アジレント、現実的なテストシナリオを疑似できる「Ａｇｉｌｅｎｔ　Ｍ８１９０Ａ　任意波形発生器」を発表

アジレント・テクノロジーが、革新的な任意波形発生器を発表
ワイヤレス通信・半導体向けに現実的なテストシナリオを疑似できる帯域幅、速度、確度を備えた新製品


　アジレント・テクノロジー株式会社（社長：梅島　正明、本社：東京都八王子市高倉町９番１号）は、高分解能、広帯域を実現した８ＧＳａ／ｓ（ギガサンプル／秒）または１２ＧＳａ／ｓのモジュール型任意波形発生器「Ａｇｉｌｅｎｔ　Ｍ８１９０Ａ　任意波形発生器」を発表します。今回発表の任意波形発生器は、高分解能と広帯域を両立させながら、業界最高クラスの不要波の．ないスプリアスフリーのダイナミックレンジと非常に低い高調波歪みを実現させています。これにより、衛星通信や、ＩＥＥＥ８０２．１１ａｃ、ＩＥＥＥ８０２．１１ａｄなどの無線通信機器の設計者は、信頼性、再現性の高い測定を行うことができ、きわめて現実に近いテストシナリオの波形を発生させて開発中の機器の試験を行うことができるようになります。

　高確度の任意波形発生器は、衛星通信システムで使われる高密度の通信などの分野で必要とされています。

　最大１４ビット分解能のＭ８１９０Ａを使えば、テストシナリオの中で信号と歪みを区別したり、開発中のデバイスにより厳しい負荷を与えたりすることが容易になります。また、２ＧＳａ（ギガサンプル）の大容量メモリを搭載しており、より長い、現実的なシナリオを作成することが可能です。

　当社のデジタル・フォトニック・テスト・ビジネス担当ジェネラル・マネージャＪｕｒｇｅｎ　Ｂｅｃｋ（ユルゲン・ベック）は次のように語っています。
　「Ｍ８１９０Ａ　任意波形発生器を使えば、これまで以上に現実的なシナリオを作成することができます。Ｍ８１９０Ａは信頼性、高分解能、広帯域を実現しているため、お客様は、開発中の製品の性能を限界まで引き出し、解析結果から新たな発見をしていただくことができるでしょう。」


＜Ｍ８１９０Ａを使うメリット＞
＊高信頼性の衛星通信システム設計用の強力な基本ツールとして利用可能
＊最大３Ｇｂ／ｓ（ギガビット／秒）のプログラマブルＩＳＩやジッタの乗ったマルチレベル信号生成
＊現在、将来の任意波形発生器に対する要求に対応


＜主な特長＞
＊１４ビット分解能。各チャンネル最大５ＧＨｚのアナログ帯域幅
＊２ＧＳａの波形メモリで現実的なシナリオを作成可能
＊小型のＡＸＩｅモジュールの採用により、システムの小型化、軽量化、設置面積削減を実現


　Ｍ８１９０Ａ任意波形発生器が優れた性能を実現できたのは、アジレント計測研究所（Ａｇｉｌｅｎｔ　Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ　Ｒｅｓｅａｒｃｈ　Ｌａｂ）が開発した独自のデジタル・アナログ・コンバータ（ＤＡＣ）を採用しているためです。最先端のシリコンゲルマニウムＢｉＣＭＯＳプロセスを採用したこのＤＡＣは８ＧＳａ／ｓ（１４ビット分解能時）、または１２ＧＳａ／ｓ（１２ビット分解能）で動作します。８ＧＳａ／ｓ動作時には、業界最高仕様となる８０ｄＢｃ　ＳＦＤＲを実現しています。

　この技術的革新により、従来は困難だった高分解能と広帯域の両立を実現しました。これにより、より信頼性や再現性の高い測定が実現でき、波形中のグリッチ（異常信号）と正常な信号とを誤認する可能性が．なくなります。

　Ｍ８１９０ＡはＡＸＩｅ規格のモジュールシステムを使用しています。ＡＸＩｅは、高性能機器を対象にしたモジュール規格です。２スロット、５スロット、いずれのシャーシ（筐体）にも対応しています。


＜販売方針＞
＊目標市場：衛星通信、無線通信機器の開発部門、大学等の各種研究機関向け
＊販売価格（発表日時点での税抜き参考価格です）：約８００万円から（メインフレームを含む基本価格）
＊販売開始日：２０１１年３月２日


　製品の詳細情報は、以下のウェブサイトでご覧いただけます。
　　http://www.agilent.co.jp/find/M8190


　※製品画像は添付の関連資料を参照

＜お客様からのお問い合わせ先＞
　計測お客様窓口　電話：０１２０−４２１−３４５


＜アジレント・テクノロジーについて＞
　アジレント・テクノロジー（ＮＹＳＥ：Ａ）は、化学分析、ライフサイエンス、エレクトロニクス、コミュニケーション市場における世界のプレミア・メジャメント・カンパニーであり、またテクノロジー・リーダーでもあります。１８，５００名の従業員を擁し、１００カ国以上でビジネスを展開しています。アジレントは、２０１０年度、５４億ドルの売上高を達成しました。アジレント・テクノロジーの情報は、以下のウェブサイトでご覧ください。
　http://www.agilent.co.jp

＊このプレスリリース中の「アジレント・テクノロジー」、「アジレント」、「当社」は、文脈により、「アジレント・テクノロジーズ・インク」、その日本法人や各国の法人、グループ全体を指すことがあります。