ミック経済、基幹業務パッケージソフトの市場展望調査結果(２０１５年度版）を発表

−２０１４年度ERPパッケージ市場は５．３％増。内、大手企業向け５．７％増、
中堅企業向け５．７％増、中規模企業向け横ばい、小規模向け９．２％増−


　情報・通信分野専門の市場調査機関である株式会社ミック経済研究所（本社：東京都港区、社長：有賀　章）は、UNIXおよびWindowsをプラットフォームとしたERPを主体とする基幹業務パッケージソフトの市場動向を捉えたマーケティング資料「グループ＆クラウドERPで伸展する基幹業務パッケージソフトの市場展望【２０１５年度版】」を発刊した、と発表しました。同２０１５年度版は総合ソリューションベンダー４社とソフトウェアベンダー６１社を、対象に８分野について調査しています。当調査は各社の取材数値を積み上げ、２０１３年度から２０１５年度の基幹業務パッケージソフトの分野別市場規模と、同３ヵ年の積み上げ数値をもとに２０１９年度までの中期予測をしています。
　調査結果の概略は、以下のとおりです。


＜市場全体＞
　２０１４年度基幹業務パッケージの総市場規模は、約１，３６８億円、前年対比１０５．４％となりました【図表１〜２参照】。自動車関連や海外を含めグループ経営管理案件が押上げました。また、サーバリプレース案件が下支えし、グループ企業の基盤見直しなどから拡大しました。
　２０１５年度は、大手企業ほど景気の上向き感を受けてシステム投資に踏み切ることが予想され、出荷金額約１，４８０億円、前年対比１０８．２％が見込まれます。
　IFRSの強制適用時期の不透明感はあるものの、大手企業ほど着実にグループ連結管理の一元化の必要性からプロジェクトを進めています。２０１６年度以降には、マイナンバー制度の本格運用や連結基盤の見直し、クラウドERPの採用が加速することから、２０１９年度には約１，８５７億円となることが予測されます。


■基幹業務パッケージ資料の調査対象分野
　ERP市場
　　１．大手企業向けERP
　　２．中堅企業向けERP
　　３．中規模企業向けERP
　　４．小規模企業向けERP

　ERP関連市場
　　５．連結会計
　　６．EPM（企業パフォーマンス管理）
　　７．WMS（倉庫管理）
　　８．保全管理
　

＜ERPパッケージ市場＞
　主にターゲットユーザー規模により、ERPを４つの製品市場に分類しております。分類の概要は下記の通りです。

　※表資料は添付の関連資料を参照


　ERPパッケージ市場は、大手企業向けのERPベンダーが中堅市場向け製品を投入する一方、中・小規模企業向けのERPベンダーは中堅企業向けに製品を充実させており、製品機能の差別化も難しくなっています。しかし中堅市場での導入比率は６割程度とまだ低く、オフコンユーザーを含む巨大マーケットなだけに伸び代は、充分にあると言えます。
　上記４分野のERPパッケージ市場を合算したERPトータル市場は、２０１４年度出荷金額１，２４０億円、前年対比１０５．３％でした【図表３〜４参照】。
　大手企業向け市場は、自動車関連や海外を含めグループ経営管理案件により案件規模が拡大し押上げに貢献しました。
　中堅企業向け市場は、サーバリプレース案件が下支えし、グループ企業の基盤見直しなどから拡大し、前年対比１０５．９％となりました。
　中規模企業向け市場は、前年度のクライアントPCの入れ替えに連動したシステム刷新と、消費税対応特需の反動で、前年比９９．８％と低調に推移しました。
　小規模企業向け市場は、中規模企業向け市場と同様に特需でパッケージ導入に動きましたが、年度内に対応しきれていなかったことが、需要の分散化となり、引き続き拡大となりました。
　２０１５年度は、グループ企業などのグローバル案件やマイナンバー制度をきっかけとしたシステム追加案件の吸収により、出荷金額約１，３４１億円、前年対比１０８．１％となることが予想されます。

　※図表（１）〜（４）は添付の関連資料を参照