Article Detail
富士キメラ総研、国内のクラウドコンピューティングサービス関連市場の調査結果を発表
国内のクラウドコンピューティングサービス関連市場を調査
―2019年度市場予測(2014年度比)―
■クラウドコンピューティングサービス関連 3兆1,263億円(57.1%増)
パブリッククラウドの需要増加がけん引
●メガクラウドサービス関連 1,345億円(2.5倍)業務/情報系システムの利用が拡大
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 田中 一志03−3664−5839)は、先進的ユーザー企業の利用から拡大し、2014年に入り一般ユーザー企業による本格導入が活発化し始めたことで、黎明期から成長期へとシフトしているクラウドコンピューティングサービス関連の国内市場について調査した。
その結果を報告書「2015 クラウドコンピューティングの現状と将来展望」にまとめた。
この報告書では、不特定多数のユーザーに共有されるパブリッククラウド、複数のユーザーに共有されるコミュニティクラウド、特定ユーザー向けのプライベートクラウドの市場を整理すると共に、クラウドコンピューティングベンダー28社の動向とWebアンケートによるユーザー調査により、クラウドコンピューティングサービス関連の現状を分析し今後を予測した。加えて、3カ国以上にデータセンターを保有するベンダーがグローバルに展開するメガクラウドサービスについても取り上げた。
*2014年度の数値は2015年2月までの実績をベースに、2015年3月の見込を加えて実績とした。
クラウドコンピューティングサービスは、IT業界にとって次世代のプラットフォームを訴求する上で、重要なテクノロジー/サービスである。参入ベンダーも国内外を問わず、コンピューターベンダー、SIベンダー、キャリア、ISPなどITに携わる多くの企業が参入しており、今後も成長が期待されるサービスである。
<調査結果の概要>
■クラウドコンピューティングサービス関連国内市場(*1)
※表資料は添付の関連資料「表資料1」を参照
*1 アプリケーション(パッケージソフト、システム開発、運用サービス)/プラットフォーム(ハードウェア、ソフ
トウェア、コンサルティング/インプリメント、ITリソースサービス、運用サービス)レイヤーの合算とした。
2014年度から2019年度までのコンピューティングサービス全体のSI市場は微増に留まるとみられるが、クラウド型SIは大きな伸びが期待され、クラウドコンピューティングサービス関連は2019年度には3兆1,263億円が予測される。
特にパブリッククラウドの伸びが期待され、2019年度では全体の35%を占めるとみられる。「AWS」(アマゾン データ サービス ジャパン)などのメガクラウドサービス関連の伸びが顕著なオートセルフ型のIaaS/PaaS、メールやグループウェアなど情報系システムで急成長しているSaaS(汎用型)がけん引すると予想される。
業種や業務を特化して利用されるコミュニティクラウドは、SaaS(特化型)の需要増加が期待される。飲食業や不動産業、宿泊業などのサービス業、卸/小売や運輸業などの流通業を中心に、スマートデバイスとの親和性が高い業種で導入が増えるとみられる。共同利用サービスは、地方銀行や第二地方銀行、信用金庫や中堅・中小証券会社など金融向けが大部分を占める。
プライベートクラウド(仮想化・統合・クラウド環境構築/シンクライアント環境構築)は、プラットフォーム基盤の統合、標準化・自動化により、中長期的には20〜30%のコスト削減が可能なため、大規模ユーザーを中心に導入が進んでいる。自社でプライベートクラウドを構築した大規模ユーザーが、グループ会社および関連会社を巻き込む形でクラウド環境を構築する案件も増えている。
<注目市場>
■パブリッククラウド(プラットフォームレイヤー)国内市場(*2)
※表資料は添付の関連資料「表資料2」を参照
*2 プラットフォームレイヤーはパブリッククラウドの内数。IaaS/PaaS、DaaS(パブリッククラウド型)のプラットフォームレイヤーとSaaS(汎用型)のアプリケーションレイヤーを対象とした。また、IaaS/PaaSのコンサルティング/インプリメント、運用サービスは自社で提供するサービスを対象とした。
IaaS/PaaSの利用が企業ユーザー向けで本格化している。情報システムの設計や移行時にクラウドサービスを第一に検討する「クラウドファースト」が一般化し、中でもグローバルでサービスを展開する「AWS」「Azure」(日本マイクロソフト)などのメガクラウドサービスのオートセルフ型の需要が急増している。オートセルフ型は、2019年度に2014年度比2倍以上になると予想される。サービス自体のコモディティ化が進んでいるため、参入ベンダーはSaaS、ハイブリッドクラウドなどの付加価値サービスを強化している。
2014年度に市場の半分以上を占めるSaaS(汎用型)は、メールやグループウェアなどの情報系システムのサービスを中心に導入が進み、伸びが期待される。IaaS/PaaSを提供しているクラウドベンダーが自社のIaaS/PaaSを基盤に付加価値としてSaaSを提供する形も増えている。
また、独立系ソフトウェアベンダーがIaaS/PaaS対応を進めており、ライセンス購入方式によるソフトウェアを利用するBYOL(Bring Your Own License)市場が活性化している。そのため、クラウドサービスを展開するベンダー各社はソフトウェアベンダーとのアライアンスを強化している。
※リリース詳細は添付の関連資料を参照
以上
資料タイトル:「2015 クラウドコンピューティングの現状と将来展望」
体裁:A4判 360頁
価格:198,000円+税
CD−ROM付価格 208,000円+税
調査・編集:株式会社富士キメラ総研 研究開発本部 第二研究開発部門
TEL:03−3664−5839 FAX:03−3661−1414
発行所:株式会社富士キメラ総研
〒103−0001 東京都中央区日本橋小伝馬町12−5 小伝馬町YSビル
TEL:03−3664−5839(代) FAX:03−3661−1414
e−mail:info@fcr.co.jp
この情報はホームページでもご覧いただけます。
URL:http://www.group.fuji-keizai.co.jp/ http://www.fcr.co.jp/