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電通、東アジア5エリアでの「訪日観光客のお買い物調査」結果を発表

2015-05-02

電通、東アジア5エリアで「訪日観光客のお買い物調査」を実施


 ・日本での買い物の支出金額平均は1年で88,767円から170,004円とほぼ倍増
 ・同一商品カテゴリーで6個以上の購入率は、全13カテゴリー全てで増加
 ・「爆買い」の背景に、他の人のために買う消費行動「やまわけ買い」


 株式会社電通(本社:東京都港区、社長:石井 直)の全社横断プロジェクト「チーム・クールジャパン」は、インバウンド消費が注目を集める中、訪日観光客の消費実態を把握するため、買い物や観光活動などの包括的な消費体験を調査しました。これは、東アジアの5エリア(北京、上海、香港、台湾、韓国)で、過去1年以内の訪日経験者を対象に、購入商品、購入場所、接触メディアなどの動向を2015年3月に調べたものです。購入商品は銘柄まで特定することが可能なため、今後当社はこの調査結果を顧客企業向けに提供し、マーケティング活動を支援してまいります。

 調査結果では、訪日観光客の買い物平均支出額は2014年春の88,767円から2015年初旬には170,004円と、約1年でほぼ倍増しています。買い物だけで50万円以上を消費する観光客は全体の4.1%、北京・上海では10人に1人となっています。また購入個数に着目したところ、同一カテゴリーの商品を6個以上購入する人の割合は、約1年前と比べ13カテゴリー全てで増加しています。
 日本で商品を大量購入する「爆買い」が話題になっていますが、買い物の目的で、自分のものを購入する(62.7%、全13カテゴリーの平均)に対し、家族・友人のために購入する(67.0%、同)の割合が高く、「爆買い」の背景に他の人のために買う消費行動「やまわけ買い」があることが分かりました。日本に対して「商品・サービスの質が高い」「自国よりも商品が安く購入できる」などのイメージが増加していることも後押しして、単価の高い商品5カテゴリー(家電製品、AV・音響機器/スマートフォン・タブレット、家具、装飾品・宝飾品、ヘルスケア・化粧品)でも「やまわけ買い」を行う観光客は約1年前と比べ増加しています。


 本調査で得られたファインディングスの一部をご紹介します。

【主なファインディングス】

[1]訪日観光客の平均支出総額(交通・宿泊費、飲食費など含む)は約1年で55.7%増。
 ・訪日観光客数は年々増加傾向にありますが、一人あたりの支出総額(交通・宿泊費、買い物、レジャー、飲食費、その他合算)も増加傾向にあります。2014年春と2015年初旬を比較すると、256,783円から399,878円へと、約1年間で55.7%も増加しています。【図表1】
 ・旅行支出総額100万円以上の人は全体の4.0%。特に北京・上海では約10%を占めるなど、日本への旅行で多額を費やしています。【図表2】

[2]買い物だけで50万円以上の観光客は全体の4.1%。北京・上海では10人に1人。
 ・買い物平均支出額は2014年春と2015年初旬を比較すると、約1年で88,767円から170,004円とほぼ倍増しています。【図表3】
 ・5エリアからの訪日観光客のうち4.1%が、交通・宿泊費、飲食費などを除く買い物だけで50万円以上を消費しています。特に北京・上海は他エリアと比べ買い物支出額が多く、10人に1人が買い物で50万円以上を消費しています。【図表4】
 ・同一カテゴリーの商品を6個以上購入する人の割合は、約1年前と比べ13カテゴリー全てで増加しています。購入する商品の数が増えたことも、買い物平均支出額の増加の要因になったと考えられます。【図表5】

[3]日本で大量購入する観光客の「爆買い」は、家族・友人のために購入する「やまわけ買い」が支える。
 ・「自分のために購入」の全カテゴリー平均は62.7%に対し、「自分以外(家族・親族、配偶者・パートナー、友人、職場の同僚)のために購入」は67.0%。項目別にみると、「家電製品」「AV・音響機器/スマートフォン・タブレット」「衣服」は自分のために購入する人が多く、「医薬品」「ヘルスケア・化粧品」「家具」「トイレタリー製品」は家族・友人など自分以外のために「やまわけ買い」する人が多い。【図表6】
 ・「家電製品」を購入する人の85.0%が1〜2個を購入するのに対し、「ヘルスケア・化粧品」では約60.3%が3個以上、10人に1人が11個以上の大量消費をしています。【図表7】
 ・日本に対して「商品・サービスの質が高い」「自国よりも商品が安く購入できる」「本物(偽物ではない)の商品を購入できる」というイメージが訪日観光客の中で増加しています。【図表8】
 ・単価の高い商品5カテゴリー(家電製品、AV・音響機器/スマートフォン・タブレット、家具、装飾品・宝飾品、ヘルスケア・化粧品)でも「やまわけ買い」される傾向は強まっています。【図表9】

[4]商品カテゴリー別の購入率トップ3は「食料品・飲料」「ヘルスケア・化粧品」「衣服」。
 ・訪日観光客の日本での買い物支出額は過去1年通期の平均で135,418円ですが、5エリアによって、買い物金額は異なります。北京・上海が約26万円、香港が約11万円、韓国が約9万円、台湾が約6万円となり、中国人観光客は日本で積極的に買い物をしています。【図表4】
 ・商品カテゴリー別に購入の有無を聞いたところ、5エリア全体でのランキングトップ5は、「食料品・飲料」「ヘルスケア・化粧品」「衣服」「装飾品・宝飾品」「家電製品」の順となります。エリア別で見ると、北京・上海では「家電製品」「ヘルスケア・化粧品」「装飾品・宝飾品」などの高額商品が上位であるのに対し、香港・台湾では「医薬品」が上位に入っています。【図表10】
 ・北京・上海からの訪日観光客は、インターネットやテレビ、家族・友人の話を普段の情報源としています。「家電製品」を購入する際に日本で接触したメディアとしては、上記に加え、北京では雑誌、上海では航空会社の機内配布パンフレットが上位に挙げられています。【図表11,12】

[5]訪日リピーターも増え、観光客の足は首都圏から地方へも。
 ・ツアータイプが団体ツアーから個人アレンジの訪日観光へとシフトしており、訪日観光回数が3回以上のリピーターも増加しています。【図表13,14】
 ・和歌山の高野山や広島の厳島神社、静岡の御殿場などへの訪日観光客が増加しており、インバウンド効果は首都圏から地方にも波及しています。【図表15】


以上


 <訪日観光客のお買いもの調査の概要>
 ・目的:訪日観光客の購入商品、購入場所、接触メディアなど「お買いもの」全般に関する消費活動の実態を把握する
 ・対象エリア:東アジア5エリア(北京、上海、香港、台湾、韓国)
 ・調査手法:インターネット調査
 ・対象者条件:20〜59歳男女で、「直近1年以内の日本旅行者」かつ「訪日目的がビジネス以外の人」
 ・サンプル数:エリアごとに400ss、計2,000ss
 ・調査期間:2015年3月10日(火)〜18日(水)


 ※「チーム・クールジャパン」とは
 国や企業・団体が行う日本の文化や強みを生かす「クールジャパン」関連事業を支援する全社横断プロジェクト。海外の親日度(日本に対する好意度)のエリア別状況や日本および日本産品に対する興味・関心、イメージなどを把握し、顧客のマーケティング活動を支援する「ジャパンブランド調査」なども行っています。本調査は、「チーム・クールジャパン」内の観光領域に特化した専門ユニット「トラベラーズ・ジャーニー」が実施しました。


【調査結果データ】

 *添付の関連資料を参照





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