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英ジャガー・ランドローバー、路面情報のデータ共有するための技術研究プロジェクトを発表

2015-06-17

ジャガー・ランドローバー、路面のくぼみを検出、予測し
データを共有するための技術研究プロジェクトを発表


 ※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが2015年6月10日に発表したプレスリリースの参考翻訳です。


 ■ジャガー・ランドローバーの先駆的な「ポットホール・アラート」の研究により、パンクや車両の損傷、交通事故等で毎年発生する数十億ポンドものドライバーの費用負担を軽減
 ■「レンジローバー・イヴォーク」の研究用車両は、ポットホール(道路上の穴やくぼみ)や壊れたマンホールの位置と損傷状態を識別し、数ミリ秒でサスペンションを調整
 ■ジャガー・ランドローバーは、路面に関するデータを他の車両とクラウドを通じて共有し、すべてのドライバーが、危険な路面に関する警告を受けることが可能となる技術を開発中
 ■コベントリー市議会と、データを道路管理者と共有する方法を解明し、道路補修のスピードと効率性を向上させることを目的とした共同研究を発足

 *参考画像は添付の関連資料を参照


 2015年6月10日 英ホイットリー発
 ジャガー・ランドローバーは、車両がポットホール(道路上の穴やくぼみ)をはじめ、壊れた下水道やマンホールの位置、それらの損傷のレベルなどを識別し、クラウドを通じてリアルタイムに他の車両と情報を共有できるようにする最新のコネクテッド・カー技術を研究しています。今後データを道路管理者にも提供し、どこから優先して補修していくかの決定にも役立てていきます。

 このシステムは、車両前方にある大きなポットホールや壊れたマンホールに関する警告を他の車両から受け取ることができるもので、ドライバーがこうした情報をもとに速度を落として危険を避けたり、衝撃を軽減し、スムーズな乗り心地を維持できるよう、車両のサスペンションを調整することも可能です。これは、パンクや車両の損傷、さらに交通事故を減らすことに貢献します。

 ジャガー・ランドローバーのグローバル・コネクテッド・カー担当ディレクター、マイク・ベル博士は次のように述べています。「MagneRideを搭載している『レンジローバー・イヴォーク』と『ディスカバリー・スポーツ』には、路面状態を把握し、ポットホールや、隆起したマンホール、損傷した下水管の蓋を識別できる高性能センサーが装備されています。車両の動きをモニターし、サスペンションの高さを変えることで、サスペンションの特性を継続的に調整し、凹凸のある傷んだ路面でも快適に運転できるようにします。」

 「この技術は、乗り心地をより快適にするだけでなく、車両センサーからの情報を『ビッグデータ』として他の道路利用者と共有することで、車両の損傷による数十億ポンドもの費用負担を防ぎ、さらに道路の補修をより効率的に行うことができるようになるという大きな可能性があるのです。」


■道路上のポットホールを予測した自動運転
 ジャガー・ランドローバー、アドバンスト・リサーチ・センターのプロジェクトにおける次のステージは、高度な前方向ステレオ・デジタルカメラなど、新しい路面識別技術を「レンジローバー・イヴォーク」の研究用車両に搭載することです。

 マイク・ベル博士は、次のように述べています。「現時点において、最も正確なデータを得られるのは、車両がポットホールやマンホールの上を通過した時です。そこで、道路前方をカメラでモニターし、車両がポットホールに接近する前に損傷の度合いを予測できるよう、ポットホール検出の測定と精度を向上させる研究をしています。」

 「道路前方を識別して危険を察知することは、最終的には当社の自動運転車両開発において重要な構成要素になります。将来的には、自動車が車線を外れたり、他のドライバーに危険を及ぼすことなく、ポットホールを避けて自動的にガイドできるシステムの開発を目指しています。ポットホールによる危険が非常に大きい場合には、安全システムにより車両を減速または停止させて、その影響を最小限に抑えることも可能です。これらはすべて、将来の自動運転を、安全で楽しいものにすることに役立ちます。」


ポットホール・アラートと道路補修
 ジャガー・ランドローバーの研究チームは、イノベーション・パートナーであるコベントリー市議会と協力して、路面状況の情報を道路管理者とどのように共有するか、また道路のメンテナンス・チームが補修箇所を特定し、作業の優先順位を設定するのに、厳密にどのデータが最も役立つのかを解明しようとしています。

 コベントリー市議会の公共サービス閣議メンバーである、レイチェル・ランカスター議員は次のように述べています。「我々は『スマート・シティ』戦略の一環として、ジャガー・ランドローバーの『ポットホール・アラート』システムの、道路網全体にわたる数千台のコネクテッド・カーからのデータを、リアルタイムでどのように活用できるかを調査する予定です。このシステムは、路面、マンホール、および下水道の損傷に関しての情報を分単位で、かつ正確に受け取ることができます。」

 「我々はすでに、我々自身で収集した多くのデータを非常に注意深く監視していますが、こういった特別な情報を保有することで、メンテナンス・プログラムをさらに改善し、税金を節約することができます。」

 また、このプロジェクトでは、ジャガー・ランドローバーの実験用カメラがポットホールや損傷したマンホールの画像を撮影し、それをGPS位置情報とともに道路管理者と共有できるかについても調査します。

 ランカスター議員は、さらに次のように述べています。「この技術をどのように活用できるのか、研究は始まったばかりですが、損傷の深刻さ、その正確な位置、および画像を含むデータは非常に大きな可能性を持っています。これらの情報により、問題の原因を特定して優先順位をつけ、マンホールや下水道の管理者に連絡して、より迅速に対応することができるようになるのです。」


 ポットホール・アラート・システムに関する動画は下記よりご覧いただけます。
 動画URL:https://youtu.be/NPiynbknYVE


以上


<エディターズノート>
 −英国のポットホールによる車両損傷のコストは、毎年28億ポンド(約5,348億円)と推定されています
 −MagneRideは、車体とタイヤの動きをモニターするセンサーからの情報に基づいて、路面やドライビング状況にリアルタイムで対応する、高性能なセミアクティブ・サスペンション・コントロール・システムです。磁性粒子を含む特別な減衰液により、このシステムは即座に対応することが可能です。粒子が磁場にさらされることで、減衰液の粘度が増加または減少し、サスペンションの硬さを調整します。

 ※1ポンド=191円にて換算(2015年6月11日現在)




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