Article Detail
村田製作所、面実装タイプで小型・低背のロータリポジションセンサーを開発
面実装タイプで世界最高精度
ロータリポジションセンサの開発について
※参考画像は添付の関連資料を参照
<要旨>
株式会社村田製作所は、面実装タイプでは世界最高精度となる小型・低背(W11×L12×T2.1mm)のロータリポジションセンサ(*1)SVK3シリーズを開発しました。2015年2月から量産を開始いたします。
なお、当製品は1月14日(水)〜16日(金)に東京ビックサイトで開催される「国際カーエレクトロニクス技術展」にて展示いたします。
<背景>
近年、自動車市場や家電市場での電子制御化が進展しています。これにより、駆動モータのフィードバック制御装置(*2)や自動車のエアコンの温度・風量調整スイッチなどでの電子式回転スイッチ装置(*3)の搭載が進んでいます。これらの装置には、モータやスイッチの回転状況(角度)を検出するためにロータリポジションセンサが使われています。市場では、セットの機能を高めるため、よりきめ細やかなモータ制御やスイッチ調整への要求が高まっています。当社はこのような市場ニーズに対応するため、従来のSV03シリーズからさらに高精度化を実現したSVK3シリーズを開発いたしました。、これまで制御が困難であったHUD(ヘッドアップディスプレイ)スクリーンの微妙な視認性の調整や、エアコンの温度調整スイッチにおける小数点以下のきめ細かな温度設定など、より高度な制御を実現することが可能となります。
<特長>
・従来品(SV03シリーズ)比2倍の高精度となるリニアリティ(*4)±1%を実現
・車載要求の使用温度範囲(−40℃〜125℃)、寿命(300kサイクル)に対応
・小型・低背(W11×L12×T2.1mm)、軽量(0.4g)設計によりセットの小型軽量化に貢献
・従来品(SV03シリーズ)と共通の外観形状(同サイズ/同重量)のため、設計変更なく置換えが可能
<用途>
・車載エアコン(クライメートコントロール)などの電子式回転スイッチ
・車載HUD(ヘッドアップディスプレイ)スクリーンの視認性調整・位置メモリー・フェールセーフ機能
・家電(洗濯機,コーヒーメーカーなど)の電子式回転スイッチ・セレクター
・ロボットなどのモータ駆動装置のフィードバックセンサ(*5)
<用語説明>
*1 ロータリポジションセンサ:可変抵抗器の分圧(ポテンショメータ)方式で、ロータの回転角度を検知し、それに比例した電圧を出力します。
*2 フィードバック制御装置:出力の結果を入力側に戻し、目標値と比較して次の制御へ役立てる制御手法
*3 電子式回転スイッチ装置:スイッチの回転角度をアナログセンサの出力変動としてICで読み込みスイッチ制御する装置
*4 リニアリティ:センサ出力と基準直線の誤差をフルスケール%で表したもの。例えば、SVK3シリーズ標準品(電気的有効角度333.3°)でセンサ出力が0−5Vの場合、リニアリティ±1%とは、基準直線から最大で±0.05V(5Vの1%)の誤差をもつことを意味します。
※グラフ資料は添付の関連資料を参照
*5 フィードバックセンサ:フィードバック制御装置において出力の結果を計測するセンサ
<電気的性能>
・リニアリティ:±1%
・電気的有効角度:333.3°
・全抵抗値:10kΩ
・使用温度範囲:−40℃〜125℃
・動作寿命:300kサイクル
<外形寸法図>
※添付の関連資料を参照
<生産体制>
2015年2月より量産開始
■お客様からのお問い合わせ先
>こちら
https://www.murata.co.jp/contact/product/contact.php?g_product_category=sensor