Article Detail
旭硝子、東南アジアでの化学品事業競争力強化でインドネシアに発電所を建設
AGC、インドネシアに発電所を建設
〜東南アジアにおける競争力を強化し、化学品事業の成長戦略を加速〜
AGC(旭硝子株式会社、本社:東京、社長:島村琢哉)は、約4億ドルを投じて、インドネシアの当社子会社アサヒマス・ケミカル社(以下、ASC)に発電所を建設します。クロール・アルカリ事業の主要コストである電力代を大幅に削減し、東南アジアにおける同事業の競争力強化を図ります。
2017年内に運転を開始する予定です。
東南アジアの苛性ソーダ・塩化ビニル樹脂(PVC)の市場は、年率5%超の成長が見込まれており、その需要の70%を、AGCがクロール・アルカリ事業の拠点を持つインドネシア、タイ、ベトナムが占めています。
これらの成長市場において、AGCは、2015年末に完工予定のASCにおける生産能力増強、ベトナムのPVC製造会社買収と生産能力増強等一連の施策を通じて、拡大する需要を着実に取り込むべく、グループ内のシナジーを活かし、東南アジア全体を面と捉えての事業を展開しています。
加えて今般の投資により、クロール・アルカリ事業において主原料ともいえる電力についてコストダウンを実現し、インドネシア国内だけでなく東南アジア全体でも優位な競争力を構築することにより、地域No.1の地位をさらに確固たるものにするとともに、グループ全体での事業展開を加速します。
インドネシアは、電力需要の増大へ対応するため自国産原料である石炭を使用した火力発電所を増強する計画です。この計画に対し、日本はCO2排出量を削減するため循環流動層ボイラー(CFB方式)または超々臨界等による高効率発電を提案しています。今般AGCが建設する発電所も、埋蔵量が豊富で入手も容易なインドネシアの低品位炭を使用した石炭火力発電(発電量約250MW)とし、環境に配慮した高効率な方式として、コージェネレーションとバイオマス混焼が可能なCFB方式を採用します。
AGCは、経営方針AGC plusの中で、海外のクロール・アルカリ事業を成長事業の一つに位置付けています。今般投資を含む一連の施策を通じて、拡大する需要を着実に取り込み、2017年に化学品事業として売上高営業利益率10%以上の達成を目指します。
以上
<ご参考>
■アサヒマス・ケミカル社概要
1.社名:アサヒマス・ケミカル株式会社
2.代表者:宮崎 淳
3.所在地:本社:インドネシア、ジャカルタ 工場:インドネシア、バンテン州チレゴン
4.資本金:84百万ドル
5.出資比率:
AGC 52.5% 三菱商事 11.5%、
現地パートナー(Rodamas 18%、Ableman Finance 18%)
6.設立:1986年
7.事業内容:苛性ソーダ、二塩化エチレン(EDC)、塩ビモノマー(VCM)、塩ビ樹脂(PVC)等化学品の製造販売
■東南アジアにおけるクロール・アルカリ事業の事業展開と主要施策
※参考資料などは添付の関連資料を参照