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帝人、優れた熱防護性と高い染色性のメタ系アラミド繊維「Teijinconex neo」を本格展開
防護衣料分野への新たなソリューション提供に向けて
新規メタ系アラミド繊維「Teijinconex(R) neo」の展開
帝人株式会社(本社:大阪市中央区、社長:鈴木 純)は、現在、タイ国アユタヤ県に生産工場を建設中の新規メタ系アラミド繊維について、このたび製品ブランドを「Teijinconex neo」と決定し、今後、本格的に市場展開していくこととしました。
帝人が独自開発した「Teijinconex neo」は、世界最高レベルの優れた熱防護性や、安定した高い染色性を有するこれまでにないメタ系アラミド繊維で、防護衣料分野のアジア市場展開拡大を牽引する製品と位置付けています。
「Teijinconex neo」は、1月18日〜20日にドバイ首長国で開催されるセーフティーソリューション関連の展示会「インターセック」において初めて紹介されます。(展示ブース:6−D38)
帝人グループは、発展戦略の成長コンセプトの1つとして「高機能複合材料による顧客価値の実現」を掲げており、今後もこうした高機能素材を活かすことにより、顧客の多様なニーズに対してソリューションを提供していきます。
※参考画像は添付の関連資料を参照
1.経緯
(1)帝人グループは、高強力のパラ系アラミド繊維「トワロン」(オランダ国エメン市で生産)と「テクノーラ」(愛媛県松山市で生産)、および長期耐熱性や難燃性に優れるメタ系アラミド繊維「コーネックス」(山口県岩国市で生産)を併せ持つ世界屈指のアラミド繊維メーカーとして、グローバルに事業展開しています。
(2)また、当社はアラミド繊維やその織物を使用した防護衣料の技術やノウハウを活かし、警察、消防、製造現場などの安全を支える「ライフプロテクション」分野で幅広いセーフティーソリューションを提供しており、国内の消防向け防護衣料においてトップシェアを獲得しています。
(3)欧米や日本では、耐熱性や難燃性が求められる場面にメタ系アラミド繊維製の防護衣料が広く使用されています。さらに近年は、アジア・新興国においても作業者の安全確保に向けてより厳しい基準が導入されつつあり、今後、さらにメタ系アラミド繊維の需要拡大が見込まれています。
(4)こうした中、帝人は、より強いコスト競争力を持ってグローバルな市場ニーズに対応していくため、新たな特長を持つメタ系アラミド繊維を開発し、タイで生産工場の新設を進めています。
2.「Teijinconex neo」の特長
(1)安定した高い染色性を有しており、従来の「コーネックス」では実現できなかった後染め(紡糸・製織後の染色)が可能です。
(2)後染めが可能であることから、より迅速に製品化することができます。
(3)色に関する顧客の要望への個別対応や、小ロットの需要への対応が可能です。
(4)従来の「コーネックス」同様、世界最高レベルの優れた熱防護性を有しています。
(5)特殊な紡糸法により、製造プロセスにおける化学物質排出やエネルギー消費を削減することができます。
3.今後の展開
(1)テイジン(タイランド)社(http://www.teijin.co.th/)(Teijin(Thailand) Limited、所在地:タイ国アユタヤ県・バンパイン工業団地内)の敷地内に建設中の「Teijinconex neo」の生産工場は、2015年央に稼働開始予定です。
(2)新設工場の年産能力は2,200トンです。これが稼働することにより、従来の「コーネックス」(年産能力2,700トン)と合わせ、グローバル市場に迅速に製品供給できる体制が整うことになります。
(3)帝人グループは、「Teijinconex neo」をはじめとする防護衣料向けの技術やノウハウを活用し、より一層のラインナップ拡充を図ることにより、2020年までにセーフティーソリューション分野で200億円の売上を目指します。また、国内外での川中展開に向け、同分野のマーケットリーダーとして、さらに優位なポジションを確立していきます。
<関連リンク>
>高機能繊維
http://www.teijin.co.jp/products/advanced_fibers/