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日立、鉄道システム事業強化で伊フィンメカニカ社の信号・車両部門を買収

2015-02-27

日立がフィンメカニカ社の信号・車両部門を買収
世界鉄道部門のリーディングカンパニーへ


 株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)とイタリア共和国(以下、イタリア)のフィンメカニカ株式会社(CEO:Mauro Moretti/以下、フィンメカニカ社)は、本日、フィンメカニカ社傘下のアンサルドブレダ株式会社(CEO:Maurizio Manfellotto/以下、アンサルドブレダ社)の修理・修繕事業と既受注案件の一部を除く事業および、アンサルドSTS株式会社(CEO:Stefano Siragusa/以下、アンサルドSTS社)のフィンメカニカ社が保有する全株式(アンサルドSTS社発行済株式の約40%に相当)について、日立が買収する契約を締結しました。
 なお、本買収が同時に実行されるのは、独占禁止法当局による認可手続きなどの諸条件の整備を進め、本年後半に行われる見込みです。

 日立にとって今回の買収は、信号/運行管理システム事業やターンキー(一括請負)ソリューション事業の強化、ワールドクラスの製品群が加わることによるポートフォリオの拡大など、鉄道システム事業におけるトータルソリューションのリーディングカンパニーになるための重要な第一歩となります。また、アンサルドブレダ社およびアンサルドSTS社は、イタリアにとって戦略的に重要な企業であり、日立との融合による競争力の強化は、成長が見込まれる新興市場において事業拡大を図ることができます。

 フィンメカニカ社はグループの競争力強化に取り組んでおり、鉄道システム事業が長期的な成功を収めるためのベストパートナーとして日立を選択しました。日立への売却は、アンサルドSTS社とアンサルドブレダ社の事業と従業員にとってもベストな選択であり、航空、防衛、セキュリティー事業に注力する同社の経営計画に沿ったものになります。
 今回の売却益は約2億5千万ユーロ(約338億円)となり、フィンメカニカグループの純負債は約6億ユーロ(約810億円)減少する見込みです。


■日立製作所 執行役会長兼CEO 中西宏明のコメント
 「本日、フィンメカニカ社と、重要な二つの企業の買収について合意することができ、大変嬉しく思います。本買収により日立は、ITと社会インフラを組み合わせた社会イノベーション事業を強化・拡大させることが可能になります。3社の強みを融合することで競争力の強化を図り、鉄道システム事業の拡大をめざします。」

■フィンメカニカ社 CEO マウロ・モレッティ(Mauro Moretti)のコメント
 「鉄道事業の売却は、我々のコア・ビジネスであり、高度な技術を有する航空、防衛、セキュリティー事業を、グループとして集中的に強化する経営計画の重要なステップとなります。本取引は純負債を大幅に減少させるもので、これは、財務上の目的を達成するという経営陣のコミットメントの現れです。アンサルドブレダ社とアンサルドSTS社のもつ高い専門性や実績は日立の高い評価を得ており、両社は、日立が鉄道システム事業をグローバルに展開するうえで、特に都市交通システム分野において重要な役割を果たすと確信しています。」

■日立製作所 交通システム事業グローバルCEO アリステア・ドーマー(Alistair Dormer)のコメント
 「アンサルドブレダ社とアンサルドSTS社の2社が加わることで、日立は、鉄道システム事業を強力なグローバルプレーヤーに変革していきます。今回の合意は、日立の成長を見据えた長期的戦略を具現化したものであり、3社の強みを合わせることで、市場でのポジションを飛躍的に向上させ、鉄道システム事業における世界屈指のトータルソリューションプロバイダーとなることをめざします。」

 アンサルドSTS社株式の買取価格は、アンサルドSTS社1株当り9.65ユーロ(約1,303円)で、合計価格は7.73億ユーロ(約1,044億円)となる予定です。買収価格は、アンサルドSTS社が中間/期末配当やその他の資金拠出を決定した場合、買収実行前に下方修正される可能性があります。

 アンサルドブレダ社、およびフィンメカニカ社が保有する不動産を合計した買取価格は、3千6百万ユーロ(約48.6億円)です。

 日立は、本買収に関する正式契約が締結されたのち、イタリアの法律に基づき、アンサルドSTS社の残りの株式について公開買い付けを実施する予定です。

 なお本取引に関し、フィンメカニカ社は、ファイナンシャルアドバイザーとしてUBS社とメディオバンカから、法律面ではグリマルディ法律事務所からの協力を得ています。フィンメカニカ社の独立取締役はファイナンシャルアドバイザーとしてエクィータ・シムの支援を受けています。日立グループは、ファイナンシャルアドバイザーとしてシティグループ証券から、法律面ではジアンニー・オリゴーニ・グリッポ&カッペーリからの支援を受けています。


<フィンメカニカ社について>
 フィンメカニカ社はイタリアのハイテク分野の有数の製造会社であり、航空、防衛およびセキュリティーで、世界のトップ10に入ります。ミラノ証券取引所に上場(FNC IM;SIFI.MI)しており、2013年の収益は約160億ユーロ。世界22ヶ国に362の営業所と製造拠点を持つフィンメカニカ社は多国籍・多文化の組織であり、特にイタリア、英国、米国およびポーランドの4ヶ国で重要な役割を担っています。フィンメカニカ社の主要事業は以下の分野です。ヘリコプター(アグスタウェストランド社)、防衛電子およびセキュリティー(セレックス ES社、DRSテクノロジー社)、航空(アレーニア・アエルマッキ社)。宇宙産業(テレスパツィオ社、タレス・アレーニア・スペース社)、防衛システム(オート・メラーラ社、ホワイトヘッド潜水システム、ミサイル部門)、交通システム(アンサルドSTS社、アンサルドブレダ社)。


<アンサルドSTS社について>
 アンサルドSTS社は本社をジェノバに置き、30以上の国と地域に約4,000名(内イタリアに1,530名)の従業員を擁する企業です。貨物・旅客・地上鉄道や地下鉄向けの信号装置や制御システムの設計、実装、管理において高い技術を有しています。また、同社はグローバルに鉄道システムをターンキーで提供しています。


<アンサルドブレダ社について>
 アンサルドブレダ社は本社をナポリに置き、米国および世界各国の主要プロジェクトにおいてプレゼンスを有する企業です。鉄道業界で150年の歴史があり、都市交通と高速鉄道の分野で伝統的に強い力を有しています。


<補足資料>

 ※添付の関連資料を参照


以上



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