日本TI、製造コストを削減する超低消費電力の不揮発FRAM搭載マイコン製品を発表

日本TI、コンテクストのセーブ／リストア動作を一新する
超低消費電力FRAMマイコン製品を発表
高統合、LCDコントローラ内蔵の『MSP４３０』FRAMマイコンが
産業用オートメーションや計量のアプリケーションを低いシステム・コストで実現


　日本テキサス・インスツルメンツは、過去数十年技術者の負担となっていた設計のハードルを打ち破るCompute　Through　Power　Loss（CTPL）（http://www.tij.co.jp/tool/jp/TIDM-FRAM-CTPL?DCMP=ep-mcu-msp-fr697x-jp&HQS=ep-mcu-msp-fr697x-pr-evm-ctpl-jp）テクノロジを発表しました。同テクノロジは、新製品の『MSP４３０FR６９７２』マイコン製品（http://www.tij.co.jp/product/jp/MSP430FR6972?DCMP=ep-mcu-msp-fr697x-jp&HQS=ep-mcu-msp-fr697x-pr-pf-msp430fr6972-jp）をはじめとしたTIの『MSP４３０(TM)』FRAMマイコン（http://www.tij.co.jp/lsds/ti_ja/microcontrollers_16-bit_32-bit/msp/ultra-low_power/msp430frxx_fram/what_is_fram.page）製品ファミリ全体に渡って、コンテクストのセーブ／リストア動作を実現します。この特許申請中のテクノロジは、アプリケーションが予期できない電源電力の喪失後、進んだシステム・ステートのリストア機能によって、即時のウエークアップを実現します。さらに、TI　CTPLテクノロジを搭載した新製品の『MSP４３０FR６９７２』マイコンは、スマート・アナログを含むペリフェラル群を内蔵、システム・コストや消費電力を削減、基板実装面積の縮小を実現します。また低消費電力のセグメントLCDコントローラ、ウィンドウ・コンパレータ付属の１２ビットの差動入力A／Dコンバータや、２５６ビットAESアクセラレータも内蔵しています。『MSP４３０FR６９７２』超低消費電力マイコンは６４KBの不揮発FRAMを内蔵、１６ビットマイコン向けのULPBenchで業界最先端の高スコアを達成したほか、データ・ロギングに使用でき、無線によるモーター状態監視装置（http://www.tij.co.jp/tool/jp/TIDM-WLMOTORMONITOR）をはじめとした各種アプリケーションを実現します。このシステムはTIの革新的な研究センターであるKilby　LabsでTI　Design（http://www.tij.co.jp/general/jp/docs/refdesignsearch.tsp）として開発され、TIの『bq２５５７０』（http://www.tij.co.jp/product/jp/BQ25570）エネルギー・ハーベストICや複数標準規格対応の『CC２６５０』SimpleLink(TM)（http://www.tij.co.jp/product/jp/CC2650）ワイヤレス・マイコンと組み合わせることで、１個のコインセル電池で数十年にわたる動作が可能です。このシステムは、モーターの震動周波数のモニタと解析を行い、正確な予測と保守を実現し、機械故障の潜在的な可能性を低下させることが可能です。

　＊参考画像は添付の関連資料を参照


■独自の超低消費電力特性を提供する不揮発FRAM搭載マイコン製品
　・組み立てラインのプログラミング時間を短縮し、製造コストを削減
　・単一のFRAMメモリ空間によって、データとアプリケーション・コードによる柔軟なメモリ使用が可能、フィールドでのアップデートが容易な柔軟なソリューションを実現
　・従来の不揮発メモリ・ソリューションと比較して、例のない書き込み速度と、１００億回を超える書き込みサイクル耐久性によって、データ・ロギングのアプリケーションに最適
　・各セグメントの事前消去が不要なほか、ビットレベルでのアクセスが可能なことから、コード開発をさらに簡素化、余計な消費電力なしで、オンザフライ方式のデータ・ロギングを実現


■『MSP４３０FR６９７２』FRAMマイコン製品の特長と利点
　・１１６セグメントLCDドライバを内蔵、簡単で迅速なハードウェアのレイアウトを実現するソフトウェア設定可能なLCDピンや、マイコンがローパワー・モードの場合でもLCDのコントラスト・レベル調整が可能なチャージポンプを提供
　・その他のペリフェラルとして、容量性タッチ対応の５２本のGPIO、５本のタイマ、コンパレータ、RTC（リアルタイム・クロック）カウンタ、SPI、UARTやI２C通信機能を統合、システム・コストを削減、製品サイズを縮小
　・固有の利点を持つ不揮発FRAM、LCDコントローラや、組み込みのセキュリティ機能を内蔵、水道や電気のスマート計量の前処理、建物や工場のオートメーション、血糖値計などのアプリケーションに最適
　・RTCのスタンバイ時消費電流は７００nA、ULPBenchのスコアが１１７．５であり、業界で最も低消費電力のLCDドライバ内蔵１６ビット・マイコン製品
　・TIのEnergyTrace＋＋　technology（http://www.tij.co.jp/tool/jp/ENERGYTRACE）により消費電力のリアルタイム解析を実現。システムとペリフェラルの両方のステート情報も確認できるため、電力バジェット制御手法の開発とともに、ソフトウェアの最適化により最小のエネルギーで動作するアプリケーション開発を実現
　・移行ガイド（http://www.tij.co.jp/lsds/ti_ja/microcontrollers_16-bit_32-bit/msp/ultra-low_power/msp430frxx_fram/tech_docs.page）とアプリケーション・ノート（http://www.tij.co.jp/lsds/ti_ja/microcontrollers_16-bit_32-bit/msp/ultra-low_power/msp430frxx_fram/tech_docs.page）により既存のフラッシュ・マイコンから『MSP４３０』FRAMマイコン製品への移行やコード互換性を備えた『MSP４３０』FRAMマイコン製品ファミリ内移植を簡素化


■価格と供給
　『MSP４３０FR６９７２』マイコン製品と、他のバージョンの製品は量産出荷中で、１，０００個受注時の単価（参考価格）は２．１５ドルから設定されています。全機能内蔵のボードを提供し、評価をただちに開始できる『MSP−EXP４３０FR６９８９』ローンチパッド（http://www.tij.co.jp/tool/jp/MSP-EXP430FR6989?DCMP=ep-mcu-msp-fr697x-jp&HQS=ep-mcu-msp-fr697x-pr-evm-mspexp430fr6989-jp）は単価（参考価格）１７．９９ドルで供給中です。製品開発にフルに活用できる『MSP−TS４３０PM６４F』（http://www.tij.co.jp/tool/jp/MSP-TS430PM64F?DCMP=ep-mcu-msp-fr697x-jp&HQS=ep-mcu-msp-fr697x-pr-evm-mspts430pm64f-jp）ターゲット・ソケット開発ボードと『MSP−FET』（http://www.tij.co.jp/tool/jp/MSP-FET?DCMP=ep-mcu-msp-fr697x-jp&HQS=ep-mcu-msp-fr697x-pr-evm-mspfet-jp）プログラマ／デバッガは、同１７５ドルで供給中です。


■TIの『MSP４３０』超低消費電力FRAMマイコン製品に関する情報
　・『MSP４３０』FRAMマイコン製品（http://www.tij.co.jp/lsds/ti_ja/microcontrollers_16-bit_32-bit/msp/ultra-low_power/msp430frxx_fram/what_is_fram.page）の利点を参照
　・『MSP』超低消費電力（http://www.tij.co.jp/lsds/ti_ja/microcontrollers_16-bit_32-bit/msp/overview.page）マイコン・プラットフォームの詳細


■TIマイコンを支えるイノベーション
　TIは、業界をリードするプロセス技術、独自のシステム構成、IP、専門技術を生かし、２０年以上にわたり、超低消費電力マイコン、リアルタイム・マイコンなどの革新的なマイコン製品を提供し続けています。超低消費電力、低消費電力性能、安全通信機能、リアルタイム・コントロール、制御、オートメーション、安全性能向けの充実したマイコン製品を取り揃え、デザイン・ネットワーク・パートナー各社のツール、ソフトウェアやワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションおよび技術サポートで、顧客各社の製品の市場投入までの時間短縮に貢献します。
　※MSP４３０およびEnergyTrace　technologyはTexas　Instruments　Incorporatedの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。


■テキサス・インスツルメンツおよび日本テキサス・インスツルメンツについて
　テキサス・インスツルメンツは（本社：米国テキサス州ダラス、会長、社長兼CEO：リッチ・テンプルトン、略称：TI）は、未来のイノベーションを生み出すアナログICおよび組込みプロセッサを主に開発設計・製造するグローバルな半導体企業です。未来を変革する１０万社にのぼるお客様を支援しています。当社の情報はホームページ（http://www.tij.co.jp）をご参照ください。

　日本テキサス・インスツルメンツ（本社：東京都新宿区、社長：田口　倫彰、略称：日本TI）は、テキサス・インスツルメンツの子会社で日本市場における外資系半導体サプライヤです。当社に関する詳細はホームページ（http://www.tij.co.jp）をご参照ください。


＜お問い合わせ先＞
　日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
　プロダクト・インフォメーション・センター（PIC）
　URL：http://www.tij.co.jp/pic


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