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大日本印刷、医薬品などの成分が吸着しにくいフィルムを使用した包材を開発

2015-04-06

医薬品や化粧品などの成分が吸着しにくいフィルムを使用した包材を開発
成分の低吸着性を保ちながらシール強度を高めて、さまざまな用途への使用が可能に


 大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、医薬品や化粧品などに含まれる有効成分や香気成分が吸着することを抑制するフィルムを使用した「DNP低吸着包材」を開発しました。DNPが食品包装の分野で長年培ってきたフィルム製膜技術とラミネート技術を応用し、当製品に使用されるフィルムへの成分吸着を抑制するとともに、フィルムのシール強度(*)を従来のポリアクリロニトリル(PAN)フィルムの2〜3倍に引き上げることに成功しました。これにより、医薬品や日用品、食品などの多様な用途・形態での利用を可能にしました。2015年9月に、ポリエステル系フィルムと2種類のポリオレフィン系フィルムを用いた計3種の包材の販売を開始します。
 *フィルムのシール強度:フィルム同士を融着して、いかに剥がれにくいかを示す度合い。

 なお当製品は、4月8日(水)〜10日(金)に東京ビッグサイトで開催される「第6回高機能フィルム展」のDNPブースに出展します。この展示会では、DNPが成長領域と位置づける「食とヘルスケア」「暮らしとモビリティ」「環境とエネルギー」「知とコミュニケーション」において、DNPの強みを持った「未来のあたりまえ」となる製品・サービスや仕組みを創り出すために、販売機会の拡大と次期研究開発テーマの発見を目指しています。


【開発の背景】
 包材に使用される低吸着フィルムは、これまで主に医薬品や化粧品の試供品用小袋などで内容物の有効成分の保護を目的として使用され、PANフィルムが主に使われてきました。しかし、PANフィルムはシール強度が極めて弱いため、パッケージの形態が限定されていました。PANフィルムは調達が不安定な面もあり、代替品へのニーズが高まっています。また、飲料や食品分野でも、香りが強く嗜好性が高い内容物の香気成分のフィルムへの吸着が課題となっており、低吸着フィルムを使用した包材を求める声が増えています。

 これらのニーズに対し、今回DNPは、PANフィルムを使用した包材と同等の低吸着性を持ちつつ、シール強度が高く、多様な用途やパッケージ形態に対応できる「DNP低吸着包材」を開発しました。


DNP低吸着包材の特徴】
 ・ポリエステル系フィルム:医薬品や化粧品などの成分の保持性については、従来のPANフィルムに準じた性能を有しており、PANフィルムの代替品としてこのフィルムを使用した包材を小袋用途向けなどに提供します。このフィルムはPANフィルムと比較して約2倍のシール強度があり、さまざまな内容物への対応が可能です。

 ・ポリオレフィン系フィルム:成分吸着を抑制するほか、嗜好食品の香りを保つ性能を有しており、飲料用の紙容器向けと、日用品用のスタンディングパウチ容器向けの2種類の包材を提供します。2種類のフィルムのシール強度はPANフィルムの3倍以上で、従来の液体紙容器やスタンディングパウチで使用されるフィルムとほぼ同等であり、DNP低吸着包材への切り替えを進めていきます。


【今後の展開】
 DNPは、医薬品や化粧品、飲料メーカーなどに当製品を販売し、2017年度に10億円の売上を目指します。



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