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大成建設、長スパン梁T−POP構法「高密度配線タイプ」の設計・施工法を確立

2015-01-05

長スパン梁T−POP構法「高密度配線タイプ」の設計・施工法を確立
−大梁使用に関して国内で初めて日本建築センターの工法評定を取得−


 大成建設株式会社(社長:山内隆司)は、このたび、自社の技術ブランド「T−RC+」において主要な要素技術の一つである長スパン梁T−POP構法(※1)「高密度配線タイプ」の大梁使用に関する設計・施工法を確立し、一般財団法人・日本建築センターの工法評定を国内で初めて取得しました。今回の評定取得により、1件ごとに大臣認定を取得する必要がなくなり、本構法を一般建築物にも広く適用することが可能となります。また、コストの低減や省力化につながります。

 T−POP構法は、プレテンション方式(※2)のプレキャスト・プレストレストコンクリート梁(PCaPC梁)であり、緊張材として使用するPC鋼より線の配置を合理化した「高密度配線タイプ」と、高強度の梁主筋を直接緊張材とする「鉄筋緊張タイプ」があり、大臣認定対象の超高層マンション等で既に施工実績を有しております。

 今回評定を取得したT−POP構法「高密度配線タイプ」は、下記の特徴があります。

 (1)PC鋼より線の最小あき間隔と定着長さ(※3)を考慮して、最小あき間隔を従来の半分にすることでPC鋼より線の本数削減や梁断面高さを縮小できます。

 (2)本構法では、工事現場での緊張作業等がなく、施工の省力化が図れるため、ローコストかつ合理的な長スパン大梁の適用が可能となります。

 (3)本構法の適用により、長期的な建物の健全性および大地震後の建物機能を維持することができ、高品質な大空間を提供します。

 *参考資料は添付の関連資料「参考資料1」を参照

 本構法のもう一つの構造システムである「鉄筋緊張タイプ」についても、今後工法評定を取得する予定です。
 当社は、今後も実験・解析に裏付けられた多くの有用な技術を世の中にご提案するとともに、安全・安心かつ高耐久・長寿命なサステナブル建築の実現に邁進する所存です。

 ※1 Taisei Precast Optimized beam with Prestressの略称。
     T−POP構法は、緊張材の定着領域となる梁端部を鉄筋コンクリート構造(RC構造)とし、それ以外の梁中央部をプレストレストコンクリート構造(PC構造)とする当社独自の長スパン梁構法です。

 ※2 プレテンション方式は、プレキャスト工場で、専用の緊張装置を使ってコンクリート打設前に緊張材に予め引張力を加え、コンクリート打設後、コンクリートが所定強度に達した時点で、その引張力を解除することによって、部材に緊張力を導入できる緊張方式です。逆に、コンクリート打設後に緊張力を導入する方式がポストテンション方式です。緊張力は部材両端の緊張材とコンクリートの付着によって伝達され、小梁使用ではPC鋼より線の付着応力が最も大きくなる緊張力導入時の長さが両端部の定着長さとして規定されています。

 *参考資料は添付の関連資料「参考資料2」を参照

 ※3 本構法では、PC鋼より線(プレストレスト・コンクリートに緊張力を与える緊張材)の最小あき間隔を従来の半分にしたケースも含めて、PC鋼より線の付着応力が最も大きくなる緊張力導入時の定着長さを規定し、各種検定の実施により、PCaPC梁の製造・施工時から長期的な機能維持面で高品質なPCaPC大梁を実現する独自の設計法を確立しました。



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