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農研機構、ダイズやコムギ等のDNAマーカー育種の利用促進に向け情報を一元化
ダイズやコムギ等のDNAマーカー育種の利用促進に向け情報を一元化
−作物の品種改良の効率化に貢献−
[ポイント]
・新たにダイズ、コムギ、果樹類、野菜類、工芸作物、飼料作物類及び花き類のDNAマーカー情報を一元化してウェブページで公開
・作物の品種改良の現場でのDNAマーカーの利用を促進
1.農研機構と生物研が連携して運営するバーチャル組織「作物ゲノム育種研究センター」は、DNAマーカーの開発状況の把握を容易にし、育種関係者による作物のDNAマーカー育種の利用を促進するため、この度ダイズ、コムギ、果樹類、野菜類、工芸作物、飼料作物類及び花き類のDNAマーカーについて、標的とする形質や活用するポイント等を一元化して整理し、公開しました。これは、平成26年12月に公開したイネのDNAマーカー情報に続くものです。
2.作物のDNAマーカーは、国内外の研究機関や大学等が開発しており、近年、急速にその成果が蓄積されてきています。しかしながら、その成果情報が一元的に整理されていないため、品種開発の現場が必要とする情報を適時的確に得ることが難しいことが問題となっていました。そのため、今回、これまでに公開された文献情報を整理し、品種開発の現場に利用しやすい形で提供することとしました。
3.既に公開しているイネのDNAマーカー情報のページは、公設試験場等関係者の方々に利用されるとともに、データベースに関するご意見やDNAマーカーの利用方法等に関する問い合わせをいただいており、当該ページの掲載情報等にフィードバックさせていただいています。また、イネ以外の作物への要望もいただいており、この度のダイズやコムギ等のDNAマーカー情報の整理・公開は、これらの要望にも対応したものです。
4.今回の情報の追加により、主要な作物のDNAマーカー情報については、ほぼ網羅することができました。今後も開発されるDNAマーカー情報やDNAマーカーを利用して得られた成果を情報として追加するとともに、利用者からの様々なご要望などのフィードバックを得て、本サイトの情報をより使いやすいものにしていきます。併せてDNAマーカー選抜育種の原理や内容についての講習や、実際の作業等を体験していただくワークショップも開催していくこととしています。
5.今回公開したDNAマーカー情報を、ダイズやコムギ等の育種関係者の皆様にご利用いただくとともに、DNAマーカー育種の推進に関する様々なご意見やお問い合わせをいただきたいと思います。
※農研機構(のうけんきこう)は、独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構のコミュニケーションネーム(通称)です。
※生物研(せいぶつけん)は、独立行政法人 農業生物資源研究所のコミュニケーションネーム(通称)です。
DNAマーカー情報公開ウェブページ:
http://www.naro.affrc.go.jp/genome/database/