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IDC Japan、国内企業の異機種混在環境の実態と課題の調査結果を発表
国内企業の異機種混在環境の実態と課題を発表
・異機種混在環境の企業(x86サーバー、RISC & IA64サーバー、メインフレームやビジネスサーバーが混在する環境でシステムを構築している企業)は43.3%
・異機種混在環境の企業では、技術動向/製品動向の把握や運用フェーズでのITスタッフに対する負荷が高い
・インテグレーテッドシステム(統合型システム)の活用はITスタッフの負荷軽減に有効であるが、ITスタッフのスキルチェンジを図る必要がある
IT専門調査会社 IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03−3556−4760)は、国内企業の異機種混在環境の実態と課題の調査結果を発表しました。これによると、異機種混在環境の企業(x86サーバー、RISC & IA64サーバー、メインフレームやビジネスサーバーが混在する環境でシステムを構築している企業)は43.3%でした(参考資料)。また、従業員規模が大きくなるほど、x86サーバー、UNIXサーバー、メインフレームやビジネスサーバーのすべてを導入している企業の比率が高くなります。特に、従業員規模2,500人以上の企業では3割以上の企業が該当します。なお、インテグレーテッドシステムについては次ページの「インテグレーテッドシステムの定義」をご参照ください。
異機種混在環境の企業では、それぞれのシステムに精通したITスタッフを抱え、今後も教育し続ける必要があります。また、それぞれのシステムに関して技術動向や製品動向に関する知識を蓄えたり、修正パッチが出るたびに適用すべきか否かの判断を行ったりする必要もあります。結果的に、ITスタッフに対する既存システムの運用管理負荷が高くなります。インテグレーテッドシステムの導入がITスタッフの負荷軽減に効果を発揮します。
その一方で、インテグレーテッドシステムの導入によって軽減されたITスタッフの作業負荷と時間を何に振り向けるのか、といった課題に直面するケースもあることが分かりました。「新規事業に資する企画に労力を振り向ける、データサイエンティストとしてのスキルを磨く、といったお題目は残念ながら絵に描いた餅にすぎない」との認識がIT部門にありました。ITスタッフのスキルチェンジを図る必要があるからです。
この様な状況を踏まえて、「ITベンダーは自社顧客ベースにおける異機種混在状況を網羅的に把握し、導入状況に応じて分類すべきである。その上で、分類に応じて、パターン化した戦略/戦術を強化すべきである。その際、ユーザー企業のIT部門のスキルセットをどこに向かわせるか、といった点が顧客とWin−Winの関係を維持する上で重要になる」とIDC Japan サーバー グループマネージャーの福冨 里志は述べています。
今回の発表はIDCが発行した「2014年 国内企業 IT部門に関するユーザー調査:果たすべき役割と課題」(J14260102)にその詳細が報告されています。本調査レポートは、国内ユーザー企業のIT部門が抱える課題について、IDCが実施したWebアンケート調査や個別インタビュー調査を中心に分析しています。その上で、IT部門に求められる役割の転換と対処すべき根本課題について議論しています。
【レポートの詳細についてはIDC Japanへお問い合わせください】
<参考資料>
国内企業におけるサーバー導入状況:異機種混在企業の割合
※添付の関連資料を参照
<インテグレーテッドシステムの定義>
IDCでは、サーバー、ディスクストレージシステム、ネットワーク機器およびソフトウェアの組み合せをベンダーが認定した上で統合したシステムパッケージをインテグレーテッドシステムと定義している。さらに、インテグレーテッドシステムをインテグレーテッドプラットフォームとインテグレーテッドインフラストラクチャに分類している。
>インテグレーテッドプラットフォーム:サーバー、ディスクストレージシステム、ネットワーク機器およびシステム管理ソフトウェアに加えて、他のソフトウェアを追加したり、追加したソフトウェアにシステムを最適化したりしている。追加されるソフトウェアにはアプリケーション開発用ソフトウェア、データベース、テストツールや統合ツール、業務アプリケーションなどがある。
例:FUJITSU Integrated System HA Database Ready/Hitachi Unified Compute Platform for SAP HANA/HP AppSystem/IBM PureApplication,PureData/NEC Data Platform/Oracle Exadata,Exalogic,Exalytics/VCE vBlock for SAM HANA
>インテグレーテッドインフラストラクチャ:用途を限定せずに分散型のワークロードを広くサポートできるように構成されている。インテグレーテッドプラットフォームとの相違点は、特定のワークロード向けに最適化していないことである。インテグレーテッドインフラストラクチャは、ベンダー1社によって提供されることもあれば、複数ベンダーのパートナーシップによって提供されることもある。複数ベンダーのパートナーシップによって提供されるインテグレーテッドインフラストラクチャは、構成の事前検証や統合したシステムパッケージとしての提供からサポートまで、ベンダー間の高度、かつシームレスな協調関係によって提供されるものである。
例:NetApp FlexPod/EMC VSPEX/FUJITSU Integrated System Cloud Ready Blocks/Hitachi Unified Compute Platform Pro for VMware vSphere/HP CloudSystem,VirtualSystem/IBM PureFlex/NEC Cloud Platform/VCE vBlock
「IDC社 概要」
International Data Corporation(IDC)は、ITおよび通信分野に関する調査・分析、アドバイザリーサービス、イベントを提供するグローバル企業です。50年にわたり、IDCは、世界中の企業経営者、IT専門家、機関投資家に、テクノロジー導入や経営戦略策定などの意思決定を行う上で不可欠な、客観的な情報やコンサルティングを提供してきました。
現在、110か国以上を対象として、1,000人を超えるアナリストが、世界規模、地域別、国別での市場動向の調査・分析および市場予測を行っています。
IDCは世界をリードするテクノロジーメディア(出版)、調査会社、イベントを擁するIDG(インターナショナル・データ・グループ)の系列会社です。
*記載されている全ての会社名、製品名は各社の商標、または登録商標です。
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URL:http://www.idcjapan.co.jp