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MM総研、国内MVNO市場規模の推移(2014年9月末)を発表

2015-01-07

国内MVNO市場規模の推移(2014年9月末)


 ■2014年9月末時点のMVNO回線契約数は3月末比30.3%増の1,928万回線
 ■回線種別ではBWA(WiMAX/AXGP)が最多で、3月末比39.5%増の1,013万回線
 ■独自サービス型SIMの回線契約数は230.5万回線、モバイル市場全体でのシェアは1.4%
 ■独自サービス型SIMの事業者別シェアは、NTTコミュニケーションズが23.4%で1位
 ■低価格SIM・低価格スマホが引き続き市場を牽引、音声通話対応SIMの広がりも追い風に


 MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は12月25日、国内MVNO市場の2014年9月末実績を発表した。


◆2014年9月末時点での契約回線数は、3月末比35.7%増の1,928万。
 MVNOサービスの総契約回線数は、2014年9月末時点で1,928万回線となり、同年3月末(1,480万回線)に比べ回線数で30.3%増加した。
 2010年3月末のMVNOサービスの総回線数は254万回線であった。そこから2011年3月末に379万回線、2012年3月末に643万回線となり、2013年3月末に1,037万回線と1,000万回線を突破。
 さらに1年半で2,000万回線に迫る規模まで拡大したことになる。今後も引き続きMVNOサービスの総契約回線数は順調に伸長していくことが予想される。


 ●MVNO市場規模実績(契約回線数)

 ※グラフ資料は添付の関連資料「グラフ資料1」を参照


◆回線種別ではBWA(WiMAX/AXGP)が最多で、3月末比39.5%増の1,013万。
 14年9月末時点の契約回線数を回線種別に分類すると、携帯電話(3G/LTE)が894万(シェア46.4%)、BWA(WiMAXおよびAXGP)が1,013万(同52.5%)、PHSが21万(同1.1%)で、BWAカテゴリが最多となった。3月末時点では携帯電話カテゴリが730万(シェア49.3%)とBWAの726万(同49.1%)を上回っていたが、9月末時点ではBWAの回線数が逆転した。
 携帯電話カテゴリにおいては、「格安SIM」と呼ばれる、大手キャリアサービスの再販型では無い独自サービス型SIMの契約回線数が引き続き大きく伸長。特にISP事業者であるNTTコミュニケーションズインターネットイニシアティブビッグローブが市場を牽引。さらに料金面での優位性が高いU−NEXTも回線数を伸ばしている。
 BWAカテゴリでは、AXGP回線をソフトバンクモバイル向けに提供するWireless City Planningが契約回線数を引き続き伸ばした。さらにWiMAXおよびWiMAX2+を提供するUQコミュニケーションズは、提供先のKDDI(au)がWiMAX2+対応のスマートフォンを2014年夏モデルから販売を開始した効果もあり、この半年間で大きく契約数を伸ばしている。


 ●回線種別契約数の実績

 ※グラフ資料は添付の関連資料「グラフ資料2」を参照


◆独自サービス型SIMの回線契約数は230.5万、主要4事業者のシェア合計は50%超
 MVNO市場の中でも注目を集める「低価格SIM」を含む独自サービス型SIMの回線契約数は、2014年9月末で230.5万となった。同年3月末時点では173万であり、4月〜9月の半年間で回線数は33.2%増加した。7キャリアの回線契約数を合計したモバイル市場全体は、同年9月末で1億6,333万。独自サービス型SIMはモバイル市場全体から見ると、構成比で1.4%となり、同年3月の1.1%から0.3ポイント増加した。依然としてモバイル市場全体では小さなシェアに留まっているが、普及阻害要因の一部となっていた「サービス認知度の低さ」「端末調達ハードルの高さ」「購入チャネルの少なさ」が改善されつつあり、今後の急速な普及が期待される。
 事業者シェアを見ると、1位はOCNモバイルONEを提供するNTTコミュニケーションズで23.4%(54万回線)。次いで、IIJmio SIM・BIC SIM等を提供するインターネットイニシアティブの14.8%(34万回線)、b−mobileブランドを提供する日本通信の6.9%(16万回線)、BIGLOBE LTE/3G・うれスマなどを提供するビッグローブ6.7%(15.5万回線)となる。4事業者のシェア合計は、3月末時点に引き続き、独自サービス型SIMの過半数に達する。
 主要事業者の回線数を14年3月末時点と比較すると、NTTコミュニケーションズは14年3月末の41万回線から13万回線増加、インターネットイニシアティブは3月末の25万回線から9万回線の増加となった。日本通信は今春大手キャリアが行った高額キャッシュバックを狙ったMNP転出が響き、14年3月末の18万回線から2万回線の減少となった。ビッグローブはイオンスマホの第2弾・第3弾のSIMに採用されたこともあり、14年3月末の9万回線から6.5万回線の増加となっている。

 ●独自サービス型SIMの市場規模(2014年3月末および9月末)

 ※グラフ資料は添付の関連資料「グラフ資料3」を参照


◆低価格SIM・低価格スマホが引き続き市場を牽引、音声通話対応SIMの広がりも追い風に
 2013年度は低価格SIMの本格普及元年となったが、2014年度に入ってからも低価格のSIMフリースマートフォンとのセット販売で大幅に契約数を伸ばしている。昨年度まで一部の事業者に留まっていた音声通話対応SIMがNTTコミュニケーションズインターネットイニシアティブなど大手を含めた多くの事業者から提供されるようになったことも大きい。これによって大手キャリアからの乗り換えがより容易となった。
 また、KDDI回線を利用したMVNOサービスがケイ・オプティコム(mineo)やKDDIバリューイネイブラー(UQモバイル)から開始されるなど、サービスのバリエーションも徐々に増えてきつつある。今後はソフトバンクモバイル回線を利用したMVNOサービスの開始も期待される。これにより一層市場が活性化し、中期的な成長につながると予想される。




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