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ACCESS、米子会社がネットワークマネージメントプレーン「ZebM」を開発し提供開始
IP Infusion、ネットワークマネージメントプレーン「ZebM」を発表
−ネットワーク管理機能の実装を迅速かつ低コストで実現−
〜PacketFront Network Products 社に採用〜
株式会社ACCESS(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:室伏 伸哉、以下ACCESS)の米国子会社IP Infusion Inc.(本社:米国カリフォルニア州、最高経営責任者:大石 清恭、以下IP Infusion)は、本日、包括的なネットワーク管理機能の実装を迅速かつ低コストで実現する、ネットワークマネージメントプレーン「ZebM(ゼブエム)」を開発し、提供開始した旨を発表しました。
「ZebM」は、通信機器上に管理システムを構築するための、ソフトウェアフレームワークおよびAPIを提供します。ネットワークの仮想化(SDN)(※1)が進む中、通信機器メーカは、増大するネットワーク処理に対応すべく、製品の性能強化に取り組む一方で、拡張性の高い通信機器・サービスをより迅速に開発・提供する、という課題に直面しています。優れた柔軟性を特長とするIP Infusionのネットワークマネージメントプレーン「ZebM」は、以下の主要コンポーネントから構成され、こうした通信機器メーカの課題を解決します。
・CML(Central Management Layer):通信機器内の管理インターフェースにおいて、コンフィギュレーションデータとオペレーションデータを統合するためのトランザクションを行います。CMLは、IP Infusionの「ZebOS(R)−XP」をはじめ、様々なサードパーティ製のコントロールプレーンソフトウェアを管理するための上位(Northbound)アプリケーションとして利用されます。
・SMI(Simple Management Interface)の複数のAPI:複数のモジュールから成る下位(Southbound)インターフェースであり、「ZebOS−XP」をはじめ、様々なサードパーティ製のコントロールプレーンソフトウェアと連携します。管理オブジェクトとCML間のインターフェースとして機能します。
・Model driven NBI(Northbound Interface)アーキテクチャー:CLI(※2)やNetCONF(※3)などのようなインターフェースに対応した仕組みを提供します。
「ZebM」は一つのデータモデルから複数の管理インターフェースを自動生成し、共有することができるため、通信機器メーカの開発に掛る期間を短縮します。IP Infusionは、豊富な市場実績を持つコントロールプレーンソフトウェア「ZebOS−XP」、データプレーンインテグレーションソフトウェア「ZebIC(ゼブアイシー)」、そして経験豊富なIP Infusionのネットワークプロトコル開発チームを有しています。IP Infusionのソリューションを採用することにより、通信機器メーカは製品開発におけるリスク、ネットワーク構築におけるリスクを低減することが可能となります。
なお、「ZebM」はスウェーデンの通信機器メーカ、PacketFront Network Products社の次世代「iBOS」ファームウェアに採用されました。次世代「iBOS」によって、通信事業者は運用コストの削減と、(SDN導入の有無に依らず)柔軟なネットワーク構築が可能になります。
PacketFront Network Products社 最高経営責任者(CEO)Johnny Hedlund氏は、
「SDN市場はOpenFlow以外の技術を活用した領域でも拡大しています。データモデル駆動型でトランザクションやNetCONFを実現する『ZebM』は、我々のルータやスイッチの開発を加速し、費用対効果が高くプログラマブルな通信事業者のネットワーク運用を支援することができます。IPIの協力により、当社『iBOS』ファームウェアの次世代モデルを通信業界へ投入することができ、光栄に思っております」と述べています。
IP Infusion最高経営責任者(CEO)の大石 清恭は、
「ハードウェア中心に開発が進められるネットワーク機器の開発環境において、ソフトウェア開発にはスピードとアジリティが求められます。『ZebM』により、通信機器メーカは、実装にかかる手間が省け、開発サイクルやコストにおける厳しい要件を満たすことが可能となります」と述べています。
・PacketFront Network Products社について
PacketFront Network Products社は、ブロードバンドおよび企業ネットワーク向けにアクセススイッチを提供する通信機器メーカです。同社のネットワークプロセッサは、快適なIPTV環境やネッサーフィン環境を提供し、要求レベルの高いネットワークにも対応可能です。独自開発のOSである「iBOS」は同社のルータ/スイッチの中心となる技術です。
http://www.packetfront.net/
※1SDN(Software Defined Networking):ネットワーク構成を動的に設定するために、ネットワーク全体をソフトウェアで制御(定義)する、という次世代ネットワークコンセプト(技術)。
※2CLI(Command Line Interface):キーボードを用いて入力を行い、文字によって出力を行う形式のユーザインタフェース。
※3NetCONF(Network Configuration Protocol):通信機器の設定の制御を実現するためのプロトコル。
■IP Infusion Inc.について
IP Infusionは、最適化されたイーサネットやIPサービス向けに高機能ネットワークソフトウェアを提供する、業界の先駆的企業です。ネットワーク業界の主要メーカは、IP Infusionの「ZebOS(R)」やその他のグローバル向け専門サービスを活用することで、製品の迅速な市場投入や競合他社との差別化を低コストで実現しています。IP Infusionの技術が組み込まれた製品は5大陸のほぼ全てのネットワークに搭載されており、またネットワークの機能向上や設備コストの削減、収益の改善を目指す企業による採用も増えています。IP Infusionはカリフォルニア州サニーベールに本社を置き、ACCESS CO.,LTD.の100%出資子会社です。IP Infusionに関する詳細は、http://www.ipinfusion.comをご覧ください。
■ACCESSについて
ACCESS(東証マザーズ:4813)は、1984年の設立以来、独立系ソフトウェア企業として、世界中の通信、家電、放送、出版、エネルギーインフラ業界向けに、モバイル並びにネットワークソフトウェア技術を核とした先進のITソリューションを提供しています。累計搭載実績10億台突破のモバイルソフトウェア、並びに世界中の通信機器メーカなどへの豊富な採用実績を誇るネットワークソフトウェアにおける開発力とノウハウを活用して、現在、クラウドを介してスマートデバイス上で多彩なサービスを実現するHTML5ベースのアプリケーション、並びにネットワーク仮想化(SDN)等の先進のネットワーク技術の開発・提供に注力しています。アメリカ、アジア、ヨーロッパ地域の子会社を拠点に国際展開も推進しています。詳細は、http://jp.access-company.com/をご覧ください。
※ACCESS、ACCESSロゴは、日本国、米国、およびその他の国における株式会社ACCESSの登録商標または商標です。
※IP Infusionのロゴ、ZebOSは、IP Infusion Inc.の米国ならびにその他の国における商標または登録商標です。
※その他、文中に記載されている会社名および商品名は、各社の登録商標または商標です。
*ロゴは添付の関連資料「ロゴ1・2」を参照