アイデム、「中小企業の従業員構成に関するアンケート調査」結果を発表

アイデム　人と仕事研究所
「中小企業の従業員構成に関するアンケート調査」を発表
〜約４割の企業に人材不足感、特に「３０歳未満」が不足するも“採れない”現状〜


　求人広告を企画・発行する株式会社アイデム（東京都新宿区、代表取締役社長：椛山亮）　http://www.aidem.co.jpの研究開発部門・人と仕事研究所は、中小企業の経営者層を対象に、従業員の構成と人材の現状についてアンケート調査を行い、その結果を分析しました。以下、概要をご報告いたします。

※調査結果の詳細は、人事・労務お役立ちサイト『Ｗｏｒｋ−ｉｕｍ（ワーク・イウム）』http://workium.aidem.co.jp/で公開しています。


【調査結果】

■正社員の約７割が「３０〜６０歳未満」、一方で過剰感も。　…Ｐ３・６
　従業員の性別・世代別の構成比を聞き、平均したところ、正社員では男女ともに「３０〜４５歳未満」の層が約４割、「４５〜６０歳未満」の層が約３割を占めました。また、「３０歳未満」は約２割、「６０歳以上」は約１割という数値になっており、中小企業では従業員の構成比において世代間の差が大きくあることが明らかになりました。
　一方で、正社員の「３０〜４５歳未満」または「４５〜６０歳未満」の層については、過剰感を抱いている企業も多いようです。人材に「過剰な層がある」と答えた企業の７割が、上記２つの世代のいずれかを「最も過剰な層」として回答していました。【図１参照】

■「人材不足」を感じている企業は全体の約４割、主な原因は「人件費の節減」。…Ｐ４・５・７・８
　現在雇用している人材に対する不足感についての質問では、約４割が「どこかしらの層で不足感がある」と回答しました。特に「製造業」「建設業」等、昨今の景気悪化の影響を大きく受けた企業では、約半数が人材不足を感じているようです。
　また、正社員において「最も不足している」と考える層については、男女ともに「３０歳未満」という回答が約７割を占めました。この層は実際の構成比における割合が低く、「今後を担う若年層を充足させたい」という企業側の意向がうかがえます。【図２参照】
　人材が不足している具体的な理由についても聞いたところ、多くの企業が「新たな人件費の発生を避けるため、募集をしていない」と回答しました。採用段階でのミスマッチや採用後の定着以前に、人件費の節減が大きな問題となっているようです。


■最も必要とする力は「専門知識・技術」、監督職以上の人材には「発想・提案・企画力」が不足。…Ｐ１２〜１６
　人材に求める能力について、一般社員・監督職層・管理職層・経営者層の職位別に質問をしました。人材に「必要な力」については、「特定分野に通じた高度な専門的知識・技術」という回答がすべての職位において上位を占めました。この結果からは、各人に即戦力としての活躍を期待する、従業員の少ない中小企業ならではの傾向がうかがえます。
　一方、現在雇用している人材に「不足している力」についても聞いたところ、一般社員においては「競争意識」「責任感」等、個人の意識やモチベーションに関わる回答が目立ちました。監督職以上については、共通して「新しい発想や提案・企画をする能力」が挙げられました。【図３参照】

　現在、内定率の低下や就職難等、若年層や非正規社員の雇用問題が取り沙汰されていますが、実際には多くの企業が人材不足を感じており、そのほとんどが人件費の節減を理由とする“欲しくても採れない”状況にあることが今回の調査を通じて明らかになりました。中小企業においては、既に雇用している人材の力をいかに充足させるかが、当面軸足を置く課題となりそうです。


※図１〜３およびアンケート詳細などは添付の関連資料を参照