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三菱電機、火力発電所向け効率タービン発電機「VP−Xシリーズ」の検証試験が完了
世界初、水素間接冷却方式を900MVA級大容量発電機に適用
高効率タービン発電機「VP−Xシリーズ」検証試験完了
三菱電機株式会社は、水素間接冷却方式(※1)の火力発電所向けタービン発電機の新製品である「VP−Xシリーズ」の検証試験が完了しましたのでお知らせします。水素間接冷却方式としては、世界で初めて(※2)900MVA級大容量発電機への適用を実現しました。販売開始は2015年4月を予定し、今後、900MVA級以下の容量域にも適用を広げていきます。
※1:水素間接冷却方式:熱を発生する固定子コイルに対し、コイルを覆う絶縁を水素ガスで冷却することで間接的にコイルを冷却する方式
※2:2014年12月8日時点、当社調べ
*参考画像・参考資料は添付の関連資料を参照
<製品の主な特長>
1.水素間接冷却方式を900MVA級大容量発電機に世界で初めて適用、高効率も実現
・世界で初めて、これまで水冷却方式でしか対応できなかった900MVA級(検証機は870MVA)の大容量域を水素間接冷却方式にて実現
・絶縁の高性能化・冷却ガス通風路形状の改善などにより冷却性能を向上し、固定子コイル冷却用の冷却水(純水)が不要
・当社独自の高効率化技術により、世界最高レベルの高効率99%を実現
2.小型化により、輸送性向上と省スペース化を実現
・大容量ながらも最適配置構造により、水素間接冷却方式の従来機に比べ20%縮小
・発電機のフレーム外径縮小により、輸送性の向上と設置場所の省スペース化を実現
3.ロボット点検などによりメンテナンス性能を向上
・固定子コイルの冷却に冷却水を使わない為、固定子冷却水供給装置等の付帯設備がなくなり、メンテナンス性が大幅に向上
・点検ロボットや点検の要否・タイミングを判断するマイクロストリップアンテナ式部分放電監視装置(PDM)などの運転状態監視システムの導入により、作業者が発電機本体内部で点検する回数を軽減
・当社独自のコア・フレーム並行生産方式の適用により、製作納期を短縮
<開発の狙い>
CO2排出による地球温暖化や世界的な電力需要の高まりを背景に、エネルギー効率のさらなる向上と電力の安定供給が急務となっています。また、グローバル市場では国や事業者が多岐に渡るため、タービン発電機に対する要求も多様化しています。
当社は、1908年以来、世界各地に2,000台以上のタービン発電機を納入してきました。今回、コンパクトながらも世界最高レベルの効率と世界最大級容量となる900MVA級を水素間接冷却方式にて実現するとともに、運用面での効率を向上したVP−Xシリーズの検証試験を完了しました。なお、販売開始は2015年4月を予定しています。
*主な仕様などは添付の関連資料を参照
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