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エプソントヨコム、サイズ・消費電流半減の高精度・高周波SAW発振器「EG−2121」など開発
高精度・高周波SAW発振器のサイズと消費電流を半減
「EG−2121/2102CBシリーズ」を開発
エプソントヨコム株式会社(社長:矢島 虎雄)は、この度、高精度と100 MHz以上の高周波発振を両立した差動出力SAW発振器で、世界最小サイズ※(5.0 × 3.2 × 1.4t mm)となる「EG−2121/2102CBシリーズ」を開発し、サンプル対応を開始いたしました。
2011年12月までの商品化を予定しております。
近年、通信の大容量化・高速化が進んでおり、8G Fibre Channelや10Gb Ethernetといった次世代高速通信ネットワークにおけるLAN(*1)/SAN(*2)機器に用いられるクロック源には、より一層の高周波化・低ジッタ(*3)特性が求められております。
また、通信の安定を確保するため、LVDS(Low voltage differential signaling)やLV−PECL(Low−voltage positive emitter−coupled logic)などの差動出力(*4)が用いられる傾向にあるとともに、長期にわたる安定動作が可能な信頼性の高い発振器が必要とされております。
一方では、ブレードサーバをはじめとするネットワーク機器の取り扱う情報量が飛躍的に増加しているため、それら情報通信機器の高密度実装化や低消費電力化が進んでおり、各電子デバイスへのさらなる小型化・低消費電流化の要求が高まっております。
当社では、かねてより高周波を基本波で発振でき、かつ、高精度を実現した当社独自のSAW発振器を大容量・高速ネットワークシステム向けにご提供してまいりました。
この度、市場の強い小型化要求に対応するため、発振器を構成するSAWチップや発振回路の小型化を極限まで追及するとともに、当社が得意としている高精度実装技術をさらに極めることで、従来の高周波・高精度を保ちながら、従来製品の面積比約50%となる5.0 × 3.2 × 1.4t mmのSAW発振器「EG−2121/2102CBシリーズ」を開発いたしました。
また、本製品は、2.5 V、3.3 V動作のLVDS、LV−PECL出力に対応しており、当社従来製品と比較して約50%の低消費電流化を実現しております。
「EG−2121/2102CBシリーズ」は、100 MHz 〜700 MHzという幅広い周波数を基本波発振することにより、位相ジッタ(*5)が0.5 psという優れたノイズ特性を有していると同時に、周波数許容偏差が±50 × 10−6という高精度を両立しております。
また、異物等による発振不良が生じにくい設計のSAW共振子を用いるとともに、内蔵の低ノイズレギュレータにより外部の電源変動に強い設計となっております。
これらの特性により、安定した大容量・高速通信システムに貢献いたします。
当社のSAW発振器は、信頼性と量産性に優れた実績を有し、高い信頼性を必要とするシステムに適した商品となっております。
今後も、新しく開発した技術を用いて、SAW発振器のラインナップの拡充を行い、幅広い分野での需要にお応えしてまいります。
※当社調べ。2011年3月15日現在。
【主な特長】
(1)100 MHz 〜 700 MHzの基本波発振に対応し、低ジッタ特性のSAW発振器
(2)当社独自の高安定SAW共振子により、周波数許容偏差は、±50 × 10−6 / ±100 × 10−6を実現
(3)100 MHz以上の高周波・差動出力SAWでは世界最小となる5.0 × 3.2 × 1.4t mmの小型サイズ
(4)当社従来製品の約50%となる低消費電流
(5)LVDS、LV−PECL出力に対応
※ 関連資料参照
【主な仕様】
【用語説明】
お問い合わせ先
プロダクトマーケティング部
TEL:042−587−5878
FAX:042−587−5564
ホームページ:http://www.epsontoyocom.co.jp/
※ 製品画像は、関連資料参照