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LIXIL、東北大と水洗便器給水で発電した電力により照明電源を賄うシステムを開発

2015-06-08

東北大学との産学共同による研究
災害時にも快適に使用できる「ゼロ・エネルギー・トイレ」開発の一環として
水洗便器への給水で発電した電力により照明電源を賄うことに成功


 住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)は東北大学大学院工学研究科都市建築学専攻 石田壽一教授、小林光准教授らの研究グループ(所在地:宮城県仙台市青葉区)とともに、災害時にもトイレを快適に使用できる「ゼロ・エネルギー・トイレ(以下:ZET)」に関する共同研究を2014年7月から行っております。その研究の一環として、水洗トイレ便器へ給水する際の水流を活用して発電し、トイレ内の照明エネルギーを賄うゼロエネルギートイレ照明システムを開発しました。

 東北大学では、東日本大震災によりライフラインが停止した際、学内のトイレにおける利用環境が著しく悪化しました。この経験を踏まえ、非常時でも継続利用が可能な常設トイレの構築を目指し、2014年12月に東北大学大学院工学研究科キャンパス内にZETの実証サイトを設置しました。

 LIXILでは、防災拠点機能を快適に維持する目的で、非常時におけるトイレの視環境に着目しました。上下水道に大規模な損壊がなく、系統電源の途絶によってトイレ使用に支障をきたす状態を想定し、外部給電がなくても水流による自家発電(※1)、蓄電、高効率LED照明および制御によりトイレの運用を可能にするゼロエネルギートイレ照明システムを構築しました。同時に、暗所において最小の消費エネルギーで高い明るさ感が得られるプルキンエ効果(※2)を活用した新たなLED照明も開発しました。
 ※1 エネルギーハーベスティングによる発電
 ※2 暗所視により、短波長の光がより高い明るさ感をもたらす現象

 本実証研究は、男女トイレごとに発電量や蓄電量、照明電力使用量などの計測をおこない、トイレにおける照明電源が自家発電によって確保できることを確認しています(※3)。また、運用状況をモニタリングすることで、実用における種々の課題を抽出し、最適なシステムを構築します。本システムは、昼光と併せて活用することで、長時間照明用電力を供給し続けることが可能となり、防災と省エネの観点からもエネルギーの高度利用に寄与することが期待されます。
 ※3:男子トイレは窓なし、女子トイレは窓あり

 *参考画像は添付の関連資料を参照


 今後は、実証研究により快適で高効率な運用ロジックの確立に結び付け、安定的なシステムを構築していきます。LIXILは、今後もより快適な住生活を提供するため、産学共同による新しい技術の研究を行ってまいります。



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