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島津製作所、X線TVシステム「SONIALVISION G4」向けアプリ「T−smart」を発売

2015-06-22

人工関節置換術後の評価に有効
独自のトモシンセシスアプリケーション「T−smart」を
X線TVシステム「SONIALVISION G4」向けに発売

 島津製作所は、当社X線TVシステム「SONIALVISION G4」向けに、金属アーチファクト(金属による影のような画像の乱れ)を大幅に低減できる独自のトモシンセシス(※1)アプリケーション「T−smart」を6月17日に発売します。

 ※1 トモシンセシス:1回のX線撮影で、数十枚の連続断層画像によるボリュームデータが得られる画像技術。整形外科領域や胸部領域、消化器領域などにおいて新たな付加価値を与えるアプリケーションとして活用されている。

 変形性関節症や関節リウマチといった関節疾患には人工関節手術が有用です。日本国内では、人工膝関節置換術と人工股関節置換術を合わせると年間12万件以上の手術が行われています。このような手術は、高齢化率の上昇にともない、今後さらに増加すると考えられます。

 人工関節の一般的な耐用年数は10年から20年であり、経年劣化による可動部分の磨耗や、骨と人工関節を固定する部分のゆるみなどが発生した場合には、新しい人工関節に入れ替える再置換手術が必要です。そのため、人工関節手術後は、X線検査などによる定期的な経過観察が必須となりますが、従来のX線検査装置では、透過画像による観察のため人工関節との境界線が不明瞭になる場合があります。また、非常に硬く大きな金属部品が使用されている際に発生してしまう金属アーチファクトを十分に低減処理しきれない場合があります。

 島津独自のトモシンセシスアプリケーション「T−smart」(Tomosynthesis−Shimadzu Metal Artifact Reduction Technology)は、金属分離と逐次近似法を併用したトモシンセシス画像再構成方法を採用しており、従来法と比較して金属アーチファクトを大幅に低減することができます。金属の影響を受けずに骨の状態を把握できるため、人工関節置換術後の評価や骨折部の金属固定状態の経過観察にも効果を発揮します。

 これまで当社は、「T−smart」を、2004年に発売したX線TVシステム「SONIALVISION safire」向けに販売しており、国内外の多数の病院で好評を得ています。今後、より多くの臨床現場でお使いいただくべく、多様な検査やさまざまな検査環境に柔軟に対応できるX線TVシステム「SONIALVISON G4」のオプションとして販売を開始しました。

 また、「T−smart」に加え、「SONIALVISION G4」向けに昨年12月に発売したトモシンセシスアプリケーションをさらに充実させ、機能を追加して販売します。指先の骨など小さな部位の撮像に適した「高精細モード」と、FPD(フラットパネルディテクタ)の感度を向上させることでX線量を通常の半分に抑えることができる「低被ばくモード」を追加するとともに、任意傾斜での断面表示を可能にしました。

 当社は、充実したアプリケーションにより、臨床現場における検査・診断能力を強力にサポートするとともに、医療機関におけるX線TVシステムの稼働率向上にも寄与していきます。


【新製品の特長】
1.金属アーチファクトを最小限に抑える独自のアプリケーション「T−smart」
 当社独自のトモシンセシスアプリケーション「T−smart」は、金属部とそれ以外の部分を分離し、それぞれの画像に対して、作成した断層画像と収集した画像の誤差や金属アーチファクトの影響度を逐次計算して修正する処理を行うことで金属アーチファクトを最小限に抑えます。整形外科領域において、人工関節やボルトなどで金属固定された部位の経過観察を行う際に、画像診断を困難にする金属アーチファクトが抑えられるため、人工関節の摩耗やゆるみ、骨の癒合状態など、金属周囲の骨評価が容易に行えます。

2.トモシンセシスアプリケーション(※2)の充実
(1)小さな部位の症例をより精度よく観察
 6インチ視野時の「高精細モード」を追加しました。空間分解能が向上し、通常の4倍の解像度のトモシンセシス画像を得ることができます。手足の指先の骨といった微細部位を高精度に観察できます。

(2)低被ばくの追求
 高感度画像処理技術を採用し、通常の半分の線量の曝射でトモシンセシス画像を得られる「低線量トモシンセシスモード」を追加しました。小児科などでも安心してご使用いただくことができます。

(3)任意傾斜での断面表示が可能
 脊椎や股関節のように、装置天板面に対して水平に固定できない部位を撮影する場合に、その部位の傾きに合わせて、断層画像を上下・左右方向に最大±20°まで傾けて再構成し表示することが可能です。例えば、頸椎の全域を観察することも可能になります。

 ※2 トモシンセシスアプリケーションと「T−smart」は別売りです。X線TVシステム「SONIALVISON G4」にトモシンセシスオプションを新規で導入される場合には、トモシンセシスアプリケーションの追加機能はオプションに含まれます。

 *参考画像は添付の関連資料を参照


 名称:X線TVシステム「SONIALVISON G4」用トモシンセシスアプリケーション「T−smart」
 「T−smart」の価格:3,800万円〜(専用ワークステーションを含む、税別)


【製造販売認証番号】(医療用)
 224ABBZX00052000:据置型デジタル式汎用X線透視診断装置
                 二重エネルギー骨X線吸収測定装置
                 [X線テレビシステム SONIALVISION G4]


 ・トモシンセシスアプリケーション「T−smart」の詳しい製品説明についてはこちら
 http://www.med.shimadzu.co.jp/safire/appli/01.html
 ・「SONIALVISION G4」の詳しい製品説明についてはこちら
 http://www.med.shimadzu.co.jp/products/xtv/01.html




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