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協和エクシオ、長崎県五島市で「ため池遠隔水位監視システム」運用の実証実験を開始
協和エクシオ、長崎県五島市で
「ため池遠隔水位監視システム」の運用に関する実証実験を開始
〜ため池の決壊などによる被害の拡大を防止するシステムを検証〜
株式会社協和エクシオ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:小園文典、以下協和エクシオ)は、情報通信インフラの構築をはじめとするエンジニアリングソリューション事業に加え、付加価値の高いICTソリューションを開発、提供する事業を展開していますが、このたび、ため池の決壊などによる被害防止を目的に、ため池の水位をセンサーで計測し、データを蓄積、管理する「ため池遠隔水位監視システム」を開発し、長崎県五島市のため池で同システムの運用に関する実証実験を開始しました。
実証実験の開始にあたり、1月25日、辻亮二:長崎県五島振興局長、山田ひろし:長崎県議会議員、松尾一郎:長崎県土地改良事業団体連合会専務理事をはじめとする来賓、ため池を管理する組合の関係者、当社関係者など約20名が出席し、現地で実証実験開始セレモニーが執り行われました。
1.実証実験の目的
ため池は全国に約21万箇所あり、そのうち約70%が江戸時代以前に作られたもので、地盤や堤などの老朽化が懸念されています。加えて、決壊などのため池の被害のほとんどは、近年の降雨量の増加や集中豪雨、地震などの多発による自然災害が原因となっているため、平成27年度の「農村地域防災減災事業」における予算要求の中のため池整備項目に、新たに「管理・監視体制の強化」が追加されるなど、対策の強化が急務となっています。
当社ではそのような背景も踏まえ、長年情報通信インフラの構築で培ってきた施工技術と、付加価値の高いICTソリューションを提供してきた開発力を駆使した、ため池の決壊などによる被害の拡大を防止する管理・監視システムの開発に取り組み、今回「ため池遠隔水位監視システム」としてシステムの運用に関する検証を実施するものです。
2.実証実験の概要
実証実験は、長崎県五島市の「永田上ため池」を対象に9月末まで実施します。システムの構成は、池の上から水位を計測するセンサーを設置し、センサーにより水位、雨量情報、貯水量などの情報を取得しクラウドサーバーに蓄積、インターネット経由で「現在水位情報」「過去水位情報」「水位の変化量」「予測水位」などの情報が閲覧できるほか、水位の異常な上昇/低下時には登録してある関係各所へ警報通知メールを送付するなどの各機能について、検証を実施します。
3.今後の展開
今回の長崎県五島市での実証実験に加え、今後は他県でも並行して実証実験を実施し、各実証実験で得られた結果をもとにシステムの有効性や改善点を検証し、商用サービスとしての提供を目指してまいります。
※参考画像は添付の関連資料を参照
写真は、「永田上ため池」での実証実験の様子
(ため池に手前部分に設置しているのが、水位を計測するセンサー)