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エーザイ、「レンバチニブメシル酸塩」臨床第II相試験の探索的追加解析結果を発表

2015-02-27

抗がん剤「レンバチニブ」の進行非小細胞肺がんを対象とする臨床第II相試験について
−最新の探索的追加解析において全生存期間の延長を示唆−


 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、自社創製の新規抗がん剤「レンバチニブメシル酸塩」(一般名、米国商品名:「Lenvima(TM)」、以下 レンバチニブ)について、2レジメン以上の前治療後に増悪した進行非小細胞肺がんを対象とした臨床第II相試験(703試験)の最新の探索的追加解析結果が得られましたのでお知らせします。

 703試験は、少なくとも2レジメンの前治療後に増悪した進行性の非扁平上皮非小細胞肺がん患者様135人を対象に、ベスト・サポーティブ・ケア(BSC:Best Supportive Care)に加えてレンバチニブ(24mg)またはプラセボを1日1回投与する(レンバチニブ投与群:プラセボ投与群=2:1)、多施設共同の二重盲検、無作為化、プラセボ対照臨床第II相試験です。

 本試験の主要解析結果(登録患者の67%でOSイベント発生時)では、レンバチニブ投与群はプラセボ投与群に対してOSを延長する傾向を示しました(p=0.065、中央値:レンバチニブ投与群vsプラセボ投与群=38.4週vs24.1週、ハザード比0.7(95%信頼区間=0.45−1.03))。本解析結果については2014年の第50回米国臨床腫瘍学会(ASCO)にて発表をしています(1)。その後、OSについては、継続的なフォローアップを行い、登録患者の90%でOSイベントが発生した時点での探索的追加解析を実施しました。その結果、主要解析結果と同様の傾向が維持され、レンバチニブ投与群はプラセボ投与群に対してOSを延長することが示唆されました(名目p値=0.029)。
 なお、本試験においてレンバチニブ投与群で確認された主な有害事象は、高血圧、蛋白尿、食欲減退、口内炎、下痢でした。

 肺がんは男女ともにがん関連死亡原因の第1位であり、世界で毎年約180万人が新たに肺がんと診断され、約160万人の死亡が報告されています。非小細胞肺がんは、全肺がんの約85%を占めています。これまでに非小細胞肺がんの3次治療以降を対象として承認された標準療法はなく、新たな効果的な治療法が待望されています。当社は、本試験結果を基に当局と相談の上、レンバチニブの非小細胞肺がんに対する適応の開発計画を検討してまいります。

 レンバチニブは、血管新生や腫瘍増殖に関わるVEGFR、FGFR、RET、KIT、PDGFRなどに対する選択的阻害活性を有する、経口投与可能な分子標的治療薬です。特に、VEGFR2とのX線結晶構造解析から新たな結合様式(タイプV)を有することが確認された薬剤であり、速度論的解析からは、素早く強力なキナーゼ阻害作用を示すことが確認されています(2)。

 レンバチニブは、2月13日に米国において、「Lenvima」として、「局所再発又は転移性、進行性、放射性ヨウ素治療抵抗性の分化型甲状腺癌」の適応で承認を取得しました。また、日本、欧州をはじめ、世界各国で甲状腺がんに係る適応で、承認申請中です。さらに、肝細胞がんを対象としたグローバル臨床第III相試験やそれ以外のがん腫を対象にした複数の臨床第II相試験が進行中です。

 当社は、レンバチニブによるがん治療の可能性を引き続き追求し、がん患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。


以上


 ※参考資料は添付の関連資料を参照



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