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富士通と電通、最適なマーケティング施策を立案するフレームワークを開発

2014-11-19

富士通と電通、企業のビッグデータを活用し、
最適なマーケティング施策を立案するフレームワークを開発
業務データとマーケティングデータを融合し、顧客経験価値の最大化を支援


 当社は、株式会社電通(本社:東京都港区、社長:石井 直、以下 電通)とビッグデータをマーケティング領域で活用する事業で2013年5月に協業を開始し、これまで様々な業種業態での実践を行ってきました。これらを通じ、このたび当社と電通は、ビッグデータ分析技術とマーケティングメソッドを融合させることで最適な顧客体験を立案し、顧客経験価値(注1)の最大化を支援するフレームワークを確立し、本日より提供を開始します。

 本フレームワークは、マーケティング領域でビッグデータを活用する上で必要となる、部門をまたがるチーム編成から、テーマ・課題抽出、分析対象データの選定、データ分析、業務適用可能な施策の立案、実証にいたる一連のプロセスを、一気通貫で行うコンサルティングフレームワークです。企業の各部門が保有する業務データやオープンデータを、当社のビッグデータ分析技術で解析し、電通が独自に保有するマーケティングデータ(パネルデータ)(注2)で意味付けすることで、企業と顧客の関係をより深めるための顧客体験を分析立案することが可能となります。これにより、たとえば、企業が新製品を販売する際、現在使用中の製品から発生する稼働ログや売上情報、販売活動履歴、顧客登録情報などのデータ分析の結果と、顧客セグメントごとの生活仕様や関心ごと、視聴メディアなどの嗜好性を蓄積したマーケティングデータを照らし合わせることで、ターゲット・広告のタイミング・最適なチャネル・メッセージなどを明確にし、実行することができます。

 なお、本フレームワークは、静岡ガス株式会社(本社:静岡県静岡市、代表取締役社長:戸野谷 宏、以下 静岡ガス)様に先行導入いただき、顧客のより良いくらしのための最適な提案に向けた取り組みを開始しています。

■概要
 企業にとって、ビジネスの創出や顧客満足度の向上は重要なテーマであり、マーケティング領域でのビッグデータ活用に注目が集まっています。しかし、ビッグデータ活用をどのようにはじめたらよいか分からない、または情報システム部門やマーケティング部門、業務部門で各々保有しているデータの連携や分析すべきテーマの抽出が難しいといった課題を持つ企業が多くあります。また、ビッグデータの分析結果を業務部門で活用するためのコンサルティングの要望も増えてきています。

 このようなニーズに対し、当社と電通は2013年5月に協業を開始し、これまで社会インフラ、流通、金融、自動車など様々な業種のお客様と実践を重ねてきました。今回、最適な顧客体験を分析立案し、マーケティングの精度向上を図るフレームワークを当社と電通が確立したことで、従来個別に行っていたビッグデータやマーケティングデータの分析では難しかった精緻化された顧客像の把握や、顧客の状態に合わせた顧客体験の立案、実行が可能となります。

 ※図は添付の関連資料「図1」を参照

コンサルティングフレームワークの概要

 ※図は添付の関連資料「図2」を参照

 主なコンサルティングフレームワークの流れは以下のとおりです。

 1.チーム組成&仮説立案
  当社と電通、お客様の関連部門によるハッカソン(注3)や各種ワークショップを通じて、具体的なテーマの抽出や課題解決に向けたチーム組成と仮説の立案を行います。その後、テーマの実現に向けて関連するデータの選定を行います。

 2.データ分析
  当社のデータキュレーションサービスにより、キュレーターが独自の分析手法を用いてお客さまの業務データやオープンデータをはじめとする外部データを、機械学習をはじめとする様々な手法で分析を行います。

 3.施策立案
  分析結果に対して、電通が独自に収集しているマーケティングデータ(パネルデータ)で意味付けを行うことで、従来のビッグデータやマーケティングそれぞれ個別の分析では断面でしか見えてこなかった顧客像や顧客との接点を明確化し、電通が独自に保有するマーケティングメソッドで施策(最適なチャネル・タイミング・メッセージなど)を立案します。

 4.フィールド実証
  施策立案に基づき実証計画策定、評価KPI(注4)設定などを行います。さらに必要に応じてアプリケーションなどによる実証システムを構築し、業務部門でのフィールド実証をお客様と共同で実施し、効果検証を行います。

 5.BICC(注5)スタートアップ支援
  本フレームワークで提供した手法を今後自社内に展開したいお客様に対しては、フレームワークの適用を通して得られる実践知に加えて、キュレーターの人材育成支援、分析環境の構築支援、データマネジメント立案を行います。

■導入事例

 静岡ガス様において本フレームワークの一部を先行導入いただき、リフォーム事業のさらなる向上を目指して実践いただいております。使用量や使用時間などのエネルギーデータや顧客接点情報からリフォームの成約に至る特徴を捉え、関心度を示すスコアリング結果をもとに、顧客のより良いくらしに向けた最適な提案を立案しました。現在、得られた顧客理解からフィールド実証を検討中です。

 静岡ガス様では、このたび、顧客経験価値の向上に向けた本フレームワークを活用した取り組みが評価され、2014年11月11日(火曜日)に一般社団法人CRM協議会「2014 CRMベストプラクティス賞」を受賞されました。


以上


<注釈>
 注1 顧客経験価値:
  商品やブランドとのコンタクトポイントで生じる一連の顧客経験。品質、機能、価格といった商品そのものの価値だけではなく、購入前のプロセスや使用後の満足度など、過程や経験から顧客が得られる価値全般。

 注2 パネルデータ:
  同一対象者に、消費行動とメディア接触に関する調査を複数回行って得た、電通オリジナルデータ。

 注3 ハッカソン:
  新たなイノベーションの手段としてエンジニアやデザイナーなど様々な知見を持った人材が集まり、短期間でテーマを設定し、アプリケーションなどを集中的に開発するプロジェクト。

 注4 KPI:
  Key Performance Indicator。主要業績管理指標のことで、経営目標を実現するために設定した具体的な現場施策を監視するために設定する主要な指標を指す。

 注5 BICC:
  Business Intelligence Competency Center。データ活用と現場の知見をベースに複雑な社内課題を解決に導く司令塔的な組織。


【本件に関するお問い合わせ】
 富士通コンタクトライン
 0120−933−200
 受付時間:9時〜17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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