサおよび電圧スーパーバイザ「LTC２９３７」の販売を開始しました。LTC２９３７は５mmx６mmの２８ピンQFNパッケージで供給され、０℃〜７０℃のコマーシャル温度範囲と−４０℃〜８５℃のインダストリアル温度範囲で仕様が規定されています。１，０００個時の参考単価は５．９５ドルからで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。また、カスタム・デバイス向けプログラミング・サービスをご利用いただけます（http://www.linear-tech.co.jp/program）。製品サンプルや評価ボードのご請求および製品の詳細情報は、リニアテクノロジーのWebサイトをご参照ください（http://www.lineartech.co.jp/product/LTC2937）。

　LTC２９３７は、プロセッサの損傷を防ぐために厳密な精度と複雑なシーケンス制御を必要とする、FPGA／ASIC／マイクロプロセッサの複数の電源を注意深く監視して制御するように設計されています。LTC２９３７は、調整可能な時間遅延または設定されたイベント（電圧しきい値を超えること）によって指定される時間間隔で、また設定可能な順序で電源をオン／オフします。シーケンス制御が完了すると、電源は±０．７５％精度の低電圧しきい値と過電圧しきい値で監視します。LTC２９３７は柔軟で高精度な電源シーケンシングとモニタリングのソリューションを提供し、高い可用性が必要なコンピュータやサーバー、ネットワークのルーターやスイッチ、企業用のデータ・ストレージ・システムや通信機器の電源に対する要求の厳しいシーケンス制御と許容誤差の要件を満たします。

　LTC２９３７は独自の柔軟なシーケンス制御技術を採用し、１０２３の可能なシーケンス位置の中の任意の位置で電源のオン／オフを行います。１つのシーケンス位置を０、１、または複数個の電源が占有できます。空（予備）のシーケンス位置を使って、ボード設計の後の段階で電源を追加することができます。シンプルな１線接続で最大５０個のLTC２９３７を同期することにより３００個の電源までのシーケンス制御ができるので、ボードの配線が単純になります。シーケンス制御は複数のLTC２９３７の間で容易にインターリーブすることができます。

　I２C／SMBus　デジタル・インタフェースにより、シーケンスの位置および遅延、スーパーバイザしきい値、フォルト応答およびシステムの状態のレジスタ設定と読み出しを行います。しきい値は、０．２Vから６Vの間の３種類の範囲、もしくは６V以上の電圧や負電圧の調整可能な範囲から、８ビットで設定が可能です。フォルトが生じると内部EEPROMへのロギングを行うことができるので、デバッグと故障解析を速やかに行うことができます。LTC２９３７のレジスタ設定はLTpowerPlay(TM)開発環境で行うことができ、自律的な動作のためのソフトウェア・コードを書く必要がありません。このデバイスは１２Vバスから直接給電できるため、外付け降圧DC／DCコンバータのスペースとコストが節約できます。リセット出力を行うまでの遅延を設定可能で、ボードのマージン・テスト中はリセットを無効にすることができます。十分に安定化された３．３V出力を用いて負電源モニタのためのレベル・シフトを可能にします。


■LTC２９３７の特長：
　・６個の電源に対する時間ベースおよびイベントベースのシーケンス制御
　・６つの入力に対するUVとOVの監視
　・保証しきい値精度：±０．７５％
　・レジスタの設定および読み出し用I２C／SMBusインタフェース
　・不揮発性構成およびフォルト・ログ機能用EEPROM
　・５０個のデバイスをカスケード接続して３００個の電源を実現可能
　・LTpowerPlay(TM)GUIでサポート
　・ソフトウェア・コーディング不要の自律動作
　・デバイスの電源電圧範囲：２．９V〜１６．５V
　・設定可能なリセット出力遅延
　・２８ピン５mm×６mm　QFNパッケージ


　※参考画像は添付の関連資料を参照


■リニアテクノロジーについて
　S＆P５００の一員であるリニアテクノロジーは、過去３０年にわたり広範囲に渡る高性能アナログICの設計・製造及びマーケティング活動を行い、世界中の多くの企業に提供しています。リニアテクノロジーの半導体は、私たちのアナログ世界と「通信」、「ネットワーキング」、「産業」、「自動車」、「コンピュータ」、「医療」、「精密機器」、「民生」さらには「軍需航空宇宙」システムで幅広く使用されている、デジタル・エレクトロニクスとの架け橋の役目を担っています。リニアテクノロジーは、パワーマネージメント、データ変換、信号調整、RF、インタフェース、μModuleサブシステム及びワイヤレス・センサ・ネットワーク製品を設計・製造・販売しています。詳細は同社Webサイトをご参照ください。
　http://www.linear-tech.co.jp

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