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DSM、高機能樹脂「StanylRDiablo」と「AkulonTMDiablo」の新グレードを発表
高耐熱性ポリアミドの耐熱性能を向上させるテクノロジー「Diablo」が進化
DSM、Stanyl(R)DiabloとAkulon(TM)Diabloの新グレードを発表
高性能化に伴って狭く高温になったエンジンルームにも適用でき、金属代替をサポート
ライフサイエンスとマテリアルサイエンスのグローバル企業であるDSM社(以下、DSM)は、高耐熱性ポリアミド(PA)の耐熱性能を向上させるテクノロジー「Diablo(ディアブロ)」を進化させ、同テクノロジーを搭載した高機能樹脂Stanyl(R)Diablo(PA46)とAkulon(TM)Diablo(PA66+PA6)の新グレードを発表しました。短期耐熱性(荷重たわみ温度を指標とするピーク温度)と長期耐熱性(連続使用温度)が強化されており、高温化が進むエンジンルーム内での使用が想定されています。
自動車の高性能化が、エンジンルームの小型・狭小化に繋がり、そのことが原因でより高温になっていることから、耐熱性能が強化された本グレードは、金属代替の促進による燃費向上や環境負荷低減だけでなく、自動車の高性能化を目指す日系自動車メーカーの取り組みにも寄与すると期待しています。
近年、燃費向上を目的としたダウンサイジングターボの採用や、歩行者保護システムなどの最新機能搭載といった自動車の高性能化に伴い、エンジンルームが小型・狭小化しています。燃費向上ためのエンジン特性の改良により、エンジン周辺の構成部品にこれまで以上に高い耐熱性が求められるようになってきたことに加え、エンジンルームの狭小化によりエンジンルーム内の温度の上昇、また高温の熱源に近い部品についてもこれまで以上の耐熱性が求められてきております。
新しいStanyl(R)DiabloとAkulon(TM)Diabloは、長期耐熱性と短期耐熱性が現在市場に出ている競合素材よりも遥かに優れており、特に、インテークマニホールド一体型水冷式インタークーラー、過給配管(ターボダクト)、インタークーラー・エンドキャップ、ミキシングチューブやレゾネーターといった長期耐熱性が重要視される部品への適応が期待されています。
・新しいStanyl(R)Diabloの性能:連続使用温度230℃/荷重たわみ温度267℃
・新しいAkulon(TM)Diabloの性能:連続使用温度220℃/荷重たわみ温度245℃
また、優れた加工性、完成した製品の良好な外観のみならず、溶着部の耐圧強度も高いことから設計の自由度が大幅にアップします。さらに、化学物質やEGRシステム内の排気ガスへの耐久性が現行グレードより向上しており、優れた耐熱性と合わせてこれまで以上の幅広い展開が出来る材料であると確信しています。
<参考資料>
※添付の関連資料を参照