マルハニチロ、宮城県石巻市に冷凍食品の新工場を建設

石巻工場移転に伴う新工場設立のお知らせ


　マルハニチロ株式会社（本社：東京都江東区、社長：伊藤　滋）は、現石巻工場（宮城県石巻市門脇町）を移転し、宮城県石巻市須江地区に新工場を建設することを決定し、本日（２０１５年５月１９日）宮城県および石巻市と立地協定を締結いたしました。
　現石巻工場は１９４６年の設立以来、当社グループ冷凍食品事業における基幹工場として、永年にわたり事業発展に大きく寄与してまいりましたが、２０１１年東日本大震災により被災し、生産設備の殆どと従業員、家族を失いました。
　震災直後から関係各方面の多大なご支援ご助力をいただき、残された建屋を改修、事業規模を大幅に縮小しながらも操業を継続してまいりましが、現在の所在地である門脇町が、国の復興計画によるスーパー堤防計画地に含まれ、同地区での事業継続が困難となりましたことから、このたび、石巻市内に新石巻工場として最新鋭の基幹工場を建設します。
　新工場の稼働により、当社グループが成長分野と位置付ける冷凍食品事業における生産・供給体制をいっそう強化することで、グループ全体での最適生産体制を目指して生産効率向上を図り、事業のさらなる拡大を図ってまいります。
　また、安全・安心な製品を引き続きお客さまにお届けすることを目指すとともに、東北エリアの発展と安定雇用の促進に貢献し、地域自治体や近隣企業の皆さまとの連携のもと、震災からの復興に微力ながら尽力してまいります。


　　　　　記

１．新工場概要
　所在地：宮城県石巻市須江地区産業用地（現在、造成中）
　敷地面積：５０，０１３m2（１５，１５５坪）
　建物面積：８，８６２m2（２，６８５坪）
　延床面積：１１，２３０m2（３，４０３坪）
　構造・規模：鉄骨・地上二階（一部）
　着工予定：２０１６年３月
　稼働予定：２０１７年４月
　生産品目：調理冷凍食品
　年間生産能力：６，６００トン
　投資金額：５７億円
　従業員数：１９０人


２．工場の特徴
（１）生産性向上
　・無人搬送車やロボット等の省人化設備を導入し、従業員の作業軽減と生産性向上を図り、従業員一人あたりの生産性を飛躍的に増大させる。（従業員一人当たり生産性１．５倍）
（２）省エネルギー・環境対応
　・廃熱回収システムの導入、工場全体でLED照明の採用およびエネルギー使用状況をライン毎に「見える化システム」を採用し、エネルギーを効率的に運用するとともに、負荷変動に柔軟に対応して圧力を制御する省エネルギー型の自然冷媒（NH３−CO2）冷凍設備（電力消費量従来機比２０％減）を導入する。
（３）品質管理およびフードディフェンス
　・自動認識技術（ICタグ、バーコード）を活用した新生産管理システムを導入し、トレーサビリティー、賞味期限管理、配合ミス防止、作業手順逸脱防止とともにIT機器を用いて工程、品質の管理のデータを自動記録し、ヒューマンエラーを未然に防ぐ。
　・ICタグによる入退出管理、入場制限等のフードディフェンスに対応する。
（４）商品力強化
　・業務用ユーザーに高い評価を受けている株式会社ヤヨイサンフーズ（当社子会社、基幹工場の旧ヤヨイ気仙沼工場が東日本大震災で消失）独自の技術力に、マルハニチログループ最先端の技術力を加えた生産工程を実現する。


３．その他
　東日本大震災後、現石巻工場から他工場（札幌、山形、群馬、広島、熊本）へ異動した従業員に加え、ヤヨイサンフーズ気仙沼工場からの異動者を対象に、帰還希望者を募る予定です。また、石巻市と近隣企業と共に災害時応援協定を締結し、災害発生時における拠点として復旧業務の役割を担う予定です。


＜ご参考＞

　※添付の関連資料を参照