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セントラル硝子、中国・山東省にリチウムイオン電池用LiPF6高濃度溶液製造の合弁会社を設立
中国におけるリチウムイオン電池用LiPF6溶液製造の合弁会社設立のお知らせ
当社は、中国の大手化学会社である山東石大勝華化工集団股■有限公司(中国山東省東営市、以下「石大社」)と、リチウムイオン電池用LiPF6高濃度溶液(LiPF6:六フッ化燐酸リチウム)の製造を行う目的で合弁会社を設立することに合意いたしました。当社は合弁会社に70%を出資し、生産に必要な技術供与を行います。工場は2012年半ばの稼動を目標とし、石大社現有敷地内に建設いたします。生産能力は標準電解液換算で年間10,000t(需要動向に合わせ段階的に増設)とし、合弁会社で製造した製品は日本を含む全世界に供給を行う計画です。合弁パートナーの石大社は、山東省東営市に拠点を置く石油化学を中心とした化学メーカーで、リチウムイオン電池用溶媒については世界最大級のサプライヤーです。
※■印の文字は人偏に「分」の文字
当社は、今後急速に拡大が予想される環境対応車向け大型リチウムイオン二次電池用の電解液事業への参入を表明しておりますが、独自開発の添加剤による性能の高さと、電解質であるLiPF6製造から顧客の要請に応じて調液する電解液製造までの一貫生産による安定的な供給力とコスト競争力が総合的に評価され、多数の顧客から高い評価を得ており、国内および海外の大手自動車メーカー、その他大型電池向けに複数の電池メーカーへの電解液の供給が決定しております。
2009年春に稼動開始した川崎工場の第一期プラントは現在フル稼働で操業しており、宇部工場における第二期プラントの建設も計画通り2011年春の稼動予定で進めておりますが、旺盛な需要に応えるためこのたび中国に合弁会社を設立しさらに供給能力を拡充することといたしました。電池用溶媒最大手である石大社と合弁事業を行うことにより、高品質な各種溶媒の安定的調達が可能となり、電解液の総合的な一貫生産がより強固となるほか、電解質の主要原料であるリチウム、燐についても資源を豊富に有する中国での調達も検討し、コスト削減、調達リスク低減を目指します。
当社は、今後も米国・欧州での電解液の調液・配送等の拠点化を含めたグローバル供給体制の構築を進め、自動車用・産業用等の高性能大型電池用電解液市場においてトップシェアを目指します。
なお、本合弁会社は、2010年内の設立を目指しておりますが、生産開始は2012年半ばを目標としておりますので、当期連結業績に与える影響は軽微であります。
【合弁会社の概要】
(1)名称(仮登録名称)
(中文表記)東営盛世化工有限公司
(英文表記)C&S Energy Materials Co.,Ltd.
(2)所在地
中華人民共和国 山東省東営市
(3)代表者
未定
(4)事業内容
リチウムイオン電池用LiPF6高濃度溶液の製造・販売
(5)資本金
未定
(6)決算期
12月末
(7)出資比率
当社70%、石大社30%
(8)設立年月
2010 年12 月(予定)※当局認可後設立
(9)生産開始
2012 年下期(予定)
【石大社の概要】
(1)名称
山東石大勝華化工集団股.有限公司
(2)所在地
山東省東営市東営区北二路489 号
(3)代表者
郭 天明
(4)事業内容
各種化学品の製造・販売
(5)資本金
RMB 152,000,000
(6)設立年月
2002 年12 月
以上