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三菱電機、香川・受配電システム製作所に「中低圧直流配電システム実証棟」を建設
スマートコミュニティ等の環境配慮型電力需給システムへの対応を強化
三菱電機が受配電システム製作所に「中低圧直流配電システム実証棟」建設
三菱電機株式会社は、受配電システム製作所構内(香川県丸亀市)に製品のショールームを兼ねた「中低圧直流配電システム実証棟」を建設します。2016年4月から順次稼働を目指します。
中低圧直流配電システム(※1)は、配電に伴う電力の損失を低減できるため、スマートコミュニティやスマートビル、鉄道分野等の環境配慮型電力需給システムでの採用が期待されています。
※1:IEC60364(国際電気標準会議)が制定するDC1500V以下の電圧領域
*完成イメージ図は添付の関連資料を参照
■実証棟建設の背景と狙い
CO2削減と安定した電力供給を目指し、太陽光・風力等の再生可能エネルギーと蓄電池の組合せによる環境配慮型電力需給システムが普及拡大しています。発電した直流電力は、電圧変更が容易な交流電力に変換して一般家庭などに送電され、使用されている電気機器の多くが直流であるため、交流電力から直流電力に再変換されます。これらの変換の際に生じる電力損失の削減等を目的に直流配電が注目されています。中低圧直流配電システムは、交流に変換する必要がなく、電力損失の低減に加えて配線ケーブルの細径化や長距離化ができるので、設備コストの低減等が図れます。
マイクログリッドや直流配電ビル等の研究開発や実証が加速しつつあるなか、当社は、データセンター向直流給電システム「MELUPS DECO」(※2)や鉄道架線(DC1500V)用直流高速度遮断器等の製品を市場投入してきました。今回の「中低圧直流配電システム実証棟」建設により、今後の直流配電技術の普及促進に向けた製品開発やエンジニアリング強化を図るために開発検証を加速します。
※2:「MELUPS DECO」は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託研究開発成果をもとに製品化したものです
■中低圧直流配電システム実証棟の概要
所在地:香川県丸亀市蓬莱町8番地
実証棟建築面積:約180m2(延床面積 約500m2)
実証棟構造:鉄骨造、地上3階建
実証棟着工予定:2015年9月
実証棟稼働開始予定:2016年3月竣工予定、2016年4月から順次稼働
投資総額;約5億円
導入予定機器:整流装置、太陽光発電、風力発電、蓄電池、EMS(エネルギーマネジメントシステム)、直流負荷設備ほか
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社
受配電システム製作所
〒763−8516 香川県丸亀市蓬莱町8番地
TEL 0877−24−2611