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IDC Japan、2018年までの国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場予測を発表

2014-12-17

国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場予測を発表


 ・国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場は2013年に100億円を突破、2014年は前年比成長率39・9%で140億円と予測
 ・ヴイエムウェアが2位を大きく引き離しシェアトップ、2位以下は混戦状態
 ・2013年〜2018年の年間平均成長率は34.0%、2018年には2013年の4倍超の434億円に
 ・OpenStackのようなOSSとそのエコシステムを活用し、ハイブリッドクラウドソリューションの提供がクラウドビジネス拡大の鍵


 IT専門調査会社 IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03−3556−4760)は、2013年における国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場規模実績と2018年までの予測を発表しました。これによると、2014年の国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場は前年比成長率39.9%の140億円となる見込みです。2013年〜2018年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は34.0%で成長し、2018年には434億円に達すると予測しています。

 クラウドインフラストラクチャソフトウェアは、クラウド環境(パブリッククラウドプライベートクラウド共に対象)を構築、管理するために必要なソフトウェアであり、主に仮想化ソフトウェアとシステム管理ソフトウェアで構成される市場とIDCでは定義しています。国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場は2013年に100億4,000万円の実績となり、2014年は前年比成長率39.9%の140億4,900万円になるとIDCでは予測しています。ベンダーのパッケージソフトウェアを使ったプライベートクラウド環境の構築が市場の拡大につながっており、2014年でプライベートクラウド向けの売上額が68%を占めるとみています。大手グループ企業やデータセンターサービス事業者において、主に仮想リソースプールの作成と配分、仮想マシンのプロビジョニングなどの運用プロセスの標準化/自動化のために、クラウドインフラストラクチャソフトウェアが導入されています。

 2013年のクラウドインフラストラクチャソフトウェアのベンダー別シェアでは、ヴイエムウェアが35%以上のシェアを獲得し市場をリードしています。その後にIBM、富士通、マイクロソフト、HPが続きますが、2位以下のベンダーのシェアの差は小さく、混戦状態にあります。ヴイエムウェアのソリューションとどのように差別化を図るかが、2位グループを抜け出すポイントとなります。

 現在、オープンソースソフトウェア(OSS)のクラウドインフラストラクチャソフトウェアであるOpenStackに注目が集まっています。複数のクラウドサービスプロバイダーで検証が進められており、既にNECはOpenStackを基盤としたクラウドサービスを提供しています。さらにRed HatやHPなどベンダーからディストリビューションが提供されるなど、エコシステムが急速に形成されています。同じくOSSのCloudStackは、NTTコミュニケーションズやIDCフロンティアなど、複数のクラウドサービスプロバイダーがクラウドサービスの基盤として既に採用している実績を持ちます。最近では、コンテナ型仮想化のDockerが話題となり、OSSクラウド基盤の新たな選択肢として浮上してきました。IDCが実施したユーザー調査では、プライベートクラウドを構築している企業と構築を予定している企業の14.7%がOSSクラウドインフラストラクチャソフトウェアを「積極的に使う」という方針をとり、「ベンダーからのサポートがあれば使う」が26.4%、「もっと技術が成熟してから使う」が16.9%という結果が出ています。今後企業での導入が進んでいくとみられ、OSSの存在感が高まっていくと考えられます。

 国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場の2013年〜2018年の年間平均成長率を34.0%、2018年には2013年の4倍以上の434億円に達するとIDCでは予測しています。引き続きプライベートクラウド向け市場は拡大していきます。パブリッククラウド向けは、IaaS(Infrastructure as a Service)上に構築されたシステムの監視/管理やハイブリッドクラウドの実現のためにクラウドインフラストラクチャソフトウェアが実装されていくとみられます。

 IDC Japanソフトウェア&セキュリティリサーチマネージャーの入谷 光浩は「クラウド環境はパブリック、プライベート、ホステッドなど、今後ますます多様化していく。一方、多くのユーザー企業はこれらを統合的に運用・管理することを望んでいる。ベンダーやシステムインテグレーターは、パッケージソフトウェア製品に加え、OpenStackをはじめとするOSSとそのエコシステムを活用していくことで、複数のクラウドを連携させるハイブリッドクラウドソリューションを提供していくことがクラウドビジネスの売上拡大につながる」と述べています。

 今回の発表はIDCが発行した「国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場2013年の分析と2014年〜2018年の予測:OpenStackエコシステムを取り巻く動き」(J14350107)にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場の2012年〜2013年の実績とベンダーシェア、2014年〜2018年の予測を提供しています。


【レポートの詳細についてはIDC Japanへお問い合わせください】


<参考資料>
 国内クラウドインフラストラクチャソフトウェア市場 売上額予測:2013年〜2018年

 ※添付の関連資料を参照


「IDC社 概要」
 International Data Corporation(IDC)は、ITおよび通信分野に関する調査・分析、アドバイザリーサービス、イベントを提供するグローバル企業です。50年にわたり、IDCは、世界中の企業経営者、IT専門家、機関投資家に、テクノロジー導入や経営戦略策定などの意思決定を行う上で不可欠な、客観的な情報やコンサルティングを提供してきました。

 現在、110か国以上を対象として、1,000人を超えるアナリストが、世界規模、地域別、国別での市場動向の調査・分析および市場予測を行っています。

 IDCは世界をリードするテクノロジーメディア(出版)、調査会社、イベントを擁するIDG(インターナショナル・データ・グループ)の系列会社です。

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