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米ケイデンス、マルチチャンネル・オブジェクトベース・オーディオ規格「テンシリカHiFi DSP」を発表

2015-01-15

ケイデンス、第4世代のテンシリカHiFi DSPアーキテクチャを発表
広がりつつあるマルチチャンネル・オブジェクトベース・オーディオ規格に対応する新ソリューション


 電子設計のイノベーションで世界をリードするケイデンス・デザイン・システムズ社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下、ケイデンス)は、1月6日(米国現地時間)、SoC(system−on−chip)設計向けケイデンスのテンシリカHiFi 4オーディオ・ボイスDSP(digital signal processor)IPコアを発表しました。このコアは、32ビットオーディオ・ボイス処理について、ライセンス可能なデジタル信号処理コアとしては業界最高の性能を誇ります。この第4世代HiFiアーキテクチャは、広がりつつあるマルチチャンネル・オブジェクトベースのオーディオ規格に対応し、HiFi 3 DSPと比較して2倍超の性能を提供しますので、デジタルTV、セットトップボックス(STB)、ブルーレイディスク、車載インフォテイメントといったDSP処理の重たいアプリケーションに理想的なものとなります。

 テンシリカHiFi 4 DSPテクノロジの詳細は、http://www.cadence.com/news/hifi4をご覧ください。

 広がりつつあるオブジェクトベース・オーディオ規格では、個々の音源はオブジェクトとなり、リスニングルームの好きな位置に配置することができます。レコーディング・スタジオで予めミキシングされるのとは異なり、それぞれ再生される位置でオンザフライにミキシングすることができます。オブジェクトベースのオーディオ・システムは、音の放出位置を計算して決定しますので、スピーカーの配置によらず、(録音時と)ほぼ同一の空間で再生されているように聞こえます。その結果、より自然で深く没入できる音響経験を得ることができますが、そのためにはより大きなDSP処理性能が必要となります。従来は複数のDSPを使用しなければなりませんでしたが、HiFi 4 DSPコアでは1コアで必要なDSP処理性能を得ることが可能となりました。

 ケイデンスのテンシリカHiFi 4 DSPは、オーディオコーデックや音声コーデック、音響のプリ/ポスト処理は元より、無線通信といったDSP性能要求の厳しい処理を効率的良く実行できるように、高度に最適化されたオーディオ・ボイスDSPです。主要な機能は以下のとおりです:

  ・サイクルあたり4ウェイ32×32ビットMAC(積和演算ユニット)は、72ビットのアキュムレータを備え、FFTやFIRといった演算負荷の大きい処理について、他のオーディオDSPの倍を上回る性能を実現
  ・サイクルあたり8ウェイ32×16ビットMAC
  ・サイクルあたり64ビットロードが最大2命令まで発行可能な4スロットVLIW(very long instruction word)アーキテクチャ
  ・オプションのベクトル浮動小数点ユニットは、サイクルあたり最大4つの単精度IEEE浮動小数点MACを提供
  ・既存のHiFi DSPファミリとのソフトウェア互換性を持ち、140を超えるHiFi向けに最適化されたオーディおよびボイスコーデック、オーディオ・エンハンス・ソフトウェアパッケージが利用可能


■パートナー各社のコメント:
 John Couling氏(Senior Vice President, Dolby Laboratories):
 「オーディオ処理への要求は、特にホームエンターテイメント分野でオブジェクトベース・オーディオへと移行していることから、増大の一途をたどっています。ハイエンドなホームエンターテイメントシステムが、オブジェクトベース・オーディオが持つ音響改善を活用して、より高音質で没入的、そしてパーソナライズされた体験を提供する際に、ケイデンスのHiFi 4は必要な処理性能をもたらします。」

 Joanna Skrdlant氏(Vice President, Solutions Licensing, DTS):
 「DTS:X(TM)は、オブジェクトベース・オーディオを活用したDTSの次世代オーディオコーデックで、聴き手に新たな没入的かつ双方向的な体験を届けるものです。4ウェイの32ビットMACを持つHiFi 4は、エキサイティングなオーディオ体験を提供するDTS:Xのように、オブジェクトベース・オーディオのデコードが求める厳しい要求に対応する理想的なプロセッサです。」

 Robert Bleidt氏(Division General Manager, Fraunhofer USA Digital Media Technologies):
 「MPEG−H Audio Allianceが推奨する新たなMPEG−H Audio規格により、それに対応するTVやメディアデバイスでは、コンシューマーはほどなく没入的なサウンドを体験し、聴取体験をパーソナライズすることができるようになるでしょう。没入的なサウンドは、10あるいは12チャンネルのオーディオで構成されます。さらに、音声、各国言語、ホームあるいはアウェイ・チームのコメント、ドライバーやスポーツ選手のマイクといった追加のオーディオ要素があることを考えると、ハイプロファイルの放送の伝送にはさらに多くのチャンネルが必要となり、デコーダーの負荷も増大します。このため、ケイデンスのテンシリカHiFi 4 DSPのようなDSPが、将来のコンシューマーエレクトロニクスの新しい規格を効率的に実現するために重要な役割を果たすようになります。」

 Tomer Elbaz氏(EVP and General Manager of Waves Consumer Division):
 「Maxxテクノロジは、Waves社の20年を超えるプロ用オーディオの知識や革新を活かして、TV、PCからモバイルや車載インフォテイメントに至るまでの広範な機器の音質を劇的に改善するものです。ケイデンスのテンシリカHiFi 4 DSPは、ベストなユーザー体験を実現するために、我が社のすべてのテクノロジを最高の性能で効率的に動作させる理想的なプロセッサです。」


 CadenceおよびCadenceロゴはCadence Design Systems,Inc.の登録商標です。
 その他記載されている製品名および会社名は各社の商標または登録商標です。






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