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インテージ、プランニングに役立つ購買行動ログとメディア接触ログ活用のターゲット分析を実施
プランニングに役立つ購買行動ログとメディア接触ログを活用したターゲット分析
〜生活者の実行動に基づくマーケティングコミュニケーション実践のために〜
「アルコール飲料市場における分析事例」
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、『プランニングに役立つ購買行動ログとメディア接触ログを活用したターゲット分析』を実施しました。
本分析では、購買行動を捉えることができるSCI(全国個人消費者パネル調査)と、メディア接触行動を捉えることができるi−SSP(インテージ シングルソースパネル)のログデータを使い、実行動ベースのマーケティングコミュニケーションの可能性を見出すことを目的に分析を行いました。
ログデータにはアンケートでは聴取しづらい、普段意識されていない行動も含まれており、このデータによるセグメンテーション、ターゲット分析を行うことにより、生活者の行動に基づいたプランニングが可能になります。
今回は分析事例として、データのばらつきとデータ量の観点から、消費者の嗜好性が強く、購入頻度の高い「アルコール飲料」を取り上げ、結果をまとめました。
分析者:マーケティングイノベーション本部 次世代プロダクト開発部 川畑 夏奈
◆分析結果のポイントとサマリー
本分析は、アルコール飲料の購買データのみを使い、その購買行動をパターン化し、メディア接触傾向の把握を試みた結果、以下のことが分かった。
>クラスター分析により、アルコール飲料購入者を購買行動パターンから7つに分類したところ、3つのクラスターで購入容量全体の約7割を占め、これらの層がアルコール飲料市場を支えている。
一方、人数構成比が購入者全体の30%と最も高い割合を占めるクラスターが、購入容量構成比ではわずか3%と最も低い。
>各クラスターについて、アルコール飲料のカテゴリー別/ブランド別の購入傾向や、デモグラフィック属性、購買意識等を確認し、アルコール飲料市場における位置づけを検討した結果、とるべきマーケティング戦略は“既存ユーザーを維持する「継続層」”と、“今後の飲用開拓が必要な「頻度引き上げ層」”の2つに分かれると考えられる。
>各クラスターへのアプローチ方法を検討するため、TV、PC、Mobileのメディア接触傾向を確認したところ、接触時間や各メディアで接触しているコンテンツに違いがあった。
購買ログ、メディア接触ログという普段意識されない行動を含むデータを分析した結果、効果的なマーケティングコミュニケーションを行うためには、購買行動パターンとメディア接触傾向を組み合わせて各層に適切な戦略とアプローチ方法を検討することが必要であることが分かった。生活者の情報接触がオンラインに拡大し多様化している中、単にカテゴリーユーザーなどと一括りにせず、カテゴリー購入者における実行動をベースにしたプランニングがますます重要になっていくだろう。
なお、今回の分析・考察は、グーグル株式会社のマーケットインサイトチームに協力をいただいた。
◆分析概要
<クラスター分析概要>
・データソース:SCI 全国個人消費者パネル調査 20〜69歳男女 ※意識調査を含まない購買ログデータ
・データ期間:2013年11月〜2014年10月
・分析対象者:期間内アルコール飲料購入者 64,407人
※代理購買のみの購入者は除く、ウェイトバック集計値
・投入変数:購入金額、購入本数、購入容量、購入回数、本数単価、購入カテゴリー数
購入SKU(JAN)数、1回当たり購入金額、土日購入本数構成比
・分析手法:K−means法(非階層クラスター)
<プロフィール分析概要>
クラスターごとの特徴把握のため、SCI購買データに加え、下記データを使用
・データソース:SCI Profiler調査データ(食意識、消費価値観等の意識調査)
・調査時期:2014年3月、4月
・分析対象:クラスター分析と同様
<メディア接触分析概要>
・データソース:i−SSP 20〜59歳男女 ※傾向の違いを分かりやすくするため、60代を除いて分析を行った
・データ期間:2014年11月
・分析対象者:クラスター分析対象者のうちのi−SSPモニター 12,471人 ※ウェイトバック集計値
・対象メディア:TV、PC、Mobile(ブラウザ、アプリ)
*分析結果詳細などリリース詳細は添付の関連資料を参照