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矢野経済研究所、中古車流通市場に関する調査結果を発表
中古車流通市場に関する調査結果 2015
〜消費税増税の影響を受けた中古車流通市場〜
■調査要綱
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内の中古車流通市場の調査を実施した。
1.調査期間:2014年8月〜2015年5月
2.調査対象:自動車メーカー、自動車ディーラー、オートオークション・入札会開催事業者、中古車販売事業者、中古車買取専門事業者、自動車ユーザー等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e−mailによるヒアリング、自動車ユーザーに対するインターネットアンケート調査ならびに文献調査併用
<本調査における中古車流通市場とは>
本調査における中古車流通市場とはオートオークション市場(入札会含む)、中古車買取市場、中古車輸出市場、中古車小売市場の4市場で構成される。
<中古車小売台数とは>
中古車販売事業者から自動車ユーザーへ販売された台数(B to C)で、個人間売買による取引台数(C to C)は含まない。
<個人間売買市場とは>
個人間売買市場では、個人間で売買された中古車の中で、購入前に現車確認をせずに第三者から購入した車両のみを対象とする。なお本調査における中古車流通市場には含まない。
■調査結果サマリー
◆2014年の中古車小売市場規模は台数ベースで270万台、金額ベースで2兆8,566億円
2014年の国内の中古車小売市場規模は、台数ベースで270万台、金額ベースで2兆8,566億円と推計した。2014年の1月〜3月は消費増税前の駆け込み需要が発生したものの、4月以降は駆け込み需要後の反動減と消費マインドの低迷で中古車販売業者は苦戦を強いられた。大手中古車販売事業者を中心に早い店舗では夏頃から来客数、および販売台数が回復した。
◆2014年の個人間売買市場の取引台数は約40〜60万台規模、今後、拡大の可能性あり
本調査に関連したユーザーアンケート調査では、現車を確認せずにタブレット端末等の画像確認で車両を購入する自動車ユーザーは中古車小売市場の2割程度を占めていることから、個人間売買市場の潜在需要について中古車小売市場(200万台〜300万台)における販売台数を前提として試算すると、約40万〜60万台規模と推定される。インターネット通販やインターネットオークションを当然のように利用する世代が車両購入世代になることで、潜在需要が顕在化し、需要の拡大が更に進むものと考える。
■関連資料
資料名:「中古車流通総覧 2015年版」
http://www.yano.co.jp/market_reports/C56116400
※リリースの詳細は添付の関連資料「オリジナルリリース」を参照